WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Uniswapが浮き彫りにした資本集約型DAOのリスクとは?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Uniswapの拡大戦略

分散型取引所(DEX)最大手UniswapのBNBチェーンへの拡大計画で、米著名VCアンドリーセン・ホロウィッツの仮想通貨投資部門「a16z Crypto」が最終投票で反対票を投じたことがわかった。

BNBチェーンへの資産移動(ブリッジ)に使用するアプリケーションに関する事前投票でWormholeに決まったことが原因と見られている。a16zは対抗馬である「LayerZero」に投資している背景がある。

5日頃にa16zが保有する1,500万票をBNB移行計画の反対票に投じた結果、一時は反対票が66.9%を占める状況となったが、7日時点には賛成票が伸びて69.39%と盛り返している状況だ。

関連:分散型取引所Uniswap、トークンブリッジ「Wormhole」をサポートへ

UniswapのBNBチェーン展開

Uniswapコミュニティでは、ソースコードのビジネスライセンスが切れる23年4月1日までにマルチチェーンを進める方向性で22年12月以来議論を重ねてきた。

渦中のa16zも、「フォーク(コピー)アプリケーションの乱立を避けるため、ユーザーが信頼できる公式Uniswapを早期に展開すべき」と発言。トークンブリッジを一つ選定する議論ではLayerZeroを推薦しつつ、「最終的な決定権はコミュニティにある」と述べていた。

その後、2月1日に終了した1次投票は得票率62%でWormholeがブリッジの座を勝ち取った。なお、この投票資格は暗号資産(仮想通貨)UNIの保有履歴に基づいていたため、記録取得時にUNIを信託会社で保管していたa16zは参加できなかった。

しかし、現在(2月3日〜10日)開催中の最終投票はa16zも投票可能であり、ブリッジ選定の政治的な理由によって計画全体に反対票を投じた格好だ。

関連:イーサリアム創設者ブテリン氏提唱の「Soulboundトークン(SBT)」に高い関心

コミュニティの反発

UniswapはDAO(分散型自律組織)が管理する分散型プロトコルとして最大規模。37万のトークン所有者が存在し、過去に28,000ユーザーがコミュニティ投票に参加してきた。

大規模ホルダーが自己の利益を優先し、コミュニティが費やした膨大な議論を反故にしようとする今回の動向は、DAOの在り方に疑問を呈すものとしてWeb3(分散型ウェブ)業界で注目を集めた。

また、Uniswapコミュニティの間では、トークンブリッジを選択する段階で利害関係者によるロビー活動が蔓延していたことも指摘されている。ブリッジの最終候補は、仮想通貨VC大手Jump CryptやParaf icapital が支援するWormholeと、a16zやSequoia Capitalが投資するLayerZeroという、資金力の高いプロジェクトに絞られていたという。

350万UNIを管理する「Blockchain at Michigan」のガバナンスヘッドAbdullah Umar氏は、両方のステークホルダーからアプローチを受けていたという。どちらのブリッジプロトコルもまだトークンを発行していないため、初期投資家の影響力がプロセスを通じて大きく作用していると同氏は指摘した。

A16zは、自分たちの選んだブリッジであるLayerZeroがWormholeに負けたという理由だけで、UniswapのBNBチェーンへの展開案に反対した。

最大手仮想通貨取引所バイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOは、「オンチェーン投票は、大きなクジラがブロックチェーンを制御する」仕組みに過ぎない点で、株式会社の大株主と変わらないと指摘した。

こうした資本集約的な経済活動に終始したWeb3のソリューションとして、イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は「Soulboundトークン(SBT)」を提唱している。

SBTは個人や組織の特性、経験、実績を証明するWeb3時代のデジタルアイデンティティとされ、一度配布されたら他者に譲渡できない特性を有す。ブテリン氏はSBTを次世代の「分散型社会(DeSoc)」を形成する構成要素としており、DAOの投票要件に組み込むことで複数のアカウントや偽IDを用いるシビル攻撃や、融資市場を用いた投票力の借り入れを防ぐこともできる。

バイナンスは22年第3四半期にSBTを取り入れており、最初のSBT「Binance Account-Based (BAB) 」を発行。ギブアウェイの要件としてBAB保有を組み込むなど実用化している。分析機関Messariによると、SBTの導入によりBNBチェーンの平均デイリーアクティブアドレス数は第4四半期にかけて30%増加した。

関連:バイナンス、SoulboundトークンをBNBチェーンで発行へ

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
09/15 火曜日
11:57
ビットコインの量子耐性、主要提案の全体像を整理 複数提案が連動へ=レポート
ビットコイン開発者が進める耐量子コンピュータ対策の全体像を海外ニュースレターが整理。BIP-360とSHRINCSで事前防御、Lifeboat・Dropkickで事後救済を図る構想と残る課題を解説する。
11:30
イーサリアムとベースがAAで別々の規格を採用か、Ethlabsメンバーが報告
Ethlabsのデレク・チャン氏は、アカウント抽象化の実装で仮想通貨イーサリアムのブロックチェーンとベースが別々の規格を採用することになったと報告。メリットを生む可能性にも言及した。
10:54
ソラナ保有企業DeFiデベロップメント、239万SOLに拡大 3億ドルの調達枠新設
DFDV(DeFi Development Corp.)がSOLトレジャリーを238万8,923SOLに拡大したと発表。最大3億ドル規模のCHAD ATMも新設し、調達資金はSOLの追加購入に充てる方針。
09:40
上場ビットコインマイナー3社が8月の採掘実績を報告、明暗分かれる
ビットコイン採掘企業ビットフフとクリーンスパークは8月の採掘量の回復・微増を発表した。一方、カナーンは減産が継続しており、保有ETH売却資金などで自社株買いを実施した。
09:25
オンチェーン金融データ『カイコ』、S&P主導の増資でシリーズBを1.1億ドルに拡大
オンチェーン金融データを手掛けるカイコが、S&Pグローバル主導の増資でシリーズBを1.1億ドルに拡大した。BNPパリバなど新規12社が参加し、カイコが議長を務める業界作業部会にも加わった。
08:05
米KULR、保有ビットコインを全て売却 財務運営の一環で
KULRテクノロジー・グループは、仮想通貨ビットコインを約764BTC売却したことを米SECに報告。これで全て売却したことになるが、保有量を減らすことは事前に発表していた。
07:40
上院民主党、クラリティー法案採決直前に対抗案協議|一部同党議員は採決前進を後押し
上院民主党の議員グループは米15日夜、共和党が最終提案として示したクラリティー法案への対抗策を協議する見通し。16日の審議入り採決が法案前進の可否を左右する。
07:15
メタマスク、投資・ロマンス詐欺を送金前に警告する新機能導入
米メタマスクは14日、ロマンス詐欺や投資詐欺を狙った送金の直前に警告を表示し被害を防ぐ新機能を発表した。仮想通貨を保有する投資家が意図せず資金を失うリスクを減らせる可能性がある。
06:55
米上場ストライブが469ビットコイン追加購入、保有量2.5万BTCに
米ストライブは先週469BTCを追加取得し保有量が2万5000BTCに達したと発表した。取得資金は優先株式SATAで全額調達され、想定元本残高は10億ドルを超えた。
06:25
審議入り採決直前のクラリティー法案、銀行・仮想通貨業界も懸念示す
討論終結投票を15日に控える米上院のクラリティー法案最終案に、銀行業界団体はステーブルコイン報酬の緊急停止措置を不十分と批判した。仮想通貨業界は開発者の刑事保護削除に失望し、民主党は利益相反規制に反発している。
06:00
クラリティー法案に18州司法長官ら反対、投資家保護に懸念
米ニューヨーク州の司法長官ら18州・地域の司法長官は、仮想通貨市場構造法「クラリティー法案」に反対する書簡を米上院に送り、投資家保護のための州の権限維持を求めた。
09/14 月曜日
21:50
ストラテジー、2週連続ビットコイン購入見送り|優先株買い戻しを継続
ビットコインDAT最大手ストラテジーは9月8日から13日にビットコインを購入せず、2週連続で追加取得を見送った。代わりに約1.4億ドルを投じてSTRC優先株を買い戻した。
14:52
ビットコイン現物ETF、3週ぶりに流出転換
ビットコイン現物ETFは9月7日週に4.63億ドルの週間純流出を記録し、3週連続の資金流入が途切れた。SoSoValueのデータからARKB・GBTC・MSBTの内訳と市場全体の状況を解説する。
14:12
ビットバンク、ENJ価格乖離で10月16日に取扱い廃止へ
ビットバンクが2026年10月16日にエンジンコイン(ENJ)の取扱いを廃止すると発表。イーサリアム版とEnjin Relay Chain版の価格乖離が理由で、信用取引の追証リスクや出金期限、廃止後の円転換の流れを解説する。
13:44
SWIFTのブロックチェーン活用加速、シンガポール3行が銀行間トークン化預金取引に成功
DBS・OCBC・UOBの3銀行が10日、SWIFTのブロックチェーン台帳を通じて銀行間トークン化預金取引を初めて共同実施。8月以降、HSBC、シティ銀なども類似のテストを行っている。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧