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暗号資産Flareトークン(FLR)国内上場、取引所一覧と対応状況を比較

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Flare Networkは、複数のネットワーク間でアセットのブリッジを可能にする、EVM(イーサリアム仮想マシン)互換のブロックチェーンです。

Flare Networkでは現在「FIP.01」と呼ばれるガバナンス投票が実施中であり、本投票が可決した場合(※1)、ネイティブトークンである「FLR(Flareトークン)」の新規獲得にはFLRのラップ・デリゲート(委任)対応が必要となるため、その動向が注目を集めています。

FLRは国内の複数取引所に上場していますが、2023年2月時点で上述のラップ・デリゲートへの対応を表明しているのは「SBIVCトレード」のみ(※2)です。

そこで本記事では、FLRの概要から国内上場の動向、FLRの取引にあたってSBIVCトレードを利用するメリットまで詳しく解説します。

※1 2023年2月21日時点で、ガバナンス投票(FIP.01)は可決されています。
※2 2023年2月21日時点では、以下の交換業者がラップ及びデリゲートの対応を開始・実施の表明をしています(BITPoint,GMOコイン,bitFlyer)。

目次
  1. Flare Networkのネイティブトークン「FLR」とは
  2. FLRのエアドロップと国内上場の経緯
  3. 国内でFLRを上場した取引所一覧
  4. Rippleとも協業、SBIVCトレードの強みとは
  5. FLRはSBIVCトレードで賢く運用
  6. FLR取り扱い状況の比較表

1. Flare Networkのネイティブトークン「FLR」とは

初めに、Flare Networkのネイティブトークン「FLR(Flareトークン)」についての概要を解説しましょう。

1-1. Flare Networkとは

まず、FLRのネットワークであるFlare Networkについての概要をご紹介します。

Flare Networkのコンセプトは「Connect everything(すべてをつなぐ)」で、Web3エコシステムにおける相互運用性の促進に焦点を当てた機能が特徴です。

企画当初、Flare Networkが開発された目的は、XRPの基盤技術となっているXRPL(XRP Ledger)にスマートコントラクトを実装し、その機能を拡大することでした。しかしその後に方針を一新し、機能の大幅な充実を図る方向へと舵を舵を切ります。そして2022年7月、クロスチェーンにおけるスマートコントラクト機能を様々なチェーンへ統合できる新たなネットワークとして再リリースされました。

Flare Networkは「State Connector」「Flare Time Series Oracle (FTSO)」と呼ばれる2つのプロトコルを中心に構成されています。

State Connectorは外部ネットワークやインターネット上の情報についてコンセンサス(合意形成)ができるシステム。外部ネットワークやインターネット情報の安全な使用を可能にするため、高い相互運用性を備えたアプリの構築を実現します。

また、FTSOはトークン価格やトランザクション情報といったデータを、リアルタイムかつ安全にFlare Network上のdAppsへ接続するデータベースです。

1-2. 「FLR(Flareトークン)」とは

FLRは、そんなFlare Networkのネイティブトークンです。

開発当初の名称は「Sparkトークン」でしたが、前述の再リリースの際に「Flareトークン」へと名称変更が行われました。

FLRはネットワークにおける取引手数料支払いやステーキングに用いられるほか、エコシステム内のガバナンストークンとしての役割も持ちます。また、ユーザーはFLRをラッピングし、WFLRとして様々なDeFiプロトコルにおける担保として使用することも可能です。

以下の図のように、供給されるFLRの「58.3%」は、インセンティブやエコシステムの支援プログラムを通じてコミュニティ内へ再配分され、コミュニティの活性化を促します。

1-3. FIP.01(Flare Improvement Proposal 01)とは

FLRについては「FIP.01(Flareネットワーク改善の提案01)」と題されたFLRを改善する提案が行われ、2023年2月時点でガバナンス投票が実施されている状況(※1)です。

FIP.01は、前述したFlare Networkの方針変更による機能拡張に伴った、ネイティブトークンの経済持続性やインセンティブ強化、トケノミクス一般の改善などを目的としています。

冒頭でも触れたとおり、FIP.01が可決した場合は(※1)FLRに関して大きな変更が加えられます。特にFLR新規獲得のためにFLRのラッピング及びデリゲートの対応が必要となる点は、既存のネットワークに大きな影響を与えるでしょう。

※1 2023年2月21日時点で、ガバナンス投票(FIP.01)は可決されています。

2. FLRのエアドロップと国内上場の経緯

続いては、FLRが実施したエアドロップや国内上場の経緯について、概要を解説します。

Flare Networkは、前述した「State Connector」と「Flare Time Series Oracle (FTSO)」のリリースを記念し、日本国内の各取引所を含む世界中のXRP保有者向けにFLRのエアドロップを実施。

初回はFLR権利保有数量のうち15%が対象で、2020年12月12日をスナップショット(権利確定日時)とし、実際の配布は2023年1月に実行されました。残りの85%についても、段階的な流通が行われる予定です。

今回のエアドロップはFLRの大幅な価格低下を招きましたが、40億以上のFLRを数百万のアドレスや中央集権取引所に送信した、過去最大規模のエアドロップとして大きな注目を集めました。

本エアドロップにより世界中の暗号資産取引所がFLRの配布を受ける運びとなった関係で、日本国内でも積極的なFLRの上場が行われました。

最初の例としては、bitbank(ビットバンク)が2023年1月11日にFLRの国内初上場を発表。同時期にはSBIVCトレードも、エアドロップの対象となる顧客に対してFLRを配布する旨のアナウンスを行っています。

3. 国内でFLRを上場した取引所一覧

2023年2月10日時点において、FLRを上場した国内暗号資産取引所は、SBI VCトレードを含む以下8社です。

  • SBI VCトレード
  • bitbank
  • コインチェック
  • bitFlyer
  • GMOコイン
  • DMMビットコイン
  • BITPoint
  • Huobi

短期間に7社が取り扱いを発表しました。日本人投資家比率の高いXRP保有者向けにエアドロップされたこともあり、Flare Networkに対する高い期待も伺えます。

記事執筆(2023年2月15日)時点では、Flare NetworkではFIP.01の投票が行われている最中です。提案が可決された場合(※1)、ラップ・デリゲートに対応していない限り取引所を通じたFLRの追加獲得ができなくなり、大きな影響を及ぼします。

2023年2月時点で、ラップ及びデリゲートの対応を代行すると表明したのは、国内取引所のなかでSBIVCトレードのみ(※2)。FIP.01が可決された場合(※1)、今後のFLR運用ではSBIVCトレードを利用するメリットが大きくなるでしょう。

※1 2023年2月21日時点で、ガバナンス投票(FIP.01)は可決されています。
※2 2023年2月21日時点では、以下の交換業者がラップ及びデリゲートの対応を開始・実施の表明をしています(BITPoint,GMOコイン,bitFlyer)。

4. Rippleとも協業、SBIVCトレードの強みとは

「SBIVCトレード」は、証券業や銀行業、暗号資産関連の事業を手掛けるSBIホールディングス傘下の国内暗号資産取引所です。

4-1. SBIVCトレードとRipple社の関係

SBIホールディングスはXRPを開発した米国のRipple社とパートナー企業であるため、国内ではとりわけXRP関連のサービスが充実していることで知られています。

例えば2021年の7月には、国際送金業を営むSBIホールディングスのグループ企業「SBIレミット」とリップル社、フィリピンで暗号資産交換業を営むCoins.phが共同プロジェクトの立ち上げを発表。

金融機関向けに国際送金を効率化するソフトウェア「RippleNet」のODL(オンデマンド流動性)サービスの提供開始をアナウンスしました。これにより、日本からフィリピンへ、従来よりはるかにスピーディーかつ低コストな国際送金を実現。

他にも、「SBI Ripple Asia」というRipple社・SBIホールディングスによる合併企業も立ち上げており、アジア地域の金融機関などにブロックチェーンプラットフォームを提供しています。

このように、Rippleと密接に協業するSBIホールディングス傘下のSBIVCトレードであれば、Ripple社の関連プロダクトの恩恵を享受するには最適な取引所と言えるでしょう。

4-2. SBIVCトレードでFLRのアップデートにも即座に対応

FIP.01が可決した場合(※1)について、FLRのラップ及びデリゲートの対応が可能であると表明している唯一の国内取引所がSBIVCトレードです(※2)。(*2023年2月15日時点)

提案可決時(※1)にいち早くFLRの取引に参加したいのであれば、SBIVCトレードの口座保有はアドバンテージとなり得ます。

ラップ・デリゲート対応の代行を申し込むには、SBIVCトレードの口座開設と、保有する全てのFLRにつきレンディングを行う事が条件です。FLRのレンディングを行うことで、SBIVCトレードがラップ・デリゲートを代行し、レンディング報酬として追加のFLRを取得できます。

現段階のレンディング期間は約3年間を想定しており、中途解約も受け付ける方針であると表明しました。

※1 2023年2月21日時点で、ガバナンス投票(FIP.01)は可決されています。
※2 2023年2月21日時点では、以下の交換業者がラップ及びデリゲートの対応を開始・実施の表明をしています(BITPoint,GMOコイン,bitFlyer)。

5. FLRはSBIVCトレードで賢く運用

リブランディングやトークン名称変更を経て、より汎用性の高いソリューションとして開発が進むFlare Network。そのネイティブトークンであるFLRには、投資家からも高い注目が集まっています。

FIP.01が可決された場合(※1)、大幅なアップデートにより更なる相互運用性の向上や高度なトケノミクス実現へ近づくでしょう。一方で、新たなトークン獲得にはラップ・デリゲートが必要になるためFLRの取引を行う取引所は慎重に選ぶ必要があります。

2023年2月時点で唯一FIP.01可決時(※1)のラップ・デリゲートへの対応を表明し、Rippleとの関係も深いSBIVCトレード(※2)は、その筆頭候補と言えるでしょう。

SBI VCトレードは2024年2月1日、国内で初めてフレア(FLR)をステーキングサービスの対象銘柄に追加しました。このサービスにより、利用者は口座内でFLRを保有することで、手数料を25%控除した後の年率約7.0%という見込み報酬を得ることができます。また、わずか0.001FLR(0.0034円)という少額からステーキングを開始することが可能です。

利回りの点ではFLRの「ラップ・デリゲート代行サービス」の方が優れているものの、解約の自由度や流動性を重視する投資家にとって、ステーキングサービスには特有の利点があるようです。

※1 2023年2月21日時点で、ガバナンス投票(FIP.01)は可決されています。
※2 2023年2月21日時点では、以下の交換業者がラップ及びデリゲートの対応を開始・実施の表明をしています(BITPoint,GMOコイン,bitFlyer)。

FLR取り扱い状況の比較表:

取引所名 FLR配布 取引 入出庫 ラップ・デリゲート対応
SBI VCトレード × 入庫:数量下限条件あり
出庫:過去に2回対応済
○(確定)
DMM Bitcoin × × ×
Coincheck × 出庫:3月末より対応予定 ×
GMOコイン × 出庫のみ対応 ○(表明)
bitFlyer 販売所のみ 入庫:近日対応予定
出庫:近日対応予定
○(表明)
BITPoint 販売所のみ × ○(確定)
bitbank 取引所のみ 出庫のみ対応 ×
huobi × × ×

※2023年2月21日時点

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