- オーストラリア証券投資委員会(ASIC)が2022年までの新規制方針を発表
- オーストラリアの金融規制当局ASICが2022年までの仮想通貨を含む重点領域と新たな規制方針を発表した。従来の許認可方式に加え仮想通貨取引所などへの実地監査を可能にするもの。ASICはICOのガイドラインを2017年に発行していたが、一歩踏み込んだ形の方針となる。
- オーストラリアで仮想通貨に関する2つの意識調査結果が発表
- オーストラリアで仮想通貨に関する2つの意識調査結果が発表された。保有者/非保有者を含む全体の80%が、豪州ドルと同様の使い勝手が得られることを前提に、仮想通貨を使った日用品の購入に前向きな姿勢を示した。また、価格急落の中、同国の特に仮想通貨非保有者の間でビットコインに対する高い期待が示された。
- オーストラリア証券投資委員会(ASIC)とは
- オーストラリア国内の市場、金融サービス、および企業に対し監督と規制を行う独立連邦政府機関。同国内の金融市場の公平性と透明性を確保し、国内経済の評価と発展に寄与することを目的に設立された。
オーストラリアの仮想通貨および取引所規制の最新動向
オーストラリア証券投資委員会(ASIC)が7日、2018年から2022年の重点領域の概要を発表しました。
その最上位項目に、ICOや暗号通貨を含む「消費者や投資家に害をもたらす可能性のある新しい金融商品とその脅威に対し、継続的な監視を行う」ことが明記されました。
今回の発表はASICがこれまで組織横断的に行ってきた取り組みの成果とも呼べるもので、現在の許認可方式に、監視的なアプローチを盛り込むことがポイントです。
具体的には、これまでは金融商品の取引業者、決済業者、デリバティブ取引、およびその他の市場参加者を対象とした許認可方式が取られてきました。
今後は、仮想通貨取引所を含む金融機関に対し、当局監査員の現場派遣などが行われるようになります。
オーストラリアの仮想通貨取引所には、オーストラリア金融取引報告・分析センター(Austrac)というASICとは別の規制当局から、「顧客確認原則(know-your-customer)」と「マネーロンダリング対策(anti-money laundering)」という2つの基準が課せられています。
ASICは2017年に、企業や事業プロジェクト向けにICOに関するガイドラインを発表したものの、仮想通貨取引所を対象とした規制は行ってきませんでした。
オーストラリアでは先日、IT企業のバイト・パワー・グループ(BPG)が1,500万豪州ドル(約11.8億円)の資金調達を目的として、同国とシンガポールの個人投資家を対象にBPXトークンの販売を開始したことが話題となっていました。
意識調査では
そのオーストラリアでは、2社が相次いで仮想通貨に関する意識調査の結果を報告しています。
全体傾向(HiveEx)
まず、仮想通貨相対取引のHiveExが国内2,000人を対象とした暗号通貨に関する意識調査の結果を発表しました。
主な調査結果は次の通りです。
投資意識(SharePost)
また、昨日コインポストで取り上げたように、同時期に、SharePostが仮想通貨の投資意識に関し、HiveExよりもやや規模の大きなグローバル調査を実施し、その結果を発表しています。
主な調査結果は次の通りです。
ビットコインが先日の急落で年初来安値を記録する中、限定的な、また対象範囲の異なる2つの調査ではあるものの、特に非保有者からの仮想通貨への期待はかつてない高い水準を示すものと同国の観測筋は見ています。
参考記事:Australian Watchdog to Apply Market Rules to Crypto Exchanges