はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

「ビットコインはテクニカル的な支えを見失った」先週末から続く下落の重要性|仮想通貨市況

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市場
ビットコインは5日から急激な下落を記録しているが、その状況はかなり厳しいのであるといえる。アメリカ投資会社Fundstrat Global Advisorsでテクニカルアナリストを務めるRobert Sluymer氏も今回の爪痕は大きく、テクニカル的な指標を見失ってしまったと言及している。

仮想通貨市場

ビットコイン価格は、のちに偽のニュースとされたゴールドマンサックスの仮想通貨取引デスクの一時中止発表のタイミングから12万円、米ドル建で1000ドルを超える大下落を記録し、土日こそ値動きに落ち着きが見られましたが、昨日よりボラティリティの高い、慌ただしい相場が続いています。

出典:TradingView

時価総額は、5日から435億ドル下落しており、日本円建で4兆8320億円相当となる仮想通貨市場全体の大暴落となりました。

時価総額では、すでに年初来最安値を更新し続けており、弱気市場が続いたことで、2017年台頭し始めた草コインを中心に急速に値を落としており、判断材料として厳しいものになってきました。

海外ではボラティリティが高い仮想通貨市場の中で時価総額100位に残る仮想通貨に絞ったインデックス指数(ALT100)がより時価総額の推移より重要視されてきている傾向にあり、弱気相場の脱却がビットコインを中心に主要通貨から現れ始める傾向があることからも、今後の一つの指標となるかもしれません。

出典:altdex.co

ALT100のインデックスを公表するaltdex.coのデータでは、ここ3ヶ月で2度70.5を底値としており、現在も72.5から下がり調子となるため、一つの注意点となります。なおインデックスの構成は、ビットコインが58.8%、ETHが10.8%、XRPが5.6%、BCHが4.4%と続き上位100通貨となります。

ここ数週間仮想通貨は下落の一手を辿っている中で、デジタル資産の大規模採用はまだ先の話になりそうだと不安を煽られた状況があります。

不安のきっかけになったのは米国証券取引委員会が一時的に仮想通貨関連のETNを中止、またイーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は先日ブルームバーグに「ブロックチェーン業界が急激成長する時代はおそらくもう去った」と言及するなどマイナスな材料が続きました。

仮想通貨取引会社OSL(Octagon Strategy Ltd.)のライヤン・ラバギリア氏も、「今回の一時中止は少々反動を残したが、最終的にはこれも市場が乗り越えねばならないハードルの一つに過ぎない」と言及しました。

なお、ETNに関して、SECがビットコインETFを念頭に正しい規制下での取引を目指す上での動きの一つであり、状況的には大きな爪痕を残す結果には至らないと思えます。

サポートラインを見失う状況

アメリカ投資会社Fundstrat Global Advisorsで運営ディレクターおよび、テクニカルアナリストを務め、そのテクニカル分析や市場リサーチ分野において25年以上の経験を持つRobert Sluymer氏(以下、Sluymer氏)が、暴落した9月5日の報告書にて、今後1~2週間でビットコインにとって重要な局面に突入することを示唆しています。

当時、6,600ドル(約73万円)および、6,800ドル(約75万円)に重要なサポートラインがあると言及しており、そのサポートラインを割る場合、8月の最安値6,000ドル(約66万円)レベルまで価格まで落ち込む可能性を主張していました。

出典:TradingView

その状況通り、2つの重要サポートラインは暴落の影響で割った結果、6100ドル近くまで下落を記録しましたが、Sluymer氏は9月5、6日の大幅な下落が投資家の予想以上に「非常にダメージの大きい下落であった」とアメリカ出版社Dow Jones & Companyの運営するメディアMarketWatchで主張しています。

今回の下落の結果、ビットコインの強力なテクニカル的な後押しがなくなってしまい、相場が彷徨うことになり、ロングポジションで入るデイトレードは魅力的でなくなってしまったと言及しました。

今後更に危険な状況に陥るのは、100日移動平均線を下回った場合であるとし、以前注意すべき状況であることをユーザーに説きました。

年末まで3ヶ月強

仮想通貨市場は年末に向けて暴騰が記録することが度々記録されており、投資家の中には値動きに期待する声も大きいといえます。

undstrat Global Advisors社の共同創業者Tom Lee氏(以下、Lee氏)は、8月末に出演したCNBCの番組にて、自身の2018年末までのビットコイン価格予想は変わらず20,000ドル(約220万円)であると主張している上、未だ強気な姿勢を継続させています。

ツイッターにて過去のビットコインの年初来倍率を記録した表では、今年がマイナス50%を上回っている他、1度のみマイナスで年末を迎えているのみで、7年中6年が大きなプラスで終えています。

悲観ムードに包まれる仮想通貨ですが、今後の値動きに注意を払いつつ、仮想通貨市場の年末への強さに期待したいと思います。

▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

米4大銀行の一つCitiグループ、仮想通貨への投資を可能にする新しい金融商品の開発へ
Citibankがビットコインの取引を可能にする独自の金融商品を開発中である情報がリークされた。DARと呼ばれる新たな仮想通貨関連の資産クラスが機関投資家の参入を促すか、早くも期待が集まっている。
仮想通貨の爆発的な投機への関心から、実用性を追求する次なるステージへ=イーサリアム創業者
9月8日に香港にて開催されたイーサリアム、ブロックチェーン会議にButerin氏が出席し「ブロックチェーン分野が頭打ちになって来ている」と主張し、今後1,000倍ほどの成長が見込めるチャンスはないと言及し、次なる一手としてButerin氏は、仮想通貨分野に関心を持つ人々を「関心から実用」に転換させる術が必要だと主張した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/20 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、投資会社創設者によるETH1万ドル到達予測やXRPの最高値更新など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン1800万円目前で揉み合い、米規制緩和進展が下値支え|bitbankアナリスト寄稿
ビットコイン(BTC)対円相場が1800万円を窺う展開。史上最高値更新後の高値揉み合いが続く中、米下院でのジーニアス法案可決など規制緩和の進展が相場を支援。トランプ政権の仮想通貨政策レポート公表を22日に控え、戦略的ビットコイン備蓄の具体策にも注目。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|トランプ大統領による米初の仮想通貨包括規制法署名に高い関心
今週は、ビットコインの価格予想、古参ビットコイン大口保有者の動向、トランプ大統領による米初の仮想通貨包括規制法への署名に関する記事が最も関心を集めた。
07/19 土曜日
13:50
トランプ一族関連のWLFI、4.5億円分のイーサリアムを追加購入 総額370億円超に
ワールド・リバティ・フィナンシャルが861ETHを新規購入し、総保有量は70,143ETHに到達。仮想通貨法案可決が追い風に。
13:20
ジャック・ドーシーのブロック社、S&P500指数に追加へ
ジャック・ドーシー率いるブロック社がS&P 500指数に追加される。株価は時間外取引で10%以上上昇した。同社は米国製の新ビットコインマイニングチップを年内発売予定だ。
11:30
ピーター・ティール支援の仮想通貨取引所ブリッシュがIPO申請=CNBC
元NYSE社長トム・ファーレイ率いるブリッシュが証券取引委員会にIPOを申請。コインデスク買収実績を持つ同社の上場計画と業界動向を報告。
11:02
著名アナリストが分析、「ビットコインからイーサリアムへ資金移動、アルトシーズンの兆し」
ウィリー・ウー氏らがアルトシーズン開始を予測。仮想通貨ビットコインからイーサリアムへの資金ローテーションが本格化し、アルトコイン市場の上昇環境が形成。
10:05
JBA、暗号資産アンケート 分離課税20%導入の場合84%が投資増額意向
日本ブロックチェーン協会が暗号資産税制アンケート結果を公表した。保有者の84%が分離課税20%で投資増額すると回答した。また、10人に1人以上が暗号資産を保有などの結果も出た。
08:50
仮想通貨全面高の一週間、米下院クリプトウィーク振り返りと今後の見通し|仮想NISHI
今週の仮想通貨市場は、米下院で開催された「仮想通貨週間」において、ビットコインが史上最高値となる12万ドルを超える展開となった。アルトコイン市場においても大幅な上昇が見られた。
08:30
リップル発行のRLUSD、ブルーチップから最高評価獲得
独立の格付け機関ブルーチップがリップルのRLUSDステーブルコインにA評価を付与。BNYメロンでの準備金管理と堅牢なコンプライアンス体制などが評価された。
07:30
「米SECはトークン化の規制例外措置を検討中」アトキンス委員長
米SECのアトキンス委員長が、SECは証券のトークン化における規制の例外措置を検討していると明かした。RWAのトークン化は仮想通貨・ブロックチェーン領域で大きなトレンドになっている。
07:00
「保有していれば国家債務削減できたか」ブルガリア政府が2018年に手放した21万ビットコインの現在価値
ブルガリア政府が2018年に売却した21万3500BTCの仮想通貨ビットコインの現在価値は250億ドル超。同国債務の約8割に相当する巨額損失として話題に。
06:20
米上場ビットデジタル、イーサリアム保有量12万ETHに拡大
米ナスダック上場のビットデジタル社が18日、6730万ドルの資金調達で19683ETHの仮想通貨イーサリアムを追加購入。総保有量は120,306ETHで、時価4.24億ドルに拡大。
05:40
トランプ大統領がステーブルコイン法案に署名、米初の仮想通貨包括規制法が成立
トランプ大統領が19日、ステーブルコイン規制枠組みを定めるGENIUS法案に署名し米初の仮想通貨包括規制法が成立。2500億ドル規模のステーブルコイン市場に明確な規制導入。
07/18 金曜日
17:36
JBA、仮想通貨の税制改正「5項目」提言 申告分離課税20%など
日本ブロックチェーン協会が7月18日、暗号資産の税制改正要望書を政府に提出。最大55%の総合課税から20%分離課税への移行、損失繰越控除、暗号資産同士の交換非課税など5項目を要望。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧