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仮想通貨の発展を阻害する「急激な価格変動」の改善に必要な4つの視点

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨のボラティリティに関する知見
仮想通貨が持つ高いボラティリティは、ビットコイン価格に悪影響を及ぼし、さらなる普及の障害となっている。今回は、ボラティリティが将来的に改善される要因について「時間、流動性、機関投資家、インフラ」の4視点から分析した。

仮想通貨のボラティリティに関する知見

仮想通貨市場は、2018年に入ってから大幅下落を続け、ボラティリティの高さが指摘されています

主要10仮想通貨で構成される”MVIS Crypto Compare Digital Assets 10 Index”指標も、9月12日に今年最低値に達し、最高値にあった2018年1月から80%もの下落率となっています。これは、2000年に発生した「ドットコム(IT)バブル」の下落率78%を超える暴落ぶりだとして話題になっています。

今回は、ビットコインボラティリティの改善に必要となる「4つの要素」について記述します。

1:時間の必要性

ビットコインは、2009年1月3日にジェネシスブロック(ブロックチェーンにおける第1番目のブロック)が作成され、10年の月日も経っていない新興資産です。

同様にブロックチェーン技術もまだ台頭してきたばかりの技術であると言え、急激な価格の上下に適切に対応する術を持っておらず、その安定性を有するようになるまで、ある程度の時間が必要であるとされています。

仮想通貨イーサリアム(ETH)の共同創業者であるJoseph Lubin氏も「ブロックチェーン技術が、今後数十年間で経済、社会、政治の分野において大きな影響を及ぼすことに間違いはないが、現在はまだ初期の段階にある。」と言及したことからも、未だ時間が必要であるとしています。

同じくイーサリアム共同創業者のVitalik Buterin氏も、今後の仮想通貨がさらなる成長を遂げていくためには、実在する経済活動での実用性の追求が必要であると語っており、さらなる普及こそがより高い安定性をもたらすと考えられています。

2:市場に必要なより高い流動性

ボラティリティが高いことの大きな理由として、流動性が比較的低いことも挙げられます。

現状の仮想通貨市場では、”クジラ”と呼ばれるような、少数の大口投資家にによって支配されていると考えられており、”クジラ”の大量注文で、市場価格が上下してしまうケースが散見されるのです。

Yahoo Financeでアナリストを務めるJared Blikre氏も、注目すべきニュースや取引高の高まりがなかった中、9月初頭に起きたビットコイン価格の暴落に「クジラが関係しているのではないか」と言及しました。

Digital Asset Investment Managementにて認可された投資顧問Bryan Courchesne氏は、「流動性の低さは、ビットコインなどのボラティリティを高めることに直結する。よって、より多くの投資家の参入によって流動性が増せば、ボラティリティも次第に低くなっていくのではないか。」と述べ、同様に仮想通貨のさらなる普及による保有量の分散が必要であることを指摘しています。

3:機関投資家からの関心

2017年末にシカゴ・オプション取引所(CBOE)やシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)がビットコインの先物取引を開始し、最近では、ビットコインETFに向けた取り組みも始まっています。

さらに、仮想通貨取引所Coinbaseが仮想通貨管理(カストディ)サービスをはじめとする機関投資家向けサービスを開始し、ウォール街からもゴールドマンサックスがなどが仮想通貨管理サービスに関心を示していることなど、着々と準備が進められていますが、アメリカ証券取引所(SEC)などの規制局の不透明性により、多くの機関投資家は未だ様子見状態であると言えるでしょう。

BitcoinIRA.comの最高運営責任者(COO)を務めるChris Kline氏は、ビットコインのボラティリティと機関投資家の関係性について、以下のように記述しました。

今後数年間で、規制機関からの不透明性が払拭され、仮想通貨市場に関心を持つメインストリーム機関投資家が参入してくることによって、ビットコインのボラティリティは収束し、安定性を高めていくだろう。

4:インフラ面の改善

既述のように、仮想通貨のボラティリティの改善には、共通して仮想通貨のさらなる普及が必要とされていることが明らかになっています。

弁護事務所Salehpour Legal Consultingで、運営パートナーを務めるMorvareed Salehpour氏は、以下のように言及しました。

今後数年間において、仮想通貨取引速度の向上や、取引手数料の引き下げが必要になってくるだろう。

これが行われることによって、仮想通貨やウォレットは、既存小売業者を始めとするより多くの人々に使用されるようになる。その普及こそが、ビットコインの安定性を高め、通貨として認められることに繫がると考えている。

そして現時点では、分散型アプリケーション(dApps)や分散型取引所、仮想通貨ウォレットなどにおいて、未だ”使いやすさ”の追求が充分でなく、一般消費者にとって技術的なハードルが高いことも普及を妨げる一要因となっています。

分散型仮想通貨取引所Kyber NetworkでCEOを務めるLoi Luu氏も、この問題に対し以下のように言及しています。

(分散型取引所や、dAppsにおいて)ユーザーインターフェース(UI)が十分に整っていないことから、ユーザー目線で考えた時に”使いやすい”と思えるようなサービスを提供していくことが求められている。

よって、現時点では、分散型の追求というよりも、使いやすさに焦点を当てていくべきだ。

まとめ

このように、ビットコインが持つ高いボラティリティという特性は、仮想通貨のさらなる普及を阻んでいると同時に、”鶏が先か、卵が先か”のジレンマに陥っていることも否定できません。

しかし、今後ビットコインETFがSECによって承認されることや、仮想通貨テザー(USDT)のような安定通貨(Stable Coin)が増えていくことなど、仮想通貨業界におけるさらなる発展が行われていくことで、仮想通貨の所有者が分散され、ボラティリティが収束していくことが期待されています。

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