- xRapidへの期待
- 9月17日にリップル社でアジア太平洋地域規制対応責任者を務めるSarbhai氏がCNBCのインタビューに応じ、今後xRapidの商業普及を示唆した。
- XRPは証券じゃない
- 証券か否かで多く議論される仮想通貨XRPだが、Sarbhai氏は、XRPが配当などを得ないこと、リップル社が無くなっても機能し続けること、リップル社が所有するバリデーターが僅か10/150であることを挙げ、他の国でも証券ではなく、コモディティや仮想通貨として認められていることを挙げた。
- xRapidとは
- xCurrent、xViaに並ぶリップル社の主要プロダクトの一つ。仮想通貨であるXRPを利用、新興国市場への支払いなど流動性コストを最小限にするために利用されるソリューション。
xRapidへの期待
9月17日にリップル社のアジア太平洋地域規制対応の責任者を務めるSagar Sarbhai氏(以下、Sarbhai氏)がCNBCのインタビューに応じ、同社のxRapidが1ヶ月ほどで商業使用が開始されることを示唆しました。
彼は、インタビュー内で、リップル社はソフトウェア会社としてスタートし、仮想通貨XRPを使用せずにリアルタイム決済を非常に安価で行うことのできるxCurrentと呼ばれるソフトウェア商品は、世界中の120以上の銀行に使用されていることを主張。
そして、同社の次なる商品として仮想通貨XRPを使用し、本当の意味でのリアルタイム決済を実現するxRapidの準備が整いつつあることを主張し、以下のように記述しました。
「私は、次の1ヶ月ほどで、この(xRapid)商品関連で良いニュースをお届けできることに大きな自信を持っている。」
さらに、リップル社 CEOを務めるBrad Garlinghouse氏(以下、Garlinghouse氏)も過去に「2018年内に、金融機関が、流動性を向上させるツールとしてxRapidを採用することに大きな自信を持っている」と語っており、2019年にはさらに多くの金融機関がxRapidを採用することになると予想されています。
そして、Sarbhai氏は、仮想通貨に対する潮流の変化が起きていることを以下のように主張しました。
「数年前は”ブロックチェーン技術は良くて、仮想通貨は悪い”といった見解であった。しかし、現在では、規制局や、政策担当者の多くがブロックチェーン技術を含む仮想通貨分野を一つのつながりとして見るようになってきている。
よって、ありがたいことに、政策担当者や規制局は、デジタル通貨や仮想通貨を許容することで大きなメリットがあると考え始めているのだ。
XRPは証券ではないとする3つの主張
その理由として、第一に、仮想通貨XRPを購入したところで、リップル社の権利を獲得できるものではなく、配当もないことを挙げました。
そして、次に、リップル社と仮想通貨XRPは全く別のものであり、以前Garlinghouse氏も言及したように、明日リップル社が無くなっても、仮想通貨XRPは存続していくことを主張しました。
最後に、XRPレジャーは承認者(バリデーター)を必要とする合意形成の仕組みを持っているオープンソースソフトウェアであること、そして、現在150もの承認者が存在している中で、リップル社はその中の10しか所有していないことを挙げています。
そして、タイだけでなく、オーストラリアやフィリピンなどでも仮想通貨XRPは、証券ではなく、コモディティまたは、仮想通貨として認識されていることから、この問題に対してそれほど懸念していないことを強調しました。
しかし、仮想通貨XRPを使用しないxCurrentではなく、そのXRPを使用するxRapidが今後広く普及することで、その実用性が向上することが見込まれており、Garlinghouse氏の以前の「デジタル資産の価値は、実用性の向上によって上昇する」という発言の実現が期待されています。