はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

続々と動き出す『米ウォール街の巨人』各金融機関の仮想通貨動向まとめ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

米国最大級金融機関による仮想通貨動向
仮想通貨市場は、その価格の継続的な下落により、2018年に入って大きく縮小したが、アメリカ最大級の金融機関の数々は、仮想通貨分野への関心を高めている。この記事では、各銀行の動向をまとめている。
ウォール街とは
アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタンの南端部に位置する細いストリートの一つ。 世界有数の金融機関が立ち並び、世界の金融センターとして定着している。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

米最大級金融機関による仮想通貨最新動向

仮想通貨市場は、2018年以降にバブルが弾けるようにして大きく縮小し、一時期20,000ドル(約220万円)ほどで取引されていたビットコインも現在では6,200ドル(約70万円)前後で取引されています。

このように、仮想通貨市場が大きな調整に入ったと考えられる中、世界の金融中心地である「米国ウォール街」を代表する金融機関は、仮想通貨および、ブロックチェーン技術に強い関心を抱いており、仮想通貨のメインストリーム進出が急加速する可能性を秘めていると考えられています。

今回は、仮想通貨分野に対するウォール街の動向を金融機関ごとにまとめています。

JPモルガン

総資産は2.5兆ドルを超えるとされる、世界最大の金融機関。

JPモルガンのCEOであるJamie Dimon氏は、歯に衣着せぬ物言いで度々注目されており、昨年2017年には「ビットコインは詐欺のようなもの」と主張し、大きな話題になりました。

しかし今年5月には、過去の姿勢を翻して、同社内に「仮想通貨・資産戦略部」を開設。

新進気鋭の逸材である20代後半のOliver Harris氏を責任者として起用、「ブロックチェーン基盤の銀行間決済システム」の特許申請も行っています。

さらに、今年7月には資産をトークン化し、ブロックチェーン上で取引できるような分散型プラットフォームの特許申請を行なっていたことが明らかになりました。新規株式発行(IPO)にも特化していると捉えられるこのプラットフォームは、今後ICOの新たな形態としても期待されています。

バンク・オブ・アメリカ

米国を代表する金融機関で、日本では”バンカメ”と呼ばれることも。

今年2月にバンク・オブ・アメリカは、「多くの顧客が今後仮想通貨関連の比較的リスクの高いビジネスを好む可能性があり、同社の脅威となり得る」と年次報告書に記述していました。

しかし、今年8月には、バンク・オブ・アメリカは、企業が仮想通貨を安全に管理するための秘密鍵管理システム関連の特許申請を行っています。結果的に、バンク・オブ・アメリカは、2014年から合計50以上のブロックチェーン関連特許申請を行っており、その数は世界有数のテクノロジー企業IBMも凌ぐ数であるとされています。

そして、最高技術責任者(CTO)のCatherine Bessant氏もブロックチェーン技術を含む仮想通貨分野への関心を以下のように主張しています。

「私たちは、50近いブロックチェーン関連特許申請を行っている。このブロックチェーン分野に関して、確信を持ってチャンスを見出せたとは言えないが、この分野において充分な準備を行い、将来的には牽引していきたいと考えている。」

シティグループ

世界160以上の国と地域に、約2億の顧客口座を有する世界有数のグローバルな銀行です。

海外メディアBusiness Insiderは、今月9月9日に、Citiグループのプロジェクト関係者が、仮想通貨関連の新しい金融商品を開発していると報道しました。

その金融商品は、”デジタル資産証書(Digital Asset Receipt、DAR)”と呼ばれ、Citiグループが仮想通貨を管理することで、投資家は実際に仮想通貨を所有せずに投資を行うことができるようになるとされています。

さらに、Citiグループは、現物のビットコイン取引を行うことが可能になる初の銀行になる計画も立てていることが明らかになりました。

これらの情報は、あくまでも関係者による情報漏洩をもとにBusiness Insiderで報道された内容ではありますが、Citiグループが仮想通貨分野に関心を持っていること自体は間違いではないと考えられています。

ゴールドマン・サックス

言わずと知れた、世界一の知名度を誇る金融グループ。

先日ゴールドマンサックスのOTC取引デスクの開設計画が白紙に戻ったとの報道がありましたが、その報道は、結果的に事実ではない(フェイクニュース)とゴールドマンサックス最高財務責任者(CFO)のMartin Chavez氏によって一蹴されました。

ゴールドマンサックスは、今後も”顧客からの需要が大きい”ビットコインのデリバティブ商品やカストディサービスへの関心も示しています。

ゴールドマンサックスCEOのLloyd Blankfein氏は、彼自身がビットコインを使う予定はないし、保有もしていないと語った上で、以下のように記述しています。

「仮想通貨は携帯電話に似ている。

最初は、携帯電話を使うことに否定的な人も多く存在していたが、現在では生活に欠かせないものとなっている。仮想通貨も、今後確立した資産クラスになって行く可能性は十分ある。」

モルガン・スタンレー

世界的金融グループ。投資銀行業務の幅広い分野において、リーグテーブル上位に位置する名門投資銀行とされています。

今月9月にBloombergは、モルガン・スタンレーが、ビットコインのスワップ取引サービスを開始する計画があることを発表しました。

このビットコイン関連のデリバティブ取引では、シンセティック契約(価格リターンスワップ)を通してショートおよび、ロングのポジションを取ることが可能になるとされています。

関係者によると、このスワップ取引を行うことができる環境は、整いつつあると考えられており、既存の主要機関の需要の高まりを待っている状態であると報道されています。

さらに、モルガン・スタンレーCEOのJames Gorman氏は、昨年9月に、JPモルガンCEOのJamie Dimon氏の「ビットコインは詐欺だ」という発言に反論するかのように「ビットコインは一時の流行以上の価値がある」と言及したことから、肯定的な見解を持っていると言えるでしょう。

CoinPostの関連記事

仮想通貨市場と3頭の「クジラ」|巨大金融機関参入の機運高まる
先日、世界3大投資家のジョージ・ソロス氏や、世界的財閥であるロックフェラーやロスチャイルドが仮想通貨市場に参入する可能性が報道されました。彼らの経歴と、世界的投資家や財閥が仮想通貨業界に参入する可能性について考察します。
機関投資家の資金流入へ|モルガンスタンレーがビットコイン先物に基づくデリバティブ提供
世界有数の金融機関モルガンスタンレーが、BTC先物に紐づくスワップ取引を計画中だと判明した。ゴールドマンサックスやシティグループに続き、機関投資家の仮想通貨参入準備が進む。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/27 土曜日
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
15:05
仮想通貨投資への期待高まる、税制改正で約5割が投資拡大を検討=ビットバンク調査
ビットバンクが発表した2025年仮想通貨投資実態調査によると、2026年の市場期待として「税制改正」が34.3%で最多。税制が20%の申告分離課税に変更された場合、約5割が投資拡大意向を示した。知識不足が投資の障壁だが心理的ハードルは低下傾向。
14:01
ユニスワップ重大提案が圧倒的に可決 1億UNIバーンと手数料スイッチ起動へ
ユニスワップのUNIfication提案が賛成票1億2500万票超で可決。国庫から1億UNIをバーンし、プロトコル手数料を起動。取引量増加が供給減少に直結するデフレ型モデルへ転換。
14:00
ステーブルコインとは|市場規模・取引量・主要銘柄と規制の行方
ステーブルコインとは、価格が安定するよう設計されたデジタル通貨。本記事では仕組み・種類(USDT/USDC/JPYC等)・市場規模・リスク・将来性・国内での買い方まで、初心者にもわかりやすく解説します。
13:50
フィリピン当局、未登録取引所への取り締まり強化 コインベースなどアクセス遮断
フィリピン規制当局が無登録の海外仮想通貨取引所50社へのインターネットアクセス遮断を命じた。コインベースやジェミニも対象になっている。
13:20
ST市場効率化目指す、SBI新生銀行ら6社が新たな決済実証を開始 預金のトークン化で
SBI証券、大和証券、SBI新生銀行ら6社がトークン化預金DCJPYを利用したセキュリティトークンのDVP決済の実証に関する協業を開始した。
13:00
イオレ、仮想通貨レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約開始
東証グロース上場のイオレが暗号資産レンディング「らくらくちょコイン」の事前予約を開始。年利8%〜、約1万円から利用可能。2026年1月下旬の正式リリースを予定し、事前登録者には4月まで13%の特別料率を適用する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧