はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米SEC幹部、「仮想通貨企業にはコンプライアンス軽視の傾向がある」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SEC幹部、最近の執行措置を語る

米証券取引委員会(SEC)執行部ディレクターのグルビル・グレワル氏は16日、ニューヨークでラトガース大学法科大学院などが主催したイベントで講演。最近の暗号資産(仮想通貨)企業への執行措置について話した。

SECは慎重に規制に取り組んできたが、仮想通貨業界ではコンプライアンス(法的遵守)を考慮することなく事業を続ける傾向が見られたため、「戦略を変更する必要があった」と述べている。

SECは最近、コインベースやバイナンスなどに対して訴訟を起こすなど強制措置を加速させているところだが、この原因は、仮想通貨企業が法を遵守しないことにあると主張した形だ。

また、SECの姿勢については明確なガイドラインを提供する前に、強制措置で取り締まっており「強制執行による規制」を行っていると、SEC内外から批判する声もある。

グレワル氏は、こうした批判についても「仮想通貨市場の参加者やロビイストによって利用されている、キャッチーではあるが使い古された表現」だとした

仮想通貨業界からは、米国で規制を明確化することを求める声が挙がっているところだが、グレワル氏は、これに対しても「たとえ特注のルールを考え出したとしても、業界全体の精神が、コンプライアンス違反を中心に構築されている」と発言した。

規制の有効性を疑問視する姿勢を示した格好だ。

SECとは

株や債券などの証券の取引を監督する米国の政府機関のこと。1934年設立。公正な取引の確保と投資家保護を目的としており、インサイダー取引や企業の不正会計、相場操縦などを防止する。仮想通貨が有価証券に該当するかという判断も行う。SECは「Securities and Exchange Commission」の略で、日本では「証券取引等監視委員会」が近い役割を担っている。

▶️仮想通貨用語集

海外機関とも提携

グレワル氏は、SECが仮想通貨業界の取り締まりを強化しているように見えるかもしれないが、それは、仮想通貨市場が低迷しており、リスクが増大しているためであるとした。リスクに対応するためにこれまで通り仕事をしているだけだと話している。

さらに、グレワル氏は「法律が許す限り管轄権を拡大していく」として次のように続けた。

私たちは多くの規制当局と、多大な協力関係にある。私たちはそうした当局と頻繁に会合を持ち、海外で証拠を収集する能力を高めるために、多くの当局と覚書を締結している。

海外の規制機関とも相互協定を結ぶことで、どこかの国や地域が規制上の抜け穴となるのを防ぐ意味もあるとしている格好だ。

グレワル氏は、DeFi(分散型金融)についても否定的な見解を述べた。DeFiは分散されておらず、金融サービスでもなく、むしろ詐欺的なものだとしている。

コインベースによる訴訟

コインベースはSECに提訴される一方で、規制制定の請願書への回答を求めて、SECに対して限定的な訴訟を起こしてもいる。

コインベースは2022年7月、SECに対し「実行可能な規制の枠組みの開発」を求めて請願書を提出したが9ヶ月を経ても回答が得られなかったため、4月にSECを提訴している。

控訴裁判所は、SECに対して、一週間以内に回答するよう命令したが、SECはこれを拒否したところだ。

コインベースは、特にFTX破綻後、仮想通貨業界に対するSECの姿勢が硬化したと指摘している。

関連米SEC、コインベースの規制制定請願への回答拒否

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/14 水曜日
17:53
実需主導へと変わるWeb3:Hotcoin、SafePal、NERO Chainが描く未来|香港Web3 Festival2025
Web3 Festivalで注目を集めた3社のリーダーたちが、業界の転換期における生存戦略を語る。SafePalのヴェロニカ氏は実用的サービスの重要性を、HotcoinのスティーブンCOOは差別化戦略を、NERO Chainのポール氏はRWAの可能性を強調した。Web3の次のステージを見据えた貴重な洞察が満載。
15:00
「ビットコイン投資は企業の購買力を守る最高の戦略」フィデリティ提唱
フィデリティ・デジタルアセッツのリサーチ責任者が企業向けカンファレンスで講演し、企業にとってのビットコイン投資の重要性を解説した。
13:50
ソラナ共同創設者、「メタブロックチェーン」を提案 複数チェーン間データを統合
仮想通貨ソラナのヤコベンコ共同創設者が、複数のブロックチェーンデータを統合する「メタブロックチェーン」構想を提案した。低コストなデータ可用性(DA)を実現するものだ。
11:45
Janover、約136ドルでソラナを大量購入 10億円以上の含み益に
ナスダック上場のDeFi Development Corpは、2025年5月12日に172,670SOLのSolanaトークンを平均価格136.81ドルで購入したことを発表した。
11:25
米当局、「ビットコインETF承認」のフェイクニュース発信者に懲役2年の求刑求める
米証券取引委員会のXアカウントを乗っ取りビットコインETFについて偽情報を流した被告に、米検察が懲役2年を求刑した。金融犯罪への厳格な姿勢を示す判断である。
10:45
ビットコインとイーサリアム、異なる強気の動き リサーチ会社が価格動向を分析
K33リサーチとQCPキャピタルの分析によると、ビットコインは100,000ドルを超え、健全な上昇を見せている。米中関税合意を背景に、BTCとETHは安定化を図りながらも新たな動きを見せ始めている模様。
10:20
VanEck、RWAトークン化ファンドを開始 イーサリアムなどに対応
資産運用大手ヴァンエックは、同社初のRWAトークン化ファンド「VBILL」をローンチ。イーサリアム、ソラナ、アバランチ、BNBチェーンのブロックチェーンに対応する。
07:55
XRPの価格動向 バイナンス先物データに見る強気の兆しとは、アナリスト分析
アナリストBorisVestの分析によると、XRPはバイナンスで売り圧力が吸収され、強気シグナルが点灯。OI(建玉)の上昇と共に、価格上昇の可能性が高まる模様だ。
07:15
ビットコインの「実現価格」が示す強気相場継続のシグナル、Cryptoquantアナリスト分析
Crypto Daの分析によると、仮想通貨ビットコインの「実現価格」が上昇を続けており、強気市場が続くことを示唆。マイクロストラテジーや機関投資家のBTC購入が価格上昇を牽引。
07:05
タイ政府、デジタル投資トークン「G-Token」発行へ
タイのピチャイ財務相は、デジタル投資トークン「G-Token」の発行計画を発表。発行規模は200億円であることや仮想通貨ではないことなどが明らかになっている。
06:10
米SEC、ソラナ・ライトコイン現物ETFの判断を延期
SECがグレースケールのソラナ・ライトコイン現物ETFの判断を延期。ブラックロックのビットコインETFにおける「現物償還方式」導入の是非も引き続き審査へ。
05:55
ビットコイン準備金法案など2件に拒否権発動 ボラティリティ懸念で、アリゾナ州知事
アリゾナ州のホブズ知事がビットコイン準備金や州機関による仮想通貨決済法案を拒否。唯一署名したのは仮想通貨ATMの詐欺対策強化法。全米でビットコイン投資への慎重姿勢が広がる中、アリゾナも追随。
05:40
ソフトバンク出資の『21キャピタル』、合併に向け約680億円のビットコイン取得
テザーが約4812BTC(680億円相当)を取得。買収合意に基づきキャンター・エクイティ・パートナーズとの合併に活用。Strike創業者が率いる『21キャピタル』はビットコイン特化企業として始動へ。
05:30
ロンドン資産運用会社がイーサリアムを大量購入、過去一週間で700億円相当分取得
ロンドン拠点のAbraxas Capitalが、過去6日間で約21万ETHを取得。AaveからUSDTを借入しBinanceに入金。ペクトラ・アップグレードを契機にETH価格は急上昇。
05/13 火曜日
17:09
ビットバンク、コスモス(ATOM)取扱開始、手数料無料キャンペーン実施
ビットバンクがコスモス(ATOM)の取扱いを開始。6月12日までメイカー・テイカー共に手数料0%のキャンペーン実施中。現物取引、販売所、貸出の3サービスに対応、「貸して増やす」なら年率最大5%の運用も可能だ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧