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イーサリアム共同創設者ブテリン氏、ステーキングプロバイダ分散化に繋がるプロトコル変更案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ステーキングプロバイダーの集中化軽減策

イーサリアム(ETH)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は30日、イーサリアムのステーキング・プロトコルに変更を加えて、プロバイダー集中化の緩和(分散化)について考察する記事を公式ブログに投稿した。

ブテリン氏は、イーサリアムのリキッドステーキングについて、プロバイダーが一部に集中していることに懸念を表明した格好だ。現在、様々なバリデーターに分散はしているものの、リキッドステーキングプールのLidoがステーキングされたイーサリアムの32%以上を管理している状況である。

リキッドステーキングとは

仮想通貨のステーキング金利を受け取りながら、その代替資産(ステーキング証明トークン)を運用できるDeFi(分散型金融)の仕組み。従来はロックアップされてきた資産の流動性(Liquidity)を解放できる利点がある。最大のサービスプロバイダーLido Financeでは、ETHをステークして債権トークンstETHを受け取り、レンディングの担保としたりDEX(分散型取引所)等で運用できる。

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ブテリン氏は、リキッドステーキングを提供する上位2社は、LidoとRocket Poolだが、それぞれ異なるリスクがあるとした。Rocket Poolについては悪意のある個人が過半数を占有してしまう51%攻撃のリスク、Lidoについては、バリデーターの大部分を管理する単一点を攻撃できる可能性が生じるリスクを挙げている。

ブテリン氏は、LidoとRocket Poolは、すでにセキュリティメカニズムを導入していると強調。一方で、防御のレイヤーが一つだけでは充分ではないかもしれないと続けている。

集中緩和の選択肢

こうしたセキュリティリスクを減らすため、リキッドステーキングが少数プロバイダーに集中している状況を緩和する必要があるとして、ブテリン氏は次のように述べた。

一つの選択肢は、エコシステムの参加者が多様なリキッドステーキングプロバイダーを利用することを奨励し、単一のプロバイダーが大きすぎることによるシステミックリスクの可能性を減らすことだ。

しかし、長期的に見ると不安定な方法であり、問題解決のために道徳的圧力に頼りすぎることには危険がある。

以上のように考察した上で、リキッドステーキングの集中化を軽減するための機能を、プロトコル内に組み込むことを選択肢として検討している。

ブテリン氏は、RocketPoolのいくつかの定数を調整して、攻撃が起きた際に影響を受けるトークンの数を減らす方法を挙げた。

その他には、担保を多く預ける必要があるノードオペレーターと、よりカジュアルに参加できる預金者(depositor)に参加者の層を分けて、ランダムに抽出された小規模な預金者の委員会に追加のガバナンス権限を与えることもアイデアの一つとして言及している。

ERC-4337の組み込みを支持

ブテリン氏は、イーサリアムのプロジェクト開始時から、コアとなるイーサリアムのプロトコルを可能な限りシンプルにして、その上にスケーリング、暗号化、資産取引などの追加プロトコルを構築することで可能な限りのことを実現しようとしてきたと述べた。

その上で、最近では追加プロトコルで表現してきた機能をコアのイーサリアム・プロトコルに組み込むことにも関心が寄せられていると指摘している。

ブテリン氏は特に、ERC-4337などのプロトコルをイーサリアムのコードに組み込むことを強く支持した。ただし、各機能には利点とそのコストという複雑なバランスがあり、そのバランスは時間の経過とともに変化し続けていくことも念頭に置くとする姿勢である。

ERC-4337とは、イーサリアムブロックチェーン上での支払いにプログラム決済機能を付加する「アカウント抽象化」という仕組みのことで、3月に実装されたところだ。ユーザーがスマートコントラクト形式のアカウントを所有し、高度な支払い機能を利用することを可能にする。

決済大手VisaはこのERC-4337を使って取引手数料に関する実験を行っている。

関連:Visaのイーサリアム実験報告書、「アカウント抽象化」による取引機能を探求

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