はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

イスラエルへの寄付を目的とした仮想通貨基金が設立される 中東情勢の緊迫化を受け

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「Crypto Aid Israel」を立ち上げ

イスラエルの暗号資産(仮想通貨)企業のグループは9日、イスラエルとパレスチナ・ガザ地区を拠点とする武装勢力ハマスの衝突がエスカレートする中、仮想通貨による寄付キャンペーンを開始した。

42Studio、MarketAcross、Collider Ventures、CryptoJungleやその他のイスラエル仮想通貨企業が「Crypto Aid Israel(クリプト・エイド・イスラエル)」という基金を設立をしたもので、被害に遭った人々を支援するため、資金を分配する計画だ。

寄付金は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、米ドル建てステーブルコインのUSDTやUSDCなど、10以上の銘柄に対応するマルチシグウォレットで寄付を集める。

マルチシグとは

複数の「秘密鍵」で署名を行わないと取引が実行されない仕組みや技術を指す。秘密鍵が1つ漏洩した場合でも、別の秘密鍵がないと取引ができないため、セキュリティを向上させることができる。必要な署名の数は「2 of 3」や「2/3」のように表され、この場合「3つの秘密鍵の内、2つの鍵で署名が必要」という意味になる。

▶️仮想通貨用語集

クリプト・エイド・イスラエルは、集めた仮想通貨寄付金をイスラエルの非営利団体に送り、食料や衣類などの必需品を持たずにイスラエル南部からテルアビブに避難した家族を支援すると述べた。

また、集めた寄付金の支出を監督することに関心を寄せている、複数のイスラエル政府機関と連絡を取っているとしている。

関係筋によると、様々なイスラエルの銀行も仮想通貨寄付金の流れを支えるために介入しているとされる。これらの銀行は、仮想通貨を銀行に移動するための橋渡しの役目を初めて果たす可能性が高いという。

キャンペーン立ち上げ企業の一つCryptoJungleのベン・サモカCEOは、次のように話している。

私たちは家族や住まいを失った人々に食料と住居を提供するため、必要な資金を集めたいと考えている。また、攻撃を受けたイスラエルの民間人に衛生用品や医療品を提供し、イスラエルの人々が現在直面している苦難に対しても世間の意識を高めたい。

イスラエルとハマスの衝突の影響で、9日時点で両陣営の死者数は1,500人を超えたと伝えられる。

ガザ地区支援のキャンペーンも

イスラエルのガラント国防相は同日に、パレスチナのガザ地区への電気、水道、食料、燃料などを遮断して完全包囲するとの声明を出したところだ。

仮想通貨寄付キャンペーンは、ガザ側を支援する立場からも行われている。アラブの慈善団体が、ガザ人への寄付を募るためにソーシャルメディアなどでウォレットアドレスを掲載し、これまでに数千ドル相当の仮想通貨を集めた。

関係筋によると、イスラエル政府はブロックチェーン分析会社と協力して、ハマスとの関係があるかどうかを探るため、ガザへの寄付アドレスを調査しているという。

ウクライナの事例

ロシアによるウクライナ侵攻の際にも、仮想通貨寄付キャンペーンが行われたことが知られるが、便乗したフィッシング詐欺やサイバー攻撃なども横行するおそれがあるため注意は必要だ。

ウクライナ政府も2022年4月、抗戦のための資金を調達するため、NFT(非代替性トークン)を用いた寄付・購入サイトをローンチしていた。

関連ウクライナ政府、NFT寄付サイトをローンチ

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/15 木曜日
17:44
リミックスポイントが決算発表、経常赤字5.4億円に 来期の暗号資産は強気シナリオ想定
リミックスポイントが25年3月期の決算を発表。暗号資産(仮想通貨)評価損が影響し、5.4億円の経常赤字となった。一方、来期はビットコインETF資金流入やトランプ政権政策を背景に、業績の大幅回復を見込んだ。
17:16
NXPCとは|MapleStory N対応の仮想通貨を解説|買い方・将来性
Nexon発のMapleStory Nで使用される仮想通貨「NXPC」の仕組みや買い方を初心者向けに解説。メイプルストーリーのWeb3版ゲームの経済システムからウォレット設定まで徹底ガイド。
14:00
「イーサリアムにおける重要な転機」BTCS社、ETH保有増やすために最大84億円調達へ
ナスダック上場のBTCS Inc.が84億円規模の転換社債発行で仮想通貨イーサリアム購入戦略を強化。第一弾の調達ではバリデーターノード運用拡大とステーキング収益増加を目指す。
13:15
米民主党、トランプ一族の仮想通貨事業に関する「疑わしい活動報告」提出を財務省に要請
米下院の民主党幹部が財務省に対し、トランプ一族のDeFi事業「WLF」とミームコイン「TRUMP」に関する疑わしい活動報告(SAR)の提出を要請した。民主党は、要請の根拠として「贈収賄、汚職、利益相反」への懸念を挙げた。
13:00
パンテラCEO、ビットコインが米株式市場を凌駕する理由を解説
仮想通貨VC大手パンテラキャピタルの創設者がToken2049で講演。米政権の好意的な政策や市場の割安感から、ビットコインが株式市場を上回る成長をいずれは遂げると分析。
12:00
JPモルガン・Ondoなど、RWAトークン化のクロスチェーン決済実験に成功
チェーンリンク、JPモルガン、Ondo Financeが共同でトークン化米国債ファンドのクロスチェーン決済テストを実施した。DvP取引の効率化とリスク低減を実現するとしている。
11:53
アジア富裕層が仮想通貨投資を拡大、アルトコイン市場は節目を超える
暗号資産(仮想通貨)ビットコインは10万ドル台を堅持し、過去最高値まであとあと6%の位置に迫る。アルトコイン市場も840億ドルの抵抗線を突破し、底打ち反転のシグナルも。UBSの調査ではアジアの富裕層が従来の資産から仮想通貨へ資金を移している現状が指摘された。
11:20
ウクライナ、国家のビットコイン準備金創設へ=報道
ウクライナが国家戦略としてビットコイン準備金創設を進める模様。トルコでのロシア・ウクライナ首脳会談の動きと併せて解説。
11:15
カルダノ創設者ホスキンソン、3700万ウォレットに仮想通貨エアドロップ計画を発表
チャールズ・ホスキンソン氏がConsensus 2025で8つのブロックチェーンをまたぐ「Glacier Drop」を発表。ベンチャーキャピタル排除の新エアドロップ戦略で仮想通貨コミュニティの統合を目指す。
10:30
セイラーのストラテジー社、「ビットコイン戦略でナンバーワンの上場企業へ」=アナリスト
アナリストのジェフ・ウォルトン氏はFTの特集で、ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを基盤に市場で最強の企業になると予測。
09:50
リミックスポイント、ビットコインを追加購入 暗号資産保有総額は111億円超に
リミックスポイントがビットコインを5億円分追加購入。イーサリアムやリップルなども含めた暗号資産(仮想通貨)の総保有額は111億円を突破。Web3領域の投資事業を加速。
09:45
イーサリアム価格急騰の3つの要因とは、資産運用会社が分析
仮想通貨イーサリアムの価格急騰の背景には、ステーブルコインとトークン化、Layer 2の進展、投資家のショートポジション解消などが影響。市場動向と成長要因を詳しく解説。
09:31
BTC以外の仮想通貨に分散投資するメリット、Bitwise幹部が考察
ビットコイン以外の仮想通貨にも分散投資を行うメリットをBitwise幹部が考察。インターネット業界の株価の歴史を例に挙げ、大多数の投資家がアルトコインも保有すべきだと主張している。
09:25
メタプラネット1Q決算、ビットコイン投資で135億円の含み益
メタプラネットが2025年第1四半期決算を報告。5月時点で保有ビットコイン量が6,796BTCに到達し含み益へ転換している。株主数も増加中だ。ビットコイン財務戦略の最新状況を解説する。
08:41
テザー社、AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表 ビットコインとUSDT決済も対応
テザー社が分散型AI開発プラットフォーム「QVAC」を発表。ユーザーのデバイス上でAIが動作し、クラウド接続不要。AIエージェントがビットコインやUSDTで自律取引が可能。2025年第3四半期リリース予定。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧