はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインの特徴や優位性とは──「Beyond The Price」の未公開内容や過去配信まとめ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

第11回 Beyond The Price

CoinPost Globalが2日に公開した11回目の「GM Radio:Beyond The Price」は、1回目から10回目までの配信をまとめている。また他にも、11月に東京などで開催されたイベント「Nostrasia」で行ったインタビューの未公開分を追加した。

▶️CP_GlobalのXをフォロー

Nostrasiaは、分散型SNSを開発するための基盤となるプロトコル「Nostr」のイベント。このイベントはツイッター(現X)を創設したJack Dorsey氏と、米中央情報局(CIA)の元職員Edward Snowden氏のセッションが行われるなどして多くの関心を集めた。

関連J・ドーシー氏 × E・スノーデン氏「インターネットを再び偉大なツールに」|Nostrasiaレポート

本記事では過去の配信分をまとめて振り返りながら、すでに公開した記事に書き切れなかった部分も記載していく。

過去配信分のまとめ

第1回のゲストはビットコインと環境問題のリサーチを行っているDaniel Batten氏。マイニングが地球環境に悪影響を与えると批判されることが多いビットコインについて、同氏は「ビットコインは重要な気候テック」だと主張した。

関連Bitmain営業部長が語る、浮き沈みの激しいマイニング業界をリードし続ける秘訣|WebXインタビュー

マイニングには「どこでも行える」「いつでも始めたり、やめたりすることができる」という特徴があり、電力系統の運営にとって好都合だと指摘。また、CO2よりも84倍も悪影響があるというメタンガスの排出を抑制できるというメリットも紹介した。

ビットコインを巡っては、環境への影響に対する懸念から、コンセンサスの仕組みに「プルーフ・オブ・ステーク(PoS)」を導入した方が良いとの指摘もあるが、Batten氏はこういったメリットを活かせなくなることも、PoSを導入しない理由の1つになるのではないかとの見方を示している。

関連「ビットコインは重要な気候テック」BTC研究者が語る——「Beyond The Price」 初回放送内容

第2回の配信には、ビットコインのエコシステムに特化して投資を行うベンチャーキャピタル(VC)「ego death capital」のファウンディングパートナーNico Lechuga氏が参加した。

Beyond The Priceは主にビットコインに特化して配信しているため、ゲストに「なぜ他の仮想通貨ではなくビットコインに特化しているのか」を聞くことが多い。

Lechuga氏はこの点について「他の多くのブロックチェーンは、拡張性のために分散性かセキュリティを犠牲にしている」と主張。基盤となるネットワークの分散性が損なわれて安全でなければ、グローバルな金融システムを構築することはできないと説明した。

また、Lechuga氏や同社は、ビットコインが最も寿命の長いブロックチェーンだと主張。開発者は各ブロックチェーンの持続性を考慮すべきだとし、長く利用されるようなブロックチェーンを選択すべきだとも語っている。

関連「ビットコインは最も寿命が長いブロックチェーン」VCパートナーが語る——「Beyond The Price」第2回放送内容

Beyond The Priceは価格(=price)などの数字や投機的な要素ではなく(=beyond)、ビットコインがグローバルな経済でどのような役割を果たすのか、どのように人や企業が実際にビットコインを利用しているのかといった内容を配信しているが、投資企業に参加してもらうこともある。

第5回の配信には、ビットコインやビットコイン関連企業に投資する台湾拠点のファミリーオフィス「Mimesis Capital」を創設したLouis Liu CEOが参加。ビットコインの思考で投資する意味をLiu氏に聞くことで、ビットコインの本当の価値が伝わるのではないかと判断して参加してもらった。

Liu氏は配信の中で、台湾を巡って中国と米国が対立しており、地政学的な緊張が高まっていることにも触れ、ビットコインの重要性に言及。ビットコインは政府のための通貨ではなく、グローバルな通貨であり、国に属さず対立を切り抜けるための新しい手段であるとLiu氏は話している。

また、Mimesis Capitalは「ビットコインは世代間で富を移転するための究極の価値の保存手段である」と考えているという。

関連「ビットコインは究極の価値の保存手段」投資企業CEOが語る——第5回「Beyond The Price」

Nostrasia

ここからはNostrasiaに関する内容やそこで行ったインタビューの内容をまとめていく。ここからは全て、過去の記事では触れていない新しい内容である。

10回目の配信にはNostrasiaのオーガナイザーであるAlex McShane氏が参加。その際、以下の記事に書いた以外にもNostrについて語っていた。

関連「真に分散されたSNSの構築へ」——11月東京開催「Nostrasia」の実行委員が語る

同氏は「今はNostrに参加しているのはほとんどがビットコイナーだが、全てのビットコイナーが参加しているわけではない」と指摘した。

そして「Nostrもビットコインも自由のための技術であるため、最初はお金を稼ぐためにビットコインを活用するようになったとしても、コミュニケーションの自由のためにNostrに参加すべきだ」と主張。「ビットコイナーは鍵の扱い方法を知っているため、通常の人々よりもNostrを始めやすいはずである」と述べている。

Nostrasiaでのインタビュー

Nostrasiaでは過去の記事で紹介した以外にもインタビューを行った。

まず、プライバシーに特化したビットコインウォレット「Wasabi Wallet」の開発を支援するzkSNACKsのMax Hillebrand CEOには、「ビットコインの世界は安全性が低いのか」を聞いた。

この質問に対してHillebrand氏は、それは間違いであると指摘し「ビットコインを盗難するにはお金がかかるため、潜在的には世界をより安全にする」と回答。そして「お金に関してサードパーティを信頼することは安全ではない」と話した。

「ビットコインの目的は、技術でユーザー保護や自動化を実現すること。また、インターネットに複数の層の暗号化レイヤーが存在しているのと同様に、ユーザーがほとんど意識することなく裏で安全な仕組みが作動し、その防御を安価に行えるようにすることだ」と語っている。

また、ビットコイン決済のプロジェクト「BTCPay Server」のCEOを務めるNicolas Dorier氏には日本の印象を聞いた。

同氏は日本について「ビットコイン企業がほとんどなく、ビットコインのコミュニティが小規模だと感じる。アルトコインの人気が高く、ブロックチェーンのカンファレンスが多く行われている印象だ」と話した。

そして「日本人は政府をかなり信頼しており、インフラなどにも満足していて、中央銀行に代わる金融システムとしてビットコインが提供されても心に響かないのではないか」とも語った。

ほかにも、ビットコイン・ウォレット「Wallet of Satoshi」のDaniel Alexiuc CEOはインタビューの中でライトニングネットワーク(LN)の課題を指摘。「LNの根本に問題はないが、まだ新しい技術のため限界があり、エンジニアのソリューションも不足している」と述べた。

関連初心者でもわかる「ライトニングネットワーク」とは|特徴と仕組みを解説

そして、従来の銀行と同様に複数のレイヤーで拡張性を向上させるのが最も良いアイデアだと主張している。

Alexiuc氏は、ビットコインやLNにとって一番の「敵」は従来の銀行システムだと指摘。いつかビットコインやLNなどの仕組みが従来のシステムに取って代わることを望んでいるとした。

関連「ビットコインは米国の利益を守る最善の手段」コインベースCEO

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/07 月曜日
09:22
米シークレットサービス、過去10年間で犯罪関連の仮想通貨580億円相当を押収
米シークレットサービスが過去10年間で4億ドル相当の仮想通貨を押収した。米国では豚解体詐欺による銀行破綻も発生しており捜査当局は仮想通貨が関連する犯罪への対処を進める。
07/06 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、ETH価格特化の新組織誕生や米国初のソラナ現物ステーキングETF上場など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン週次レポート:1600万円台を窺う展開、トランプ減税法案通過で相場底堅く推移|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン(BTC)対円相場は1600万円を窺う底堅い展開。トランプ減税法案上院通過で1520万円台で下げ渋り、ADP雇用レポート下振れによる早期利下げ観測で1570万円台に回復した。bitbankアナリスト長谷川氏は下降チャネル突破も11万ドル乗せに苦戦と分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BitwiseのBTC20万ドル到達予測維持に高い関心
今週は金融アドバイザーの推奨ポートフォリオ、Bitwiseのビットコイン20万ドル到達予測維持、アリゾナ州知事による押収仮想通貨の準備基金法案への拒否権行使に関するニュースが最も関心を集めた。
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:21
初心者向け|仮想通貨取引所のKYC手続きとは?スマホでできるeKYCの流れと注意点
口座開設の必須手順 暗号資産(仮想通貨)取引所を利用し始めるには、口座開設時に「KYC(本人確認)」と呼ばれる手続きが必要です。これは、ユーザーの身分確認や、利用目的の確認を通…
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧