- MUFGコインが「coin」に改名
- キャッシュレス決済手段にとどまらず、流通や交通系企業のポイントなど幅広い用途を想定しているため、MUFGの冠にこだわらず、幅広く使用してもらうのが狙いとされる。従来のカード決済システムの10倍超となる毎秒100万件以上の「高速決済システム」を開発している。
MUFGコインが「coin」に改名
日経新聞の報道によると、三菱UFJ銀行は、開発中のデジタル通貨「MUFG COIN」の名称を「coin(コイン)」に変更した。
「◯◯コイン」という名前の多い仮想通貨名と紛らわしいとの声もあるが、関係者によると、「MUFG COIN」はキャッシュレス決済手段にとどまらず、流通や交通系企業のポイントなど幅広い用途を想定しているため、MUFGの冠にこだわらず、ブランドカラーも赤色から白色に変更することで、他の金融機関など、幅広く使用してもらうのが狙いとみられる。
日常生活での使用も想定
三菱UFJグループは、コンビニや飲食店での支払いのほか、割り勘など個人間の送金にも利用してもらい、決済がスムーズに行われるかどうかや、セキュリティ面で問題がないかなどを検証する予定だ。
あらゆるモノがネットにつながる”IoT(モノのインターネット)”の普及で、小口の資金決済が飛躍的に増える未来を見据え、ブロックチェーン技術を応用、処理量を従来のカード決済システムの10倍超となる毎秒100万件以上の「高速決済システム」を開発している。
2019年度にも、10万人規模の大規模実証実験を経て実用化を目指すほか、リップル社のシステムを使った国際送金の実証実験を開始、数年内の実用化を目指しているとされる。
MUFGコインとは
三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)が独自に開発している仮想通貨で、日本円にペッグされたステーブルコインとして、1MUFG=1円となるべく価格を調整するものだ。海外では、米ドルにペッグされた仮想通貨「テザー(USDT)」が有名だが、流通量と同等のUSドルが担保されているのかどうかなど疑念も尽きない。
その点、GMOコインやMUFGコインといった、金融機関やメガバンク発行のステーブルコインの存在は、信頼性の面でも群を抜いていると言えるだろう。
MUFGコインは、送金や支払いをより簡単に実行できるよう設計されており、専用アプリをダウンロードするだけで送金・代金支払いにMUFGコインを利用できるようになる予定だ。
国内大手「みずほファイナンシャルグループ」やゆうちょ銀行なども、独自の仮想通貨「(仮)Jコイン」の開発を進めているとされるが、早期から開発などを行うMUFG COINコインが一歩先をゆく格好だ。
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ステーブルコインとは
- フィアット(法定通貨)を担保にして発行することで、その通貨と同等の価値を維持する仕組みをもった仮想通貨のこと。基本的に対応したフィアットの価格に連動する。代表的な例はUSDTで、1USD=1USDTで価格が安定する仕様となる。
三菱UFJグループの動き
なお、「三菱UFJフィナンシャル・グループ」は、16年7月に同社に10億円強出資した、米国の大手仮想通貨取引所コインベースと連携して日本市場を開拓するため、「改正資金決済法」に基づく仮想通貨交換業の登録を年内にも金融庁に申請する方針。
セキュリティーや投資家保護の安全性が強みになると判断し、参入を決めたとされている。
2017年3月には、「Ripple’s Global Payments Steering Group」に参加。同年6月に開催されたブロックチェーンカンファレンスや、同年10月に開催された、XRP(リップル)の最重要カンファレンス「Swell 2017」に登壇。「50を超える国々に展開するグループの顧客には、グローバル企業も多いため、Ripple社の送金技術は大いに役立っている。」などと称賛している。