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仮想通貨銀行カストディアバンクの対FRB訴訟 米地裁で敗訴

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マスター口座却下めぐる裁判

米ワイオミング州地方裁判所のスコット・スカブダール判事は29日、暗号資産(仮想通貨)銀行Custodia Bank(カストディアバンク)が連邦準備制度理事会(FRB)とカンザスシティ連銀を相手取って起こした訴訟で、同社の申し立てを却下した。

この判決が、今後米国でカストディアバンクと同様にマスター口座を取得しようとする他の金融機関にも影響を与える可能性が指摘されるところだ。

これは、カストディアバンクが、FRBらが同社のマスター口座申請に関する決定を遅らせたとして2022年に提訴した裁判だ。FRBはその後2023年1月、カストディアバンクの申請から18か月後になって申請を却下している。

関連: 米FRB、仮想通貨銀行「Custodia」のメンバーシップ申請を否認

背景として、米中銀のシステムを利用するにはマスター口座の開設が必要だが、仮想通貨関連の金融機関には、この口座の開設が許可されにくい現状がある。

FRBは提訴後の2022年8月、仮想通貨企業やフィンテックなど新しい種類の金融機関を念頭に、マスター口座開設に関わるガイドラインを発表。こうした機関には一般的に、より厳格な審査が行われるとしていた。

関連: 米FRB、仮想通貨企業の連銀口座開設に関する新ガイドラインを発行

主な論点

カストディアバンクは、主な論点の一つとして行政手続き法(APA)違反の疑いを申し立てていた。FRBによるマスター口座の拒否は「恣意的、気まぐれ、裁量権の乱用、またはその他の点で法律に違反している」と主張した格好だ。

また、FRBがマスター口座を却下した後には訴状を修正し、FRBがカンザスシティ連銀に申請を拒否するよう指示していたが、FRBには連邦準備制度のメンバーではない預金機関からの申請を拒否する裁量権はないと申し立てていた。

だが今回、スカブダール判事はFRBの立場を支持した格好だ。

法律では、FRBは申請者すべてにマスター口座へのアクセスを許可することは義務付けられていないと指摘し、証拠に基づくと、却下の決定はFRBよりもむしろカンザスシティ連銀が主導したようにみえるとしている。

判決を受けて、カストディアの広報担当ネイサン・ミラー氏は次のようにコメントした。

FRBの強硬な戦略に立ち向かうことは困難な戦いだが、カストディアバンクは安全でテクノロジーを活用した銀行を作るという目標に向けて引き続き取り組んでいる。

私たちは裁判所の判決を精査しており、控訴を含むすべての選択肢を検討中だ。

FRBは仮想通貨業務のリスクを懸念

FRBは2023年1月にカストディアバンクによるマスター口座申請を却下した際、次のように説明していた。

カストディアバンクは、オープン、パブリックネットワークや分散型ネットワーク上で仮想通貨を発行することを含む、新規かつまだテストされていない仮想通貨活動に従事することを計画している。

同社の斬新なビジネスモデルや仮想通貨へのフォーカスは、重大な安全性や健全性のリスクをもたらすものだ。

FRBは以前、そうした仮想通貨活動は、安全で健全な銀行業務の慣行と矛盾する可能性が高いことを明らかにした。

関連: シルバーゲート銀の破綻背景に仮想通貨業界への依存、FRBが指摘

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