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シルバーゲート銀の破綻背景に仮想通貨業界への依存、FRBが指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

シルバーゲート銀行の破綻原因を調査

米連邦準備制度理事会(FRB)の消費者金融保護局は先日、シルバーゲート銀行破綻に関する調査報告の概要を発表した。暗号資産(仮想通貨)業界への集中化などを、同行の破綻原因として挙げている。

その他に、急速な成長、多層的な資金調達リスク、縁故主義などもシルバーゲート銀行の清算につながる結果になったと指摘した。FRBは次のように説明している。

シルバーゲートの経営陣は、2013年から、仮想通貨事業を行う顧客に焦点を当てるように銀行の戦略を変更した。その結果、シルバーゲートは5年間で急激に成長し、総資産は2017年の約1,500億円(10億ドル)未満から2021年末には約2.4兆円(160億ドル)以上へと増加した。

同行のコーポレート・ガバナンスやリスク管理能力は、事業の急速な成長、複雑さの増大、リスク・プロファイルの進化に追いついていなかった。

FRBはシルバーゲート銀行の預金口座が「主に特定の業界から資金を集めており、ほぼすべての預金は無保険で無利息だった」と続けた。

また、銀行の上級幹部の家族関係による明らかな縁故主義が存在し、銀行のリスク管理機能の有効性を損なっていたとも分析した。こうしたことにより、シルバーゲート銀行は預金流出の影響を受けやすくなっていたとしている。

そうした中、2022年には、旧テラエコシステムの崩壊をきっかけとして仮想通貨市場で債務不履行の連鎖が起こり、11月には大手仮想通貨取引所FTXも破綻。同月、シルバーゲート銀行は多額の預金流出により、流動性危機に陥った。

関連:仮想通貨サービス提供の米シルバーゲート・キャピタル、銀行事業の清算を発表

FTXとは

サム・バンクマン=フリード(SBF)氏が率いていた仮想通貨取引所。2019年の創設後、急速に頭角を表し、業界最大手バイナンスに次ぐ大手取引所へと成長していた。その後に経営破綻し、11月に米国で破産申請を行なっている。

▶️仮想通貨用語集

規制当局側の瑕疵も指摘

調査を行ったFRB消費者金融保護局の監察総監室は、FRBや、シルバーゲートの規制を担当していたサンフランシスコ連銀側の落ち度についても指摘した。

銀行が、その事業の性質を変更する場合には、FRBから承認を得る必要がある。しかし、FRBもサンフランシスコ連銀も、シルバーゲート銀行の仮想通貨業界の顧客への軸足転換について、そうした申請が必要な件だとはみなしていなかった。

そのために、シルバーゲート銀行は新たに承認を取得したり、移行に対処するための環境を整備したりすることなく、仮想通貨業界にサービス提供する事業活動に参入することができてしまっていた。

監察総監室は、シルバーゲート銀行の急拡大を考慮すると、検査官はリスク管理能力などを改善するよう圧力をかけるなど、積極的で断固とした監督措置を講じるべきだったとも意見している。

また、サンフランシスコ連銀はシルバーゲートが、より規模の大きい金融機関である地方銀行としての体制に移行することをもっと早く促進できたとも述べた。

こうした分析を踏まえ、監察総監室は規制当局側への推奨事項も提示し、FRBもこれに同意している。

推奨事項には、監督下にある銀行の性質変更とみなされ得る事項について、検査官の判断に役立つような事例やシナリオのガイドラインを追加することが挙げられた。

その他に、新たに新興分野の事業活動に従事しようとする銀行が、その分野独特のリスクに対応する監督計画を実施するためのガイダンスを構築することも推奨している。

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