はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

調達金額が巨額な仮想通貨ICOほど、その後の収益性が少ない傾向|新たな調査結果

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

巨額仮想通貨ICOはリターンが減少する傾向
仮想通貨・ブロックチェーン投資ファンド企業Primitiveによる調査結果は、調達金額の大きいICOは投資家の収益性の減少に直結しているのではないかと示唆。
ICOとは
「Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開」のこと。資金調達したい企業や事業プロジェクトが、独自の仮想通貨トークンを発行・販売し、資金調達する行為を指す。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ICOの調達金額とリターンの相関性

仮想通貨・ブロックチェーン投資ファンド企業Primitiveの創設者であるDovey Wan氏(米テックベンチャーファンドDanhua Capitalや大手仮想通貨取引所Huobiなどの職歴を持つ)は公式ツイッターにて、同社独自のICO調査結果を以下のように公表した。

我々は多くの主要ICOプロジェクトを調査した結果、調達金額が多いことは、必ずしも投資家のリターンも高いとは限らないことが判明した。

大きな調達金額はそれほど影響力を及ばさない可能性が高い。

控えめな経営姿勢を保つことが創設者として成功する秘訣なのだ。

Wan氏が掲載した「ドル建ての調達:$1に相当するICOの価格」という図では、青い点がそのドル調達金額であり、赤い線はその調達金額のトレンドラインとなっている。

つまり、投資金額が多いほど、その実際のリターンが赤いトレンドラインが示すように下降していく。

価格の下がる要因とは

Wan氏が調査対象のICOを明かしていないものの、多くの巨額ICOプロジェクトはICOを行った当時と比較して、価値が下がっている要因は、市場の不況なども考えられるが、一番に挙げられるのは売り圧力だろう。

要するに、より多くの資金を調達したICOに限って、実際に取引所に上場した場合、プレセールや初期ICOで購入した投資家たちは、利確をするために、それを市場の需要を超えた規模の売却を行う傾向が高いと考えられる。

先月発表された大手調査企業Diarの報告でも同じ様な結論に至っている。

以下のデータが示す様に、1億ドル以上調達したICO:Sirin Labs、PumaPay、EnvionやBancorも莫大な時価総額ロスを記録している。

出典:Diar

  • Sirin Labs:-1億4100万
  • PumaPay:-1億200万
  • Envion:-9600万
  • Bancor:-8000万

さらに、英GreySpark社のリサーチの調査で、6週間という期間ごとに、ICOからどれほどの利益が得られるかを算出した。そして、そこから結論づけられることは、時間の経過に伴い、ICOから利益を得る可能性が、低くなっていくということだ。

このグラフの左側は、ICOを行った全プロジェクトに関する数字ですが、ICO実施後、1週間から6週間の間に利益をあげることのできたプロジェクトの割合が示されている。 (左側から1週間目>6週間目)ICO実施から週数を経るにつれ、利益を出しているプロジェクトの割合が減少している。

CoinPostの関連記事

ICOを利用した出口詐欺が過去2年間で約100億円、約半数が資金調達に失敗している実態が明らかに
英GreySpark社のリサーチで、ICOによる資金調達を試みた企業の内、46%が失敗していることが明らかに。その一方、40%の企業が100万ドル超の資金調達に成功するなど二極化しており、より慎重な投資判断が求められる。
欧州証券市場利害関係者グループ:仮想通貨と ICOの規制枠組みの中での明確化を助言  
欧州証券市場監督局(ESMA)の内部組織で、ESMAと証券市場参加者との協議の促進や、政策策定に対する技術的助言を行う、証券市場利害関係者グループ(SMSG)は、既存の規制下で、仮装通貨とICOを規制する方策についての助言をまとめた報告書を発表した。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧