初のPYTH投資商品
米大手資産管理会社VanEck(ヴァンエック)は11月5日、Pyth NetworkのネイティブトークンであるPYTHのパフォーマンスを追跡する上場投資証券(ETN)を欧州で上場した。
VanEck Pyth ETNと名付けられたこの商品は、ユーロネクスト・アムステルダムとユーロネクスト・パリで取引され、ドイツ、フランス、ノルウェー、スイスを含む15の欧州諸国の投資家が利用可能となる。
Pyth Networkは2021年8月にソラナ(SOL)にメインネットをローンチしたオラクルプロジェクト。ブロックチェーンにおけるオラクルとは、ネットワークに対し、ネットワーク外部の情報を提供する役割を果たす。公式ウェブサイトによると、現在は80超のブロックチェーンに市場データをリアルタイムで提供しているという。
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PYTHはPyth Networkのガバナンストークンであり、33.5億ドル(5,000億円)の完全希薄化後時価総額を持つ。VanEck EuropeのCEOであるMartijn Rozemuller氏は声明で、ブロックチェーン技術に基づくスマートコントラクトが金融界で重要性を増しており、オラクルネットワークがスマートコントラクトの実世界での使用を可能にする上で重要な役割を果たしていると述べた。
VanEck Pyth ETNは、MarketVector Pyth Network VWAP Close Index(指数)のパフォーマンスに連動するよう設計されている。このETNは現物PYTHトークンで完全に担保されており、これらのトークンはリヒテンシュタインを拠点とする管理機関であるBank Frickによって保管されているという。
VanEckは欧州で、ソラナやチェーンリンクを含む様々な仮想通貨銘柄をカバーする10以上の上場投資商品を展開している。また米国では、ビットコイン(BTC)現物ETFおよびイーサリアム(ETH)現物ETFを取り扱っている。
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