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サトシ・ナカモトめぐる新仮説、2010年のクジラウォレット所有者の可能性が浮上

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2010年にマイニング再開か

ビットコイン・ブロックチェーンのデータ解析サイトBTCparserは、暗号資産(仮想通貨) ビットコイン(BTC)の生みの親であるサトシ・ナカモトについて、独自のブロックチェーン分析に基づいた新たな理論を発表した。

BTCparserは、ブロックチェーン解析ロボットを用いたビットコイン・アドレスの分析を行なっている。特にクジラと呼ばれる大口保有者のブロックチェーン活動について、タイムリーな情報提供を行なっており、長い間休眠状態にあったビットコインウォレットからの多額の資金移動を指摘した実績がある。

同サイトの研究者は、「2010年の巨大クジラ」と呼ばれる複数のウォレットの動きに着目し、これらのウォレットの所有者がサトシ・ナカモトである可能性があると主張。2009年に採掘されたウォレットにサトシが触れていないのは、2010年に匿名で採掘したビットコインを多量に保有しているためではないかと述べ、以下のような仮説を提示した。

サトシは公の場から姿を消したのち、2010年に別のIDでマイニングを再開。何千ものビットコインを蓄積した。価格が上昇するにつれて、彼は着実に、戦略的に、そして匿名でこの隠した蓄えを売り始めた。

「2010年の巨大クジラ」の特徴

BTCparserは、2010年に作成された同じウォレット群による活動パターンを追跡してきた結果、次のような動作が観測されたという。

  • 2010年に採掘されたコイン:2009年のサトシによる既知の活動後である
  • それより前の活動履歴がない:ウォレットはそれぞれ50BTCずつを保有。それ以前の送金はゼロ。
  • 統合と分配:資金はまず一つのP2SHアドレス(通常エスクローとして使用されるもの)にプールされる。その後、均等に分割され、複数の「bech32」アドレスに送信される

研究者によると、現在までにこのようなパターンで定期的に「目覚めさせた」ビットコインは、24,000 BTC。最初の「目覚め」は2019年11月で、最新は2024年11月15日であり、40のウォレットで合計2,000BTC(291億円相当)が「活発化された」と説明した。

BTCparserは、上記の全トランザクションを収集し、宛先のアドレスを選択後、読者に分かりやすいように、以下に示した一つのトランザクションIDにまとめた。

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サトシが2009年版ウォレットに手をつけない理由

BTCparserは、サトシは2010年に採掘された「BTCの宝庫」にアクセスできるため、2009年の「オリジナルのウォレット」に手をつける必要がないと主張している。

また、サトシが2009年版ウォレットにアクセスしないことによって、注目が集まらないため、匿名性を維持し、そのアイデンティティが明らかになるリスクも軽減できると説明した。

2010年版ウォレットからの売却の詳細は以下の通りだが、売却数がビットコイン価格の上昇と一致していることから、BTCparserは「このクジラは戦略的にビットコインを現金化していることを示唆している」と指摘した。

  • 2019年11月:約500万ドル相当のビットコインを売却
  • 2020年3月:600~800万ドル分が清算される
  • 2020年10月:1100~1300万ドル分を精算
  • 2024年11月:1億7,600万ドル分を精算

コインベースが鍵を握っている可能性

BTCparserは、サトシに関するこのような考え方は理論に過ぎず、結論ではないとする一方で、もしこの仮説が正しければ、「プライバシーを確保するために綿密に計画した作成者の姿が浮かび上がる」と述べた。

また、このクジラが仲介者を介していない場合、先述の「目覚めた」ビットコインが預けられた米大手仮想通貨取引所コインベースが、取引の背後にいる人物もしくは団体についてより多くのことを知っている可能性が高いと述べた。

この巨大クジラがサトシであるかどうかは別として、これは「HODL」の魅力的な例であり、何百万ものビットコインが、まだ市場に再参入する適切な瞬間を待っている可能性があることを思い起こさせる。

関連:HBOのサトシ・ナカモト推測に批判の声 ビットコイン発明者を探る米特番

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