中小企業の採用が加速へ
米国のビジネスインテリジェンス企業マイクロストラテジーは、仮想通貨ビットコイン(BTC)への大規模な投資戦略を継続しており、その投資額は5.5兆円(386,700 BTC)に達している。共同創業者兼会長のマイケル・セイラー氏は、ビットコインをS&P指数を上回る資本資産として位置づけ、積極的な投資とビットコイン布教活動を推進している。
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この戦略により、マイクロストラテジーの株価は記録的な高値を更新し、時価総額は14兆円に膨らんだ。セイラー氏は現在、他の企業にも同様のアプローチを採用するよう働きかけており、仮想通貨業界に大きな影響を与えている。
注目すべきは、IT大手マイクロソフトが年次株主総会でビットコイン投資の評価を議題に含めたことだ。セイラー氏はマイクロソフトのCEOと直接会談を試みたが拒否され、現在は取締役会への3分間のプレゼンテーションに同意している。もしビットコイン財務戦略の採用が承認されれば、マイクロソフトは最大のビットコイン保有企業となる可能性がある。
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アナリストは、これらの企業が潤沢な資金を保有しているにもかかわらず、ビットコイン投資が中核事業との関連性が低く、戦略的に限定的になる可能性が高いと分析している。一方で、余剰資金を持ち、コア事業が弱体化している中小企業は、マイクロストラテジーのモデルを追随しやすいとも指摘されている。
実際に、日本のメタプラネットや米国のセムラー・サイエンティフィックなど、比較的時価総額の低い企業がすでにビットコイン蓄積を開始しており、米国の動画共有プラットフォームRumbleも今週、最大30億円のビットコイン投資戦略を発表している。
さらに、リミックスポイントも今週、5億円相当のビットコイン購入を決定し、仮想通貨投資総額を35億円規模に拡大している。
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これらの動きは、ビットコインが単なる投機的資産から、企業の戦略的資本資産として認識され始めていることを示唆している。セイラー氏の影響力と市場環境の変化が、企業のビットコイン投資に対する姿勢を徐々に変えつつあり、今後、さらに多くの企業の参入が予想される。
なお、米大手資産運用会社のBernstein社の予測によると、マイクロストラテジーは2033年までにビットコイン総供給量の4%(現在1.8%)を所有することになる見込みだ。
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