仮想通貨を外貨準備の一部へ
ドイツの著名経済紙「Handelsblatt」によると、ドイツ自由民主党(FDP)党首で元財務相のクリスティアン・リントナー氏は、欧州中央銀行(ECB)およびドイツ連邦銀行(Bundesbank)が、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨を外貨準備の一部として検討すべきだとの考えを示した。
リントナー氏は、ドイツ通信社(dpa)のインタビューで「トランプ新政権は、ビットコインのような暗号資産(仮想通貨)に非常に先進的な政策を追求している」と述べ、米国がドルに加え、仮想通貨の分野でも世界のリーダーとなることを目指していると指摘。米国では中央銀行が通貨や金と並び仮想通貨を外貨準備に含めることを検討していると述べた。
また、リントナー氏は「ECBとドイツ連邦銀行は独立した意思決定機関だが、ドイツや欧州が再び取り残されるわけにはいかない」と強調し、フランクフルトで仮想通貨を準備資産の一部とする可能性を検討すべきだと提案した。
米国では、パウエルFRB議長が「FRBではビットコインを保有することができない」と明言したばかりだ。一方で、トランプ次期大統領や共和党議員らは、戦略的ビットコイン準備金の設立を推進している。
この方針について、リントナー氏は「仮想通貨は現在、世界的な富の増加において重要な役割を果たしている。それゆえ、準備資産の強靭性を高める一助にもなり得る」と述べた。
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リスクに対する見解は
一方で、仮想通貨の価格変動リスクについて問われると、リスクがあることは認識しているとしながらも、「すべてを仮想通貨に投資するのは賢明ではない。しかし、分散型システムであるため、政治的リスクは計算可能だ」と主張した。また、金などの伝統的資産でも価格変動は避けられないと述べ、仮想通貨が持つ特性に理解を示した。
なお、日本政府は今月20日に公式見解を発表。現時点では米国を含む各国の具体的な動向を詳細に把握していないとし、ビットコインの準備金導入に関する議論については「途上段階にあり、政府として見解を示すことは困難」との立場を示している。
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