- デジタル通貨は世界の貧困層を助ける可能性を持っている
- マイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツ氏が仮想通貨について再び言及し、世界の貧困層の金融包摂(financial inclusion)向上につながる可能性を秘めていると発言した。世界長者番付で2位に座るゲイツ氏の過去発言もまとめて掲載。
ビル・ゲイツ氏が再び仮想通貨について言及
マイクロソフトの創設者であるビル・ゲイツ氏がインタビュー内で仮想通貨は世界の貧困層を助けるポテンシャルを有していると言及したことが話題となっている。
ゲイツ氏は既存の非効率的な「キャッシュ・エコノミー」を懸念視した上で、デジタルプラットフォームは様々な取引のコストを最大90%まで削減して金融商品やサービスの世界中のほぼ全ての人にアクセスを提供できる将来につながると言及した。
貧困層の人々は法定通貨などの固形資産を保有していないが、労働能力や専門知識など、違った形で資産は持っており何も持っていない訳ではないと述べた。
またゲイツ氏は、将来的には貧困層の金融包摂を促す規制の変化と実際にそのような人々は経済活動を行ない、恩恵を受けているかを測定するシステムが必要だと語った。
下落相場で苦しい状況が続いているが、一歩下がって世界規模で考えると本当の苦しみとは何だろうか、そんなことをふと考えさせられるインタビューである。
以前の仮想通貨に対する発言
世界長者番付で未だに2位の座を保つゲイツ氏は以前から仮想通貨にコメントしている。
2月27日には、AMAセッションをRedditで催し、フォーラム上で仮想通貨について以下の通り言及した。
仮想通貨の主な特徴は匿名性で、これはいい事だと思わない。
政府が資金洗浄や脱税、テロ資金援助を探し出すことを私は良い事だ。現在、仮想通貨はフェンタニル(麻酔や鎮痛、疼痛緩和の目的で利用される合成オピオイド)等、危険薬物の購入に利用されていて、様々な死と直接的に繋がっている。また、ICOや仮想通貨を取り巻く投機熱は非常にリスキーだと考えている。
当然、この発言は「オマハの預言者」と称されるウォーレン・バフェット氏の「ビットコインは殺鼠剤2乗」発言と並び、仮想通貨界隈からは快く受け入れられなかった。
しかし、ゲイツ氏は仮想通貨そのものを問題視している訳ではなく、2014年には
ビットコインは物理的に同じ場所にいる必要がないという点で、法廷通貨よりも優れている
と4年前から技術そのものとそれに伴う可能性については高く評価している。
また18年2月のAMAセッション内では、さらなる懸念点としてゲイツ氏は2018年初期にはまだ顕著であった仮想通貨に対する投機熱を危惧していたが、今のタイミングで仮想通貨に対して再びコメントした理由は仮想通貨市場が大きな下落を記録して投機熱が下がりつつあるからかもしれない。
投機熱の落ち着きは専門家も言及している。11月にビットコイン価格が1ヶ月で-40%以上急落した際、OTC取引プラットフォームであるGenesis Trading社のCEO、Michael Moro氏は「今回の下落を牽引したのは2017年初期に仮想通貨に参入した投資家である」と語っていた他、以前中国で最大級の仮想通貨取引所だったBTCCの元CEOだったBobby Lee氏は
今回起きたビットコイン価格の下落(既に20%;)は残っている全ての弱いロングポジションを振り払うだろう。
と述べていた。
ビットコインは未だに4000ドルラインを抜けきれないが、投資家の視野は1月にはBakktの先物が開始する他、SECも本日正式にVanEck社とSolidXのビットコインETF申請に関する最終判断を下すとした2019年に視野を移している感じが否めない。
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