DeFiトークンの性質に変化の兆し
暗号資産(仮想通貨)運用企業ビットワイズのマット・ホーガン最高投資責任者は17日、DeFi(分散型金融)が2026年の弱気相場からの脱却に役立つ可能性があるとするレポートを発表した。特にAaveの事例に言及している。
ホーガン氏はまず、次の仮想通貨強気相場はファンダメンタルズに焦点が当てられると意見した。つまり、実際のユーザー数、収益、プロジェクトの価値を見て投資判断するとの考えだ。こうした条件を満たすのがDeFiだと続ける。
たとえば、大手分散型取引所であるユニスワップは、中央集権型取引所大手コインベースよりも取引高が多い。また、大手レンディングプロトコルであるAaveは、年間1億ドル以上の収益を上げている。
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DeFi(分散型金融)とは
ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。
しかし、ホーガン氏はこうした実際の数字にも関わらず、DeFi関連のトークンは投資として不利な状況にあると指摘。プラットフォームの利用率は大幅に上昇している一方で、トークン価格は大幅に下落している状況だ。
Aaveは過去1年間で50%下落し、ユニスワップのUNIも2022年より横ばい状態が続いている。
ホーガン氏は、この原因をこうしたDeFiトークンが、「ガバナンス」トークンとして発行されていることだと見ている。ユーザーに、プロトコルの運用方法について投票権を付与するものの、収益や利益に対する権利は付与しないものが多い。
これは、バイデン政権下の米証券取引委員会(SEC)が「投資家がそのプロジェクトの努力から利益を得ることを期待できる」と判断した場合は、そのトークンを証券とみなしていたことがある。
DeFiプロジェクトは、未登録証券としての取り締まり懸念から、そうした機能をトークンに与えてこなかった。
Aaveが収益と結びつくトークンへと進化の可能性
ホーガン氏は、特に最大級の分散型レンディングプロトコルAaveで以上のような状況の打破に向かう動きがみられるとしている。Aaveを開発するAave Labsは12日、「Aave Will Win(Aaveは勝つ)」というガバナンス提案を発表した。
これは、Aaveのウェブサイト、近日公開予定のモバイルアプリ、Aaveカード、機関投資家向けサービスなど、Aaveブランドのすべての製品からの収益100%を、Aaveトークン保有者が管理するDAO(自律分散型組織)の資産に充てることを約束するものだ。
また、Aaveの商標やIP(知的財産)を管理する「Aave財団」も立ち上げる見込みである。
その見返りとして、Aave Labsは2,500万ドルのステーブルコイン、75,000枚のAaveトークン、最大1,750万ドルの助成金という資金を受け取るという条件を提示している。
これは総額約5,000万ドル(約77億円)に相当し、Aaveのコミュニティメンバーからは「搾取的」との反対意見も上がっているところだ。「収益」がどのように定義されるのか、Aave Labsがそれに関して裁量権を保持するのかどうかという疑問も残されている。
Aaveにおいては、以前よりDAOとAave Labsの間で利益の所有などをめぐり深刻な対立が発生していた。昨年12月に、スワップ手数料がDAOの金庫ではなくAave Labsのウォレットに流入していたことが判明したことが発端である。今回の提案は対立解消も目的としたものだ。
関連:Aave、所有権紛争でDeFiガバナンスの課題が表面化
ホーガン氏は、こうした背景も把握しつつ、この提案は、Aaveトークンを金融サービス事業における株式のような存在へと進化させることを目指すものだと評価している。理論上、製品収益はすべてDAOに流れ込むため、DAOが、その収益をどのように配分するかを決定できる。
トークン保有者がプロトコルの収益に対して明確な権利を持つトークンへと変貌を遂げる可能性がある。もしAaveがこれを実現できれば、他のDeFiプロジェクトも同様に実現できるはずと結論した。



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