はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

トランプ大統領のミームコイン宣伝は連邦法違反か、米非営利団体Public Citizenが調査要請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

贈与の勧誘に当たる可能性

米消費者権利擁護団体Public Citizenは5日、司法省と政府倫理局に宛て、トランプ大統領が贈与に関する連邦法に違反した可能性があるとして、調査を要請する書簡を送った。

Public Citizenが問題視しているのは、トランプ大統領の公式ミームコイン「TRUMP」の発売にあたり、トランプ氏が自身のソーシャルメディアで宣伝したことだ(XおよびTruth Socialにて)。同団体は、これが贈与の勧誘にあたり、違法であると見ている。

書簡によると、連邦法では現職の大統領は「勧誘または強制」しない限り、任期中に贈与を受けることが可能だ。しかし、Public Citizenは、TRUMPコインは投資でも「有形の製品」でもなく、購入者は「何の見返りもないもの」に対価を支払っていると指摘。「つまり、個人的に利益となる贈与を求めている」ことにあたると主張した。

購入者は(ブロックチェーン上で)デジタル領収書のみを受け取る。これは、寄付者が小切手を送り、小切手が受け取られたというデジタル確認を受け取るのと似ている。

Public Citizenは、TRUMPコインの80%は、トランプ一族の関連会社CIC Digitalが所有しており、CIC Digitalはトランプ氏が「唯一の受益者」である「Donald J Trump取消可能信託」が100%の所有者だと指摘。トランプ氏がいかにTRUMPコインの販売から大きな利益を得るかを強調した。

外国からの贈与

さらに、Public Citizenは、米国憲法では大統領が「外国の国王、王子、国家」から金銭や価値のあるものを受け取ることを禁止していると指摘した。

暗号資産(仮想通貨)の性質上、TRUMPコインを通じて、外国の国家関係者からの贈与を受けている可能性を把握することは困難なため、この問題に関しても調査が必要だと述べた。

Public Citizenは「トランプ大統領のミームに内在する危険性は、不吉な予兆だ」と主張。大統領や政治家が、同様の方法で私服を肥やすことが許されるならば、大統領による贈与の勧誘禁止や公務員による贈与の受け取り禁止を定めた法律は、事実上無意味になると警鐘を鳴らした。

トランプ大統領の行為が連邦法に違反していると、司法省と政府倫理局が判断した場合、TRUMPコインの販売終了と購入者への金銭返還を含む適切な救済策を勧告するよう同団体は求めた。

利益相反の可能性

米下院監視・政府改革委員会の民主党幹部であるジェラルド・コノリー議員は1月末、トランプ大統領による利益相反の可能性があるとして、トランプ一族の仮想通貨事業「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)」に関する調査を要請した。

その中でTRUMPコインに対する懸念も表明し、「人々が大統領の家族に資金を送金できる金融商品を作ることで、トランプ氏は大統領職を利用して金儲けをしている」という倫理の専門家の意見を紹介した。

また、民主党のエリザベス・ウォーレン上院議員は、TRUMPコインとトランプ夫人の公式ミームコイン「MELANIA」について、外国の影響力ツールとして使用され、米国の安全保障を弱体化させる可能性があると警告。さらに、市場操作や投資家が損失を被るリスクなどにも言及した。

一方で、トランプ政権のAI・仮想通貨特命官を務めるデビッド・サックス氏は、TRUMPコインについて、個人的な見解としてミームコインは収集品にあたるため問題ないとの考えを示した。

関連:「TRUMPミームコインは収集品のようなもの」AI・仮想通貨特命官サックス氏

TRUMPコインの現在

TRUMPコインは、1月18日の発売からわずか1日で約2,000%の価格上昇を記録。一時はドージコインに次ぐ時価総額を達成し、他の仮想通貨市場から資金を吸い上げる「TRUMPドレイン相場」と呼ばれる現象を引き起こした。

時価総額は48時間で150億ドル超(2兆2,700億円)となったが、執筆時現在は約35億ドル(5,300億円)で、トークン価格は最高値より76%下落している。

関連:ミームコイン「TRUMP」、トランプ大統領のブランド商品購入に使用可能

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/05 金曜日
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
13:30
CZとピーター・シフが激論交わす、ビットコインvs金「どちらが真の価値保存手段か」
バイナンス創設者CZ氏と金支持派エコノミストのシフ氏が4日、ドバイでビットコイン対トークン化金の討論を実施。金塊の真贋確認場面が話題となり、検証可能性や価値保存機能をめぐり対照的な見解を示した。
12:00
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」、チケット販売開始
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が2026年7月13日・14日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。本日よりVIP Pass、Business Pass、Booth Passのチケット販売を開始。開幕セール価格は2月28日まで。
11:52
ビットコイン、政府系ファンドは8万ドル台で買い増し 日銀政策と円キャリートレードにも注目
ブラックロックのフィンクCEOは、複数の政府系ファンドがビットコインの大幅下落局面で買い増していたことを明らかにした。一方、CryptoQuant CEOは2022年のような大暴落は起きにくいと分析。市場は12月の日銀政策決定に注目、円キャリートレードの動向がビットコイン含むリスク資産に影響を与える可能性を考察する。
11:20
「ストラテジー社は株価指数から除外されてもBTCを売却しないだろう」Bitwise
Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、ストラテジー社は株価指数から除外されてもビットコインは売却しないだろうとの見方を示した。その根拠を説明している。
10:15
XRPレジャーの流通速度が年間最高値を記録 オンチェーン活動が急増=CryptoQuant分析
XRPレジャーの流通速度流通速度が12月2日に年間最高値0.0324を記録。大口保有者による2100億円規模の買い増しや取引所準備金の減少など、オンチェーン活動の活発化が確認された。CryptoQuant分析。
10:05
年末にかけての下落リスクを軽減する価格帯は? ビットコイン最新市場分析=Glassnode
Glassnodeが仮想通貨ビットコイン市場の最新週間レポートを発表。需要低迷と含み損拡大の中、年末の下落リスクを抑える価格帯などを分析している。
08:55
JPモルガンがストラテジーのビットコイン売却回避能力を評価、「マイナーの動きより重要」
JPモルガンのアナリストが、ストラテジーのビットコイン売却回避能力がBTC価格の短期見通しにおいてマイナー活動より重要だと分析した。
08:20
21シェアーズ、米国初のスイ(SUI)連動2倍レバレッジETFを上場
21シェアーズが米国証券取引委員会の承認を得て、スイ(SUI)の価格に連動する初のレバレッジETFをナスダックに上場した。日次リターンの2倍を提供する商品で、スイエコシステムに関連する初のETFとなる。
08:10
「政府系ファンドは相場下落時にBTCを買い増し」ブラックロックのCEO
ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、複数の政府系ファンドが仮想通貨ビットコインを購入していると明かした。相場下落時に買い増ししている様子も伝えている。
07:25
ソラナとベース間ブリッジが稼働開始、チェーンリンクとコインベースが安全性確保
レイヤー2ベースチェーンがソラナとのブリッジをメインネットで正式稼働。チェーンリンクCCIPを採用し、両チェーン間でのトークン移動と取引が可能になった。
07:02
メタがメタバース予算を最大30%削減検討、VR・ホライゾン・ワールズが対象=報道
ザッカーバーグのメタ社がメタバース関連事業の予算を来年最大30%削減する検討を進めている。投資家から歓迎され株価が上昇した。
06:25
ロシアが仮想通貨マイニング収益の公式統計反映を検討、隠れた輸出として年間数千億円規模か
ロシア大統領府のオレシュキン副長官が仮想通貨マイニング収益を貿易収支に計上すべきだと提案した。マイニング収益は1日約10億ルーブルに達し、隠れた輸出として外国為替市場に影響を与えているという。
06:02
ソフトバンクなど出資のビットコイン企業「21キャピタル」、12月9日から「XXI」で取引開始
ビットコイン特化企業の21キャピタルとカンター・エクイティ・パートナーズの事業統合が株主承認を得た。ティッカーシンボル「XXI」として株式の取引を開始。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧