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トランプ大統領、相互関税導入を決定 仮想通貨市場への影響は? 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

貿易障壁についても対抗措置の計画

米国のドナルド・トランプ大統領は18日、相互関税を導入することを決定したと報告した。国務長官、商務長官、財務長官、米国通商代表部(USTR)などに、必要なすべての作業を行うよう指示している。

トランプ氏は、この決定は公平性の観点から行ったものであり、「各国が米国に課す関税は、米国も課すということだ。それ以上でもそれ以下でもない」と表明した。

また、関税の他、米国に不利なシステムを築いている国に対しても対処を行うとの姿勢を示している。トランプ氏は、次のように説明した。

関税よりもはるかに厳しいVAT(付加価値税)システムを採用している国は、関税と同等とみなす。米国に不当な損害を与える目的で、商品、製品、またはその他の名称のものを他国経由で送ることは認められない。

さらに、特定の国々が米国に対して経済的優位性を得るために提供している補助金についても考慮し、対策を講じる。

また、米国製品の輸入を制限するために一部の国が課しているその他の貿易障壁についても対策を講じると続けた。こうした貿易障壁のコストを正確に算出することは可能だとする格好だ。

輸入税は、米国の輸出品に対する関税や、為替レートや付加価値税などの非関税障壁を相殺するために、国ごとに設計されることになる。

時期はまだ不確実であるものの、以前、商務長官候補のハワード・ラトニック氏は、調査は4月初旬までに完了する可能性があると話した。

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仮想通貨市場への影響は

2月に入ってからも、トランプ氏の関税政策発表により、暗号資産(仮想通貨)市場は何度か下落してきた。しかし相互関税の導入については以前から示唆されていたものだったこともあり、今回の発言を受けて現時点では特に市場に大きな動きはない。

ただ、関税の詳細が不透明なため、仮想通貨についても不安定な相場が続く可能性はある。

今後、もし追加関税により輸入品の価格が上昇しインフレが進めば、FRB(連邦準備制度理事会)の金融緩和への転換を遅らせる可能性があり、リスク資産である仮想通貨市場にも影響を与えるというシナリオも考えられるところだ。

一方で、これまでインフレ時にはビットコインなどの仮想通貨が価値の保存手段である「デジタル・ゴールド」として認識されてきた経緯もある。

トランプ氏は先日、鉄鋼・アルミニウム輸入品すべてに対して25%の関税を課す方針も表明していた。

今週には1月28日から29日開催分の米FOMC議事録や米製造業PMI・非製造業PMI速報値も公開される予定だ。短期的にはこうした数値も注目される。

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