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仮想通貨の相場操縦、8か月で440人の首謀者を検出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

市場操作を検出する新システム導入

米コーネル大学のarXivで公開された論文で、研究者らは暗号資産(仮想通貨)分野におけるポンプ・アンド・ダンプについての分析を発表した。約440人の首謀者が、多額の不正な取引に関与していると述べる。

ポンプ・アンド・ダンプとは、個人またはグループが仮想通貨の価格を人為的につり上げて利益を得るために販売し、最終的に投資家に大きな損失をもたらす市場操作行為のことだ。

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論文を執筆した研究者は、Honglin Fu氏、Yebo Feng氏、Cong Wu氏、Jiahua Xu氏らである。

論文によると、ポンプ・アンド・ダンプの首謀者らは、テレグラムやXなどソーシャルメディア、またチャットボットなどを活用してメッセージを広め、投資家が取引所を通じて特定の仮想通貨を一斉に購入するよう誘導する。

この結果、その仮想通貨の価格が人為的に押し上げられ、一部の初期投資家が保有資産を売却して利益を得ることが可能だ。研究者らは、首謀者とはこうしたメッセージを発信する者で、共犯者はこれを拡散する者と定義した。

研究者らは、こうした行為を行う首謀者を検出するためのシステムを初めて開発したと主張している。ソーシャルネットワークのメッセージや市場のリアルタイムデータを収集する検出システム「Perseus」である。

今回の解析方法を採用することで、規制当局は監督能力を大幅に強化し、仮想通貨市場の健全性と安定性を強化することができるとも続けた。

米国の当局は、仮想通貨のポンプ・アンド・ダンプについても取り締まりを開始している。昨年10月、ボストンの連邦検察が仮想通貨における市場操作で金融サービス会社を初めて刑事告発。4社と個人14人を起訴した。

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短期間で数兆ドルに上る可能性も

研究者らは「Perseus」を用いて、これまでに438人のポンプ・アンド・ダンプ首謀者を特定。不正行為は322の銘柄に渡っていた。

また研究者らは2024年2月16日から10月9日まで、290人の首謀者を特定。関連する取引量への影響は約3.24兆ドル(約490兆円)に上るとしている。

1人の首謀者が、192銘柄の仮想通貨をターゲットにしているケースもあった。最も頻繁に狙われている銘柄は時価総額1位のビットコイン(BTC)であり、関連する首謀者は5人特定されている。

研究者らは、ポンプ・アンド・ダンプはDeFi(分散型金融)市場で盛んであり、2023年だけでDeFiを通して2億4,160万ドル(約363億円)の利益が詐取されたとも指摘。また、拡散するプラットフォームとしては、テレグラムが多く活用されていると述べた。

ポンプ・アンド・ダンプについては、ミームコインでも取り沙汰されることがある。

1月には、ソラナ(SOL)基盤のミームコイン発行プラットフォームPump.funに対して集団訴訟が提起された。この中で原告は、Pump.Funがパンプアンドダンプ活動を奨励するように設計されていると批判している。

なお、原告は証券法違反で訴えていたが、その後米証券取引委員会(SEC)が別途、ケースバイケースだがミームコインの多くは証券にあたらないと表明している。この点については裁判で原告の不利になる可能性もある。

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ミームコインとは

インターネット上で話題になることで人気を集めるコイン。代表的なものにイーロン・マスク氏がSNSで言及することで取引量が急増したドージコイン(DOGE)がある。2020年にドージコインを踏まえてリリースされたSHIBA INU(SHIB)も存在。

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