
上場計画を発表
米国フロリダ州拠点のビットコインマイナーのHut 8と、トランプ家が主導するデータインフラ企業American Data Centersが支援する合弁会社American Bitcoinが株式公開(IPO)を計画していることがブルームバーグの取材報道で明らかになった。この新会社は3月31日に設立され、Hut 8が80%の株式を保有、American Data Centersが残りの20%を保有する構造となっている。
Hut 8のアッシャー・ジェヌートCEOは2日のブルームバーグTVのインタビューで、長期的なビジョンとしてAmerican Bitcoinを「二つの姉妹上場企業」として一つの垂直統合企業の下に統合する計画を明かした。一方がエネルギーとデータセンターインフラを提供し、もう一方がビットコイン(BTC)マイニング機器を含む仮想通貨関連事業を管理する体制を目指すという。
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ブルームバーグの取材によると、American Bitcoinは上場前に民間投資を受け入れる可能性もあるという。同社の経営陣にはマイク・ホー氏が執行会長、マット・プルサク氏がCEO、そしてエリック・トランプ氏が最高戦略責任者(CSO)として就任している。取締役会にはホー氏、ジャスティン・マティーン氏、マイケル・ブルーキム氏、そしてHut 8のジェヌートCEOが参加する。
マイアミに本社を置く上場企業Hut 8は、この新会社に6万台以上のASICマイニングマシンを配備する予定だ。ジェヌートCEOは昨日の発表で「マイニング事業を独立した事業体として分離し、独自の資本を調達することで、各事業セグメントをそれぞれの資本コストに合わせることができる」と説明した。今日の発表を受けてHut 8の株価は約15%上昇した。
American Bitcoinの設立とIPO計画は、トランプ家の仮想通貨セクターへの事業拡大という側面と、Hut 8の事業再構築という両面から注目を集めている。
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