
*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(4/10 AM8時)
仮想通貨ビットコイン(BTC)は、トランプ大統領が相互関税の大部分を90日間停止すると表明したことを受け、24時間比で一時約150万円幅の急騰となった。また、9日のダウ工業株30種平均も前日比で2962ドル(7.9%)高と過去最大の上げ幅を記録した。トランプ大統領の発言によって、相場が急激に反応する不安定な状況が続いている。

出典:Tradingview
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4月9〜10日相場状況
オプション市場においては、プットコールレシオ(PCR)の低下が観測(下画像黄矢印)され、市場参加者の投資態度が強気に転じていることが読み取れる。建玉が最も多く集まる価格帯も、前日の7万ドル付近から8万ドル付近へと移動しており(下画像赤枠)、相場の目線が上昇していることが見てとれる。

また、デリバティブ市場では、一部の取引所において先物価格が現物価格を下回る「バックワーデーション」の状況が確認された(下画像赤枠)。これは、価格が上昇しているにもかかわらず、需給が引き締まっていることを示唆する。

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現状分析(4/10日 AM8時)
トランプ大統領による関税政策が日々変化しており、それに伴って市場が大きく変動している。特に株価が急騰・急落を繰り返すような相場環境下では、機関投資家による仮想通貨への参入が抑制される傾向がある。
その影響は、ナスダックの24時間比での上昇率(+12.6%)と比較して、ビットコインの上昇率(+9.8%)が相対的に鈍かった点にも現れている。
なお、本日10日には米消費者物価指数(CPI)の発表が予定されている。内容次第では、再び市場全体が大きく動く可能性があるため、注視が必要である。
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今後の重要な日程
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速報プラットフォーム:CoinPost Terminal
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