
資本市場の実現へ
ソラナ(SOL)などの分散型ネットワークの規制について政策立案者に働きかける非営利組織「Solana Policy Institute(SPI)」は18日、米証券取引委員会(SEC)の暗号資産(仮想通貨)タスクフォースに対し、包括的な法的枠組み案を提出したことを発表した。
PhantomやOrca、Superstateといったパートナープロジェクトと共同で提出を行い、今回は主に特定の免除規定を設けることを要請。ブロックチェーンのインフラは従来の有価証券の仲介企業とは異なる形態で運営されていることを考慮してもらえるように努めているという。
SPIは2025年3月31日に正式にローンチした組織。その後4月には、ブロックチェーン上で規制に準拠した有価証券の発行・取引を実現するために、「Project Open」という規制枠組み案をSECに提出したことを発表していた。今回の提出はProject Openの一環として行われている。
SPIのミラー・ホワイトハウス・レビンCEOは、今回の発表で以下のように説明を行った。
我々の詳細な法的枠組み案は、インターネット上の資本市場を近代化するための共同の取り組みにおける重要なステップである。
ブロックチェーンのインフラが従来の仲介者とどのように異なるのかを明確に説明することで、我々はSECに対し、投資家を保護しながらイノベーションを実現するための具体的な道筋を示していく。
今後についてSPIは、規制の枠組み内でブロックチェーンの金融革新を実現するために、規制当局と建設的な協業を続けていくと説明した。
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米国の優位性の維持へ
SPIの現在の取り組みは、資本市場に特化して行われている。目的は、投資家保護と市場の完全性を最高水準で維持しながら、次世代の資本市場を構築すること。ブロックチェーンには、ノンカストディアルであること、自律型であること、仲介者がいないことから、既存の証券法とは別の規定が必要であると主張している。
ノンカストディアルとは
取引所やサービス提供企業といった中央管理組織ではなく、ユーザー自身がウォレットの秘密鍵を管理すること。
具体的には、規制に準拠した上でブロックチェーンを活用し、株、債券、ファンドなどを24時間休みなく取引できるようにしたり、各種コストを劇的に削減したり、透明性を高めたり、即時決済を実現したりしようとしている。
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さらに、SPIは、最も重要なことは金融革新における米国の優位性を維持することだと説明した。