- コインチェックで51%攻撃を受けたETC入出金停止
- 仮想通貨イーサリアムクラシックの51%攻撃被害を米Coinbaseが報道したことを受け、米大手取引所Coinbaseに続き、国内最大手の「コインチェック」や「bitFlyer」でも入・出金停止措置が行われた。安全性が確認でき次第、復活するとしている。
- 51%攻撃とは
- 51%攻撃とは、悪意のある特定のグループがハッシュレートの51%を支配することで、不当な取引を行うこと。攻撃対象となるのは「Proof of Work(PoW)」と呼ばれる、ビットコインも採用するコンセンサスを採用する仮想通貨。
コインチェックで51%攻撃を受けたとされるETC入出金停止
仮想通貨イーサリアムクラシックの51%攻撃被害を米Coinbaseが報道したことを受け、米大手取引所Coinbaseに続き、国内最大手の「コインチェック」や「bitFlyer」でも入・出金停止措置が行われた。安全性が確認でき次第、復活するとしている。
イーサリアムクラシック公式アカウントは、緊急対策として、Confirmation数を上げることを推奨していた。
【ETC入出金について】
— Coincheck(コインチェック) (@coincheckjp) 2019年1月8日
現在、EthereumClassicの公式アカウントより51%攻撃の懸念からConfirmation数を上げることが推奨されていることを受け、当社では顧客資産保護のため、AM8:50頃よりETCの入出金を一時的に停止しております。
同様にETCを取り扱うbitFlyerも対応方針を発表した。
イーサリアムクラシックにおける 51 % 攻撃の懸念を受け、利用者資産保護のため ETC のお預入/ご送付を一時的に停止しております。再開日時は決まり次第、別途お知らせいたします。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解いただきますようお願いいたします。
— bitFlyer(ビットフライヤー) (@bitFlyer) 2019年1月8日
攻撃発生の経緯
米大手仮想通貨Coinbaseは米8日、51%攻撃を含む【Reorg】行為を(2019/1/5)発見したと報道した。
ETC公式デベロッパー団体も攻撃の状況を調査しながら、各仮想通貨取引所にブロックの「確認数」を増やすことで臨時対策を行うように勧告している。すでに米大手仮想通貨Coinbaseでは、51%攻撃が現在進行中とし、顧客の資金を保護するため、入出金を停止していた。
ハッシュレートの低いPoW通貨のリスク
昨年3〜5月の間に立て続けに発生した「51%攻撃」と呼ばれるハッキング手法を受けて、ビットコインゴールド(BTG)や、Verge (XVG)に至っては二度、巨額の損失を被り、そのネットワークハッシュレートの問題が明らかになった。
これらのネットワークに共通しているのは、規模の大きいネットワークと同じPoWコンセンサス (例えばビットコインなど)の仕組みを使っているため、それら巨大ハッシュレートを維持するマイナーが同じアルゴリズムを採用する小さなネットワークの通貨にマイニングするブロックチェーンを変更することで、51%攻撃でのハッキングが容易になってしまうという脆弱性だ。
同時期には、ブラジルのFECAP大学の仮想通貨研究者 Husam Abboud氏は、イーサリアム(ETH)と同じアルゴリズムを使っている、イーサリウムクラシック(ETC)のネットワークを例に、51%攻撃にかかるコストと利益を試算し、PoWを利用した仮想通貨ネットワークの問題点を解説していた。
また仮想通貨を代表するビットコインもPoW通貨ではあるが、ハッシュレートが他のアルトコインと比較して非常に高く、51%攻撃を行うためのコストは非常に高い。現状では、大きなハッシュレートを持つ仮想通貨と同じマイニングアルゴリズムを持つ、ハッシュレート値の低い通貨にこの懸念点が存在している状況にあると言えるだろう。
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