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ビットコイン上値の重い展開、クジラ売却も利下げ期待で底堅さあり|bitbankアナリスト寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週の週次レポート

国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。


目次
  1. ビットコイン・オンチェーンデータ
  2. bitbank寄稿

ビットコイン・オンチェーンデータ

BTC取引数

BTC取引数(月次)

アクティブアドレス数

アクティブアドレス数(月次)

BTCマイニングプールの送金先

取引所・その他サービス

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

今週の週次レポート:

今週のビットコイン(BTC)対円相場は上値の重い展開となり、29日正午時点で、1640万円周辺で推移している。

先週のジャクソンホール会議を通過して、一時は1700万円を回復したBTC円だったが、週明けにクジラによる2万4000BTC売却の思惑が伝わると、25日から26日にかけて下値を模索する展開となり、1600万円近辺まで水準を下げた。

一方、これによりドル建てBTC相場が短期筋の推定平均取得単価まで下落すると(第2図)、押し目買いの様相で反発し、FRB人事を巡る懸念を背景にドルと米金利が下落するなか、27日には1650万円を回復した。

27日の米国市場引け後には、エヌビディアの決算を受けて同社の株価が急落し、BTCも一時連れ安となったが、翌28日の東京時間には米株先物が反発し、相場は1670万円を回復。

しかし、この日はアルトコインに売りが入ったほか、米長期金利の下落による利回り曲線の平たん化が相場の重石となり、29日には1650万円を下回って取引されている。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】
出所:bitbank.ccより作成

ジャクソンホールでは、想定通り、今後の政策の決定として利下げが選択肢にあることが示され、市場には安心感が広がったが、週末のクジラによるBTC売却の思惑によって、BTCは上げ幅を掻き消した。

ただ、過去の傾向からクジラによるBTCの売却で中長期的な相場トレンドが左右されるとは言えず、あくまで重要なのはFRBによる政策の舵取りだろうとみている。

来月16日〜17日の米連邦後期市場委員会(FOMC)までに、8月29日の7月PCEデフレーター、9月5日の8月雇用統計、9月11日の8月CPIを控えているが、パウエルFRB議長はジャクソンホールで物価と雇用のリスクがシフトしている、と労働市場の下振れリスクへの懸念を示しており、9月の利下げの手掛かりとしては、雇用統計が弱めに出るか否かが重要と言えよう。

他方、上述の通り、BTCドルは短期筋(Shor-Term Holder=STH)の推定平均取得価格(Cost Basis=CB)近辺で押し目買いが入っている(第2図)。この水準は、相場の上昇トレンド時は押し目買い、下降トレンド時は戻り売りの目安として機能する傾向もあり、今週の相場はいったん下値を確認したとも言えよう。

【第2図:BTC対ドルとSTHの推定平均取得価格(日次)】
出所:Glassnodeより作成

反対に、相場がSTHの推定CBを割り込むと、下降トレンドに突入したサインともなる訳だが、9月の利下げ期待が維持される限り、BTCは底堅い推移が続くだろう。

来週の米雇用統計を控え、あまり大きな動きは期待できないかもしれないが、シカゴマーカンタイル取引所(CME)では上窓も開いており、11万7000ドル(約1720万円)近辺まで戻す余地があるとみている。

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

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