
独自機能でHyperliquidなどと競争化
ソラナ(SOL)共同創設者であるアナトリー・ヤコベンコ氏が、高性能な分散型永久先物(Perp)取引所プロトコル「パーコレーター」を設計していることが明らかになった。同プロトコルはソラナブロックチェーン上に構築され、ギットハブのドキュメントによると「実装準備が整った」段階にある。
パーコレーターは自己管理型のオンチェーン永久先物分散型取引所だ。ユーザーがポジション追跡、担保管理、ポートフォリオマージン計算を行えるオンチェーンルーティングプログラムを搭載。最大の特徴は「スラブ」と呼ばれる、トークンごとに独立した注文板システムである。
スラブは「シャード化されたマッチングエンジン」を使用し、注文板を複数の小規模エンジンに分割して並列処理する仕組みだ。ヤコベンコ氏によると、この設計により各流動性プロバイダーのスラブが完全に独立して動作し、ルーターが原子的ルーティングとポートフォリオネッティングを保証する。悪意あるスラブの影響は他のユーザーに波及せず、資本効率は一般的な取引所と同等以上になるという。
ローンチ時期は不明だが、ギットハブ上では開発が進行中だ。ルーターやスラブなどのコアデータ構造、メモリプール、注文板システムは完成済みで、清算エンジンなどが未完了のステータスにある。少なくとも2人の開発者がプルリクエストを送信し、プロジェクトに貢献している。
ヤコベンコ氏はXへの投稿で、現物取引向けのプロップAMM競争を永久先物で再現できるか試していると説明した。最近はハイパーリキッドやアスターといった永久先物分散型取引所が出来高を伸ばしており、ソラナネイティブの同種アプリが存在しないことへの懸念の声がコミュニティ内に上がっている。
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