有価証券分類めぐる懸念
資産運用会社VanEckは21日、米証券取引委員会(SEC)に提出したBNB現物上場投資信託(ETF)の修正版S-1届出書において、当初計画していたステーキング機能を撤回した。
同社は届出書の中で「トラストは上場時点でBNBをステーキング活動に使用せず、したがってステーキング報酬やその他のいかなる収益も得ない」と明記。
VanEckは届出書の中で方針転換の理由を明確には説明していないものの、BNBの規制上の分類に関する懸念を示唆している。同社は「BNBは現在の事実関係に基づいて有価証券である可能性があり、または将来的にSECまたは連邦裁判所によって有価証券と判断される可能性がある」と認めた。
さらに「トラストはステーキング活動を行うことが許可されておらず、これがシェアの価値に悪影響を及ぼす可能性がある」と警告。将来的にステーキングを実施する場合は、第三者のステーキングサービスプロバイダーを通じて行い、事前にSECへ目論見書を提出する必要があるとしているが、「ステーキング活動を実施する保証は一切ない」と強調している。
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VanEckは今月、米国で3番目となるソラナETFをステーキング利回り付きでローンチしたばかりだが、BNBについては異なるアプローチを取っている。この違いの背景には、BNBの規制上の地位に関する不確実性がある。
バイデン前政権時代のSECは2023年、バイナンス、コインベース、クラーケンに対する訴訟の中で、BNBを含む68の暗号資産を未登録証券と分類した。その後、2024年7月に連邦裁判所がBNBトークンの二次販売は証券取引に該当しないと判断したものの、規制状況は依然として曖昧なままだ。
VanEckは届出書の中で、デジタル資産が「有価証券」に該当するかどうかの判断基準は「複雑で適用が困難であり、結果を予測することは難しい」と指摘している。
BNBは時価総額で5位の仮想通貨である。ETFが承認されれば、従来の証券口座や退職金口座を通じて初めてBNBへの直接アクセスが可能になり、機関投資家の参入が期待される。
ただし、もしSECがBNBを有価証券と最終的に判断した場合、VanEckはETFを解散せざるを得ない可能性があるとも警告している。
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