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米仮想通貨市場構造法案、利益相反問題で2027年まで延期か=TDコーウェン予測

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トランプ氏の仮想通貨事業巡り対立

The Blockが5日報じたところによると、投資銀行TDコーウェンは米国の仮想通貨市場構造法案(クラリティ法案)の成立が2027年まで遅れ、最終規則の施行は2029年になる可能性があるとの見通しを示した。

同社ワシントン・リサーチ・グループのジャレット・サイバーグ氏率いるアナリストチームが発表したレポートによると、民主党が要求する利益相反条項を巡る政治的対立が、今年中の法案成立を困難にしているという。

法案成立には上院で60票が必要であり、共和党が全員賛成しても少なくとも7人の民主党議員の支持が必要となる。実際には一部の共和党議員も反対するとみられ、8~9人の民主党票が必要になる可能性がある。

こうした状況を背景に、民主党はトランプ大統領を含む政府高官とその家族による仮想通貨事業の所有・運営を禁止する条項を要求している。

ブルームバーグの推計では、トランプ氏は昨年7月時点で、分散型金融(DeFi)・ステーブルコインプロジェクト「World Liberty Financial」を含む家族関連の仮想通貨事業から約6億2000万ドル(約904億円)を得ている。

サイバーグ氏によると、この条項はトランプ氏にとって「受け入れ不可能」であり、施行日を数年先に延期しない限り実現は困難だという。

サイバーグ氏は、民主党が2026年の中間選挙後まで法案成立を遅らせる可能性が高いと分析している。民主党は中間選挙で下院の支配権を取り戻すことを期待しており、それまで法案審議を先送りする動機があるという。

仮に法案が2027年に成立した場合、施行時期は2029年となる見込みだ。同氏は「法案が2027年に成立し2029年に施行されれば、利益相反を巡る対立は解消される」と指摘。

関連:米クラリティ法案、1月15日に修正審議開始 仮想通貨規制の進展に期待

法案背景

仮想通貨市場構造法案は、米国における仮想通貨規制の枠組みを確立することを目的とした包括的な法案だ。同法案は証券取引委員会(SEC)と商品先物取引委員会(CFTC)の管轄権を明確に区分することを目指している。これまで両機関は管轄権を巡って対立を続け、明確な規制枠組みが存在しない中で「法執行による規制」と批判される状況が続いていた。

同法案では、分散型で投資契約に該当しないデジタル資産を「デジタルコモディティ」と定義し、CFTCの独占的管轄下に置く。一方、投資契約の性質を持つ資産はSECの管轄に残る。

2025年7月17日に下院で294対134の賛成多数で可決されたが、上院では銀行委員会と農業委員会がそれぞれ独自の法案草案を検討しており、調整が必要な状況となっている。

関連:仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解

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