ビットコインと金への分散投資
暗号資産(仮想通貨)運用企業Bitwise(ビットワイズ)のマット・ホーガン最高投資責任者は13日、同社のリサーチチームが行った分析を定例のメモで共有した。
今回分析したのは、投資のポートフォリオの15%をビットコイン(BTC)とゴールド(金)に配分した場合のパフォーマンスである。リサーチチームは、投資においては歴史的に見た場合、ビットコインと金のどちらか一方ではなく、両方を保有しておくことが現実的でベストなアプローチであると主張した。
今回の分析の発端となったのは、著名投資家のレイ・ダリオ氏がポートフォリオの15%をビットコインと金に配分することを勧めたという昨年7月の報道。この推奨を検証するために分析を行ったと説明している。
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この推奨と分析の背景にあるのは、米国の債務増加や継続的な赤字支出がドルの価値低下につながる可能性である。このような状況下では、強固なポートフォリオを構築し、ドルの購買力低下への対策を行うことが重要であるとリサーチチームは主張した。
分析の対象にした期間は過去10年において市場が下落した時期である。具体的には以下の年で、右に記した通り主な下落要因にも言及した。
- 2018年:米中の緊張・米国の金融引き締め政策
- 2020年:コロナショック
- 2022年:米国のインフレと利上げ政策・FTX破産
- 2025年:トランプ関税
今回分析したのは、上記の市場下落時に加え、その後の回復時期も含めたパフォーマンスだ。2025年についてはまだ検証期間が短いが、例えば2018年の回復時期には、株価が39.89%、ゴールドが18.14%、ビットコインが78.99%上昇したなどと指摘している。
その上で、分析結果を見ると市場下落時には安全資産として評価されているゴールドだけを保有し、市場が底を打った瞬間にビットコインに切り替えるべきであることは明らかであるが、それは不可能であり、現実的ではないと主張した。
また、実際に市場が下落する時期がわかるなら、全ての資産を売却しておくことがベストだと述べている。
現実的なアプローチ
そして、より現実的なアプローチとして、ビットコインとゴールドを常に保有しておく方法があるとリサーチチームは主張。今回の分析によって、リスク1単位あたりの超過リターンを示す「シャープ・レシオ」に投資効果が現れているとした。
分析では、この投資効果を検証するために以下の4つのポートフォリオのパフォーマンスを比較している。
- 伝統的なポートフォリオ:60%を株式、40%を債券に配分
- 伝統的なポートフォリオ+15%を金に配分
- 伝統的なポートフォリオ+15%をビットコインに配分
- 伝統的なポートフォリオ+15%をビットコインと金に同じ割合で配分
そして、この結果をまとめたのが以下の表。全期間における平均のシャープ・レシオは、ビットコインと金に同じ割合で配分したポートフォリオで0.679だったという。これは伝統的なポートフォリオの約3倍に相当すると指摘した。
なお、15%をビットコインにのみ配分した方がシャープ・レシオは高いが、同時に変動リスクが大きいと説明している。
このように、ダリオ氏が推奨したポートフォリオでは、全ての期間において金の防衛力とビットコインの攻撃力の恩恵を受けられたと分析。過去のデータから分析した場合は、金とビットコインのどちらか一方ではなく、両方を保有しておくと上述した投資効果が得られるとした。
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