- Gincoが日本マイクロソフトと提携
- 仮想通貨関連事業者向けの「Ginco Nodes」では、システムの開発及び維持コストを大幅に抑えながら、ビットコイン、イーサリアム、リップル(XRP)といったブロックチェーンの機能をフル活用できるようになるという。
Gincoが日本マイクロソフトと提携
株式会社Gincoは19日、日本マイクロソフト株式会社と提携し、ブロックチェーンサービスの開発時に必須となるノードのホスティングとAPI提供を行う「Ginco Nodes」の提供開始を発表した。
現在開発中の「Ginco Nodes β版」は、3月初旬にローンチ予定としている。
国内最大手のウォレットサービス「Ginco」は、一般の生活者にブロックチェーンの恩恵を届けていくため、ブロックチェーンのインフラを整備し、一般の事業者様がサービス開発に取り組める環境づくりに取り組んでいる。
2019/02/19 17:50分追記
- ―「Ginco Nodes」では、どのような経緯でマイクロソフトとの提携に至ったのか
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森川 夢佑斗代表
とあるスタートアップイベントにて、マイクロソフト社のクラウド事業を推進されている新規事業開発の担当者と出会ったことが直接のきっかけです。それ以前からマイクロソフト社がBC領域に注力されているのは知っていたため、「GincoがBCに関してどのような技術を持っているか」についてお話しました。
その話の中で、Gincoが自社プロダクトを作る中で培ったノウハウや技術資産を外部化して、業界全体に広めていけないか?というアイデアを出したところ、話がとんとん拍子に進んでいきました。
ノードホスティング&APIサービス「Ginco Nodes」では、デベロッパーがGincoのノードおよびAPIを使用し、 ブロックチェーントランザクションの取得やトランザクションのブロードキャストなどを簡単に行えます。
APIサービスを提供する上で、マイクロソフトのAzureプラットフォームにあるAPIのマーケットプレイスを利用出来るため、Azureを使用する全てのデベロッパーがGincoのAPIにアクセス出来るメリットがあります。国内だけではなく、グローバルを視野に入れた上で製品開発が可能になるため、ウィンウィンの関係を築けるということが決め手の一つ目となって提携に至りました。
- ―「Ginco Nodes」でのブロックチェーンサービスの立ち上げを加速することで、業界はどう変わっていくか
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森川 夢佑斗代表
ブロックチェーン業界に入ってきている事業者が少ないこと、ユーザーが手に取れるプロダクトに乏しいことから、このサービスがどんな恩恵をもたらすかイメージが掴みにくいことかと思います。
例えば、ノードの運用一つとっても、”ブロックが同期しないときにどう対応するか””遅れてしまったものをどう最新状態にキャッチアップさせるか”など、保守・運用だけでもかなりの苦労が伴います。
ブロックチェーンを利用したサービスでは、ノードとの通信が必要になりますから、ブロックチェーンサービス提供者においては、誰もが通る道でした。ただ、その部分が泥沼のようになっていた。非常に面倒な開発工程だったわけです。
その面倒なプロセスを解消する方法を提供し、綺麗な道を舗装することで、ユーザーに対して価値のあるプロダクトが出てくるスピードが向上すると考えています。
そのスピードを向上させることが、仮想通貨業界のユーザー数上昇や業界の発展に結びついていくと考えています。
サービス提供の背景
従来、ブロックチェーンサービスの開発を行うには、サービスのシステムインフラとなるノードの構築・保守・運用に「人的コスト」をかけざるを得ず、対応するブロックチェーンごとにAPIの整備状況もまちまちで、多くの開発者が基礎的なノード運用に苦慮している現状にある。
この点についてGinco社は、「事業者の皆様がそれぞれの強みを活かして、魅力的なサービスづくりに注力することができなかった」と指摘。事業者がブロックチェーンでやりたいこと・作りたいものに集中できない現状が、今回のサービス提供の背景にあるとした。
Ginco社はこの課題を解決し、ブロックチェーンを利用した事業の立ち上げに集中できるようにするため、これまでウォレット開発で培ってきたノード・APIを、事業者が活用するインフラサービスとして提供するという。
また、このサービスをフルマネージドなクラウドサービスにするために、これまでBaaS(Blockchain as a Service)の提供に注力してきた日本マイクロソフト株式会社と提携し、開発に取り組む。
サービスのメリット
Ginco Nodesによって、サービスのインフラにかけるコストを変動費に変換し、柔軟かつスピーディに開発に取り組めるようになる。
Ginco Nodesは、構築や維持・運用が面倒なブロックチェーンノード、トランザクション監視APIなどを開放し、マルチブロックチェーン・フルマネージドな日本初のノードホスティングサービスだ。
これは、「ブロックチェーンサービス開発時の難所と言われてきたポイント」だという。
また、1年以上Gincoアプリを提供していく中で培ったノウハウを駆使し、インフラの冗長性は高い水準を実現しており、可用性は99.99%超となっていると強調。日本リージョンから提供する事で、レイテンシー(遅延)を感じさせることないインフラを提供する。
Ginco Nodesを導入することで、ブロックチェーンサービスの開発者は、システムの開発コストや維持コストを大幅に抑えながら、Bitcoin・Ethereum・XRPといったブロックチェーンの機能をフル活用できるようになる。
なお、Gincoは13日、国内仮想通貨取引所の「収益最大化」サポートのため、ノードホスティングや仮想通貨業者向けウォレットなど、新たに3つのサービスを開始すると発表していた。
日本マイクロソフト社のコメント
日本マイクロソフト株式会社は、株式会社Gincoのブロックチェーン事業において、日本初となるフルマネージドノードサービス&API開発のための協業および Microsoft Azure 上での共同開発開始を心より歓迎いたします。
これまで Microsoft Azure が提供してきた Blockchain as a Service(BaaS)の技術と、Gincoが提供するパブリックブロックチェーンのインフラ構築技術を組み合わせることで、ブロックチェーンサービスの開発者が、作りたいサービスの開発だけに集中して取り組むことができる環境を構築することができます。
新たなブロックチェーンビジネスを展開する株式会社Gincoとの協業が、国内ブロックチェーン業界全体の発展に寄与できること、そしてブロックチェーン技術の更なる普及・発展に繋がることを期待しております。
Ginco社のコメント
株式会社Gincoは2017年12月の創業以来、ブロックチェーンの最も重要な技術基盤であるウォレット領域に注力し、堅牢で可用性が高く使いやすい資産管理のインターフェイスとインフラを構築してまいりました。
ブロックチェーン技術を用いた資産管理・資産保全に精通した専門家と技術者が、コンサルティングからシステム開発、運用・保守に至るまで、一気通貫で支援いたします。
今後もGinco Solutions事業を通じて、仮想通貨交換業者のビジネス基盤の早期構築と、安定かつ安全なシステム運営を実現できるよう、技術開発に取り組んでまいります。
併せて、将来的な取り扱い仮想通貨の拡充や、法令規制等への対応などに関するアドバイザリーを交えた包括的な支援を提供することで、仮想通貨交換業者の収益最大化に貢献してまいります。
問い合わせ先
なお、本リリースから2/28までに下記のフォームから問い合わせした事業者を対象に、無料での試用期間を提供する。
現在、ブロックチェーンを利用したサービスを開発中、またはサービスの仕様を検討中の事業者は、下記フォームから問い合わせ可能となる。
【Ginco Nodes】お問い合わせ・資料請求フォーム
企業紹介
Gincoは、仮想通貨ウォレット事業・ブロックチェーンソリューション事業・仮想通貨マイニング事業など、ブロックチェーンにまつわるプロダクトと技術をサービス提供している。
Gincoはブロックチェーンというイノベーションがもたらす恩恵を生活者一人ひとりに届け、世の中の非効率や不公正を変革していくことをミッションとして掲げています。Gincoの事業は仮想通貨ウォレットアプリ「Ginco」やブロックチェーンノード&APIサービス「Ginco Nodes」といった、より多くの人がブロックチェーン技術を利活用できるようなプロダクトを世に送り続けています。
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