警察庁『ビットコインなどの仮想通貨やIoT機器を狙った、不正アクセスが急増』|イーサリアムネットワークも標的か

ビットコインなどの仮想通貨やIoT機器を狙った”不正アクセス”が急増
警察庁は、仮想通貨やIoT機器を狙った不審なアクセスの検知件数が急増したことを発表した。イーサリアムネットワークを標的とした「宛先ポート8545/TCP」に対するアクセス等も観測している。

ビットコインなどの仮想通貨やIoT機器を狙った”不正アクセス”が急増

警察庁は7日、仮想通貨や家庭や企業にあるインターネットにつながる電化製品などの「IoT機器」を狙ったとみられる不審なアクセスの検知件数が急増したことを発表した。

2018年の1日1IPアドレス当たりの検知件数は、実に2752件/日に達し、2017年の1893件/日(2014年:491件)から大幅に増えていることがわかる。

出典:警察庁 統計データ

IoT機器や仮想通貨などを標的にしたアクセスは約1700件となり、前年の826件から倍増。仮想通貨交換業者等への不正アクセス等による不正送信事犯は、認知件数169件、被害額約677億3,820万円相当に及んだ。

2018年1月に仮想通貨交換業者コインチェックから580億円相当の仮想通貨NEMが不正流出、同年9月には、仮想通貨交換業者Zaif(テックビューロ社)からビットコインやモナコインなど70億円相当が不正流出したことが影響した。

そのほか、仮想通貨のネットワーク等を標的としたアクセスでは、イーサリアムネットワークを標的としているとみられる「宛先ポート8545/TCP」に対するアクセス等、仮想通貨及び仮想通貨採掘ソフトウェアを標的としたアクセスを年間を通じて観測したという。

出典:警察庁 統計データ

仮想通貨取引所だけでなく、IDやパスワードの使い回しなど、セキュリティー対策が不十分な個人のアカウントが不正アクセスを受けて被害に遭う事例が目立つという。被害者の大半は、メールなど普段使用のパスワードと同一のものを使いまわしたり、英数字パスワードの桁数の少なさなど、セキュリティーの甘さも指摘されている。

警察庁は、解読されにくいパスワードや二段階認証を徹底するよう、一般ユーザーにも注意を呼びかけている。

なお、サイバー犯罪の検挙件数は増加傾向にあり、2019年中の検挙件数は9,040件と過去最多に上る。また、相談件数は12万6,815件2018年上半期のサイバー犯罪にする相談件数は、6万件という高水準で推移しており、内訳は「詐欺・悪質商法」が群を抜いて多かった。

不正アクセスの発信元は

サイバーテロの予兆を把握するために24時間体制で運用する、リアルタイム検知ネットワークシステムで、不審なアクセスを検知しているが、4年前の5倍以上に膨らんでいる。

発信元は、98.4%が国外だ。

  • ロシア20.8%
  • 中国14.1%
  • 米国12.6%

と続き、近年では、ウクライナからの不正アクセスも急増しているという。

ただし、警察庁は(日本居住者などが)発信元を偽装するため「踏み台にしている可能性」もあると警戒している。

IoTに特化した仮想通貨

モノのインターネットと呼称される「IoT」に特化した仮想通貨もある。記事執筆時点で時価総額14位に位置するアルトコイン「IOTA」だ。

仮想通貨アイオタ(MIOTA)は、クルマの自動運転など、近年着々と注目度が高まってきているIoT(モノのインターネット)に特化した仮想通貨であり、その基盤としてTangleと呼ばれる独自の分散型台帳技術を使用している。

Tangleとは、ブロックを伴わない「分散型台帳技術」のことであり、これにより一切の手数料なしで取引を実行できるようになる。

またIOTAの取引は、迅速かつ手数料無料であることもIoTへの活用に向いているとされ、世界有数のテクノロジー企業マイクロソフトや、富士通、フォルクスワーゲンなどと提携を結ぶなど、普及に向けた取り組みが表面化してきている。

自動車のIoT化を目指しているスタートアップcarVerticalが、OBD、GPS、IOTA Tangleを組み合わせた先駆的プラットフォームcarVertical.CITYを発表し、その一部としてIOTAが利用される。

昨年3月には、ドイツの最高峰の教育の中心機関の一つである「アーヘン工科大学」は、”ブロックチェーン領域の再定義”を進めるプロジェクトのための潜在的な修士・博士候補を探している旨を公にし、以下のように言及している。

ブロックチェーンがIIOT(インダストリアルIOT)に革命をもたらすと考えるのであれば、まずは、Tangle及び「IOTA」について知る必要がある。

アーヘン工科大学で、工業分野でのユースケース第一号を共に築こう。

富士通がIOTAを新たな標準プロトコルに

出典:Twitter

IOTA財団は昨年8月、「富士通が、IOTAを新たな標準プロトコルにする準備が整った」と、公式ツイッターで発表した。

イニシアチブは「インダストリー4.0を富士通と共に創造」とタイトル付けされており、富士通のプログラム管理者であるLeopold Sternberg氏はこのプロジェクトの一番大切な狙いは、共に築き上げることだと述べた。

CoinPostの関連記事

仮想通貨IOTAで進むプロジェクトの躍進|欧州銀行会議にも参加表明
時価総額12位の仮想通貨IOTAは先週発表されたcarVerticalなど、下降相場の中でもプロジェクトの開発が淡々と進められている。また会長のSchiener氏がフランクフルト欧州銀行会議にも参加を表明した。
富士通:IoT向け仮想通貨技術「IOTA」を新たな標準プロトコルに採用
IOTA財団は24日、公式ツイッターで「富士通はIOTAを新たな標準プロトコルにする準備が整った」と発表。仮想通貨のIOTAは、様々な分野でプロジェクトを推し進めている。
CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者13,000名突破。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用