はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

北アフリカ諸国中央銀行がビットコインの国債発行を検討|世界銀行グループ・IMF総会で発言

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

北アフリカ諸国がビットコイン国債発行を検討
世界銀行グループとIMFの年次総会で、アフガニスタン、チュニジア、ウズベキスタンの3国が、ビットコイン国債の発行を検討していることを語った。規制による資金調達の困難に対するアプローチであるとする。

北アフリカ諸国がビットコイン国債発行を検討

今月4日から14日にかけて、米ワシントンで開催された世界銀行グループと国際通貨基金(IMF)の年次総会で、アフガニスタンとチュニジア両国の中央銀行が、ビットコインを利用した国債発行を検討していることが明らかになった。

Asia Times紙が報じた。

同紙によると、アフガニスタン中央銀行総裁のKhalil Sediq氏(以下、Sediq氏)は、同国の主要産業である鉱業やエネルギー、農業といった分野への投資資金58億ドル(約6400億円)を、ビットコイン国債の発行によって調達することを検討していると語ったという。

なお、その国債は、同国に埋蔵されている推定3兆ドル相当以上のリチウム(アルカリ金属元素の一つ)と紐付けられるとされる。リチウムは、近年普及しつつある電気自動車の製造などにも欠かせない鉱物であり、今後の需要の増大が見込まれている。

そして、同国がそのような形での資金調達を検討する背景には、厳しい規制による資金借入の困難があるとする。

Sediq氏は、ハイパーレジャーのブロックチェーン金融サービスプラットフォームを利用することで、これまでにない方法での国際市場へのアクセスが可能になると主張。ブロックチェーンとビットコインの利用が、資金調達の困難に対するアプローチになり得るという。

また同紙によると、チュニジア中央銀行総裁のMarouane El Abassi氏が、北アフリカ諸国がビットコイン国債の研究チームを発足し、その調査を実施していたことを同総会で発言。

ビットコインとハイパーレジャーのブロックチェーン技術が、マネロン防止、送金の管理、国際テロやグレーゾーンの経済への対策において効果的なツールを中央銀行に提供するとした。それに加えて、ウズベキスタンもビットコイン国債の発行を検討しており、その国債は世界5位の規模となる同国の綿先物市場と組み合わさるものになる可能性があるという。

なお、それらのビットコインやブロックチェーンを用いた国債発行に対して、IMF専務理事のChristine Lagarde氏は、慎重な姿勢が必要であると主張。初期段階の技術の実用化には、「サンドボックス制度」などを利用した事前の実証実験が必要であるとした。

ビットコイン国債が及ぼし得る影響

ビットコイン国債ということで、国が発行する債券となる。集めた資金はビットコインを通して集めることが前提と見られていることから、国主体で国債発行への動きはビットコイン市場への新規資金流入が起きる動きに繋がる可能性もある。ただ、今回の事例で重要な点として挙げるのは、国の外貨準備資産にビットコインが加わる可能性がある点だ。

資金額に関しては、アフガニスタンが検討しているビットコイン国債の規模は58億ドル、それに他国の主要産業と結びついた国債も加わるとなると、巨額の資金流入が予想され。集めた資金が多額であるが故に、実際に集めたビットコインを保有するのか(国単位、中央銀行単位で初の準備資産入りに繋がるか)、または売却(ビットコインでの保有はしない)に動くのかが実施後の焦点となるだろう。

しかし、IMFのLagarde氏も発言したように、それの実施には前もった十分な実証実験が必要であり、まだ実現には時間を要することとなるだろう。どのようにビットコイン国債の実現に向けたアプローチを講じていくのか、今後の動向に注目が集まる。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10/21 火曜日
14:08
片山さつき氏、財務大臣に起用 暗号資産規制整備にも期待
片山さつき氏が新財務相に就任。1988年に財務省入省後、金融政策や暗号資産規制、税制改革に関与してきた実績が注目されている。
13:30
X、ユーザーネーム市場を開設し最高100万ドルで販売開始
Xがプレミアム会員向けにユーザーネーム市場を開設し、非アクティブなユーザーネームを最高100万ドルで販売すると報じられた。無料の「プライオリティ」と有料の「レア」の2種類を提供する。
13:17
株価大幅下落のソラナ・カンパニー、私募株ロックアップ解除を予定通り実施へ
パンテラ・キャピタルが支援するソラナ・カンパニーは、株価下落する中、私募株のロックアップ解除を予定通り実施すると発表。「絆創膏を一気に剥がす」アプローチで、市場の圧力に対処する方針を示した。
12:50
ナスダック上場グリーンレーン、165億円調達でベラチェーン(BERA)戦略を開始
米グリーンレーン・ホールディングスが1.1億ドルの私募増資を実施し、仮想通貨BERAの保有戦略を開始すると発表した。ポリチェーン・キャピタル主導で上場企業として最大規模のベラ保有者を目指す。
11:40
アマゾンAWSの大規模障害、コインベースやロビンフッドにも影響
アマゾンAWSの障害で仮想通貨取引所コインベースや取引アプリのロビンフッドに一時不具合が発生した。集中型クラウドへの依存リスクが改めて浮き彫りになった。
11:25
パンプファン、ミームコインローンチ市場を再び支配 日次1.5億円収益維持=報道
ミームコインローンチパッドのパンプファンが市場シェア95%を獲得し独占状態に。市場低迷下でも日次1.5億円の収益を維持。圧倒的な卒業数と強固な回復力を示す。
11:03
ユーザー数5500万人突破、Web3ソーシャルインフラ「UXLINK」のCEOが描くマスアダプションへの道
UXLINK CEOローランド・サフォー・ンタゲ氏の独占インタビュー。Telegram基盤で5500万ユーザーを抱えるWeb3ソーシャルインフラの戦略と日本市場への期待を聞いた。
10:40
カナダの州政府、AI電力制限と仮想通貨マイニング恒久禁止を提案
カナダのブリティッシュコロンビア州が人工知能データセンター向けの電力供給を制限し、新規の仮想通貨マイニングプロジェクトを恒久的に禁止する法案を提出したと報じられた。
10:00
BTC採掘企業ビットディアの株価目標上方修正、ベンチマークがAI事業を評価
ベンチマークが仮想通貨ビットコイン採掘企業ビットディアの目標株価を大幅に引き上げた。AI事業の社内化により収益創出が加速すると予測している。
09:35
「ETHに押し目買いの傾向」CoinSharesが先週の資金流動結果を公開
CoinSharesは、先週の仮想通貨投資商品への資金フローは約5.1億ドルの純流出だったと公表。イーサリアムの投資商品では押し目買いが見られたが、ビットコインの投資商品に相殺されたと指摘している。
08:30
コインベース、米財務省にマネロン対策規則の全面見直しを要請
仮想通貨取引所コインベースが米財務省に対し、1970年制定の銀行秘密法を含むマネーロンダリング対策規則の全面見直しを求めた。AI活用やブロックチェーン解析を推奨し、現行制度は時代遅れで逆効果だと主張。
08:10
イギリスで仮想通貨ETP解禁、ブラックロックなど個人投資家向けに上場
21シェアーズ、ビットワイズ、ウィズダムツリーがビットコインとイーサリアムの上場投資商品を英国の個人投資家向けに初めて開放した。当局が4年間の販売禁止を解除。
07:30
Gemini、ソラナ版クレジットカードをローンチ
仮想通貨取引所Geminiは、ソラナ版クレジットカードのローンチを発表。同社としては初めて、カード利用によって獲得したSOL報酬を希望者が自動的にステーキングできる機能を提供する。
07:05
ソラナ共同創設者、分散型永久先物取引所「パーコレーター」を設計中
ソラナ創設者ヤコベンコCEOが高性能な分散型永久先物取引所プロトコル「パーコレーター」を開発していることが判明した。独自の「スラブ」機能で流動性競争を促進する設計となる。
06:20
仮想通貨企業幹部が米上院議員と市場構造法案協議へ=報道
コインベースやギャラクシー、クラーケンなど仮想通貨企業のCEOが水曜日、民主党議員と市場構造法案について円卓会議を開く予定。共和党との交渉停滞を受けた動きだ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧