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一部の海外取引所だけビットコイン価格が全値戻し? 仮想通貨市場の最新状況と今後の注意点

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Bitfinexのビットコイン価格が全戻し?
仮想通貨市場でなにが起きている?テザー関連のニュースから、世界の取引所や通貨価格に通常にはない影響が出てきている。今起きている状況と今後の注意点を考察した。

仮想通貨市場でなにが起きている?

テザー社のUSDT担保金の不正利用が発覚したことでビットコインやアルトコインへ影響が波及している問題で、ステーブルコインの価格変動に大きな乖離が生まれていることがわかった。

ビットコインの急落要因から知りたい方はこちらで掲載しています。

【速報】ビットコインが急落 テザー社の裏付け資産不正利用が発覚「950億円相当」
ビットコインが急落した。ステーブルコインのテザー(USDT)の裏付け資産、約950億円の不正利用が発覚。親会社iFinex社が米NY州の司法長官から裁判所命令を受けた事が確認された。

ビットコインの下落タイミングとほぼ同時のタイミングでUSDT/USD価格が下落、一時1USDT=0.965ドルと3.5%の乖離を記録した。これはテザーの材料に反応してUSDTが大量に売却された動きとしてみることができる。

一方資金の移動先になったとみられる他のステーブルコインはUSD建で相反、ドル建てで数%のプラスに転じた。

問題は、テザーの乖離が生まれた状況で、bitfinexのビットコイン価格が他の取引所と比較して高い水準にある点だ。11時40分時点でBitfinex上のビットコイン価格が下落水準を全値戻しする勢いで急上昇、他の取引所と価格乖離が生まれていることが確認された。

現状Bitfinexの値戻しに影響されて他の取引所も相場は上向きに転じているが、その価格差には3.5%の乖離が生まれている。これはbitfinex上でUSDTからビットコインに資金流入がされている状況に、他の取引所価格とのアービトラージが発生。テザー価格の下落分の乖離が生まれていると推察することができる。

今回の米NY州の司法長官から裁判所命令がBitfinexの親会社iFinex社に出されていることをふまえる、bitfinexの価格が通貨価格の方向性を左右しかねない状況は大きな問題となる。これまでテクニカル系の指標が効きつつも堅調な推移を続けてきたビットコインの価格推移が変化する可能性もある。

アービトラージとは

裁定取引のこと。 他の仮想通過取引所(主に海外)との価格差額を利用した売買を行うことで、利ざやを稼ぐ。通貨の転売のようなもの。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

USDTの懸念が大きいだけにテザーからの資金流入でBitfinex先行の価格上昇が続く可能性はあるが、この乖離が生まれている状況下では、通常の取引所からビットコインの買いは入れづらい状況になるかもしれない。

状況的にUSDT価格の変動率や推移は、直近のビットコイン相場を見る上で追っておく必要のある最重要指標となりそうだ。

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