はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

世界最大手のタバコメーカー、ブロックチェーン技術を導入する意向を明示

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

フィリップモリスがブロックチェーン技術導入
「マールボロ」などで知られるタバコ製造最大手「フィリップ・モリス」がブロックチェーンの開発に取り組んでいることがわかった。実利用で価値を見極めるチャンスだと業界の利害関係者は見ている。

フィリップモリスがブロックチェーン技術導入

「マールボロ」などで知られる世界的タバコ製造大手「フィリップ・モリス」がパブリックブロックチェーンの構築に取り組んでいる。複数の業界メディア報道によると、英ロンドンで開催中のBlockchain Expoに登壇した、同社のテクノロジー戦略計画部門を率いるNitin Manoharan氏は、「我々はパブリックブロックチェーンを導入したい」と述べ、そのユースケースとして、タバコのパッケージに貼り付ける収入印紙の追跡管理を具体例として挙げた。

Manoharan氏によると、タバコ用の収入印紙は、1箱あたり5.50ドル(約615円)の価値があるにも関わらず、手作業で扱われている上に、偽造も容易に行えるため、業界や政府にとっての損失は、年間1億ドルに上る。Manoharan氏は、そのプロセスを自動化し、ブロックチェーン技術の導入によって、追跡の可能性と透明性も高め、不正やミスを減らすことで、フィリップモリス社のみでも、直ちに2000万ドルの費用削減につながると見積もっている。

このタバコ収入印紙追跡プロジェクトは、フィリップモリス社が検討中の、6つのブロックチェーンユースケースのうちの一つで、来年中には稼働を予定しているという。

Manoharan氏によると、どのようなブロックチェーンを選択するかはケースバイケースで決めているが、この特定のプロジェクトの場合は、業界の利害関係者全体に開かれたパブリックブロックチェーンが適切だと判断しており、イーサリアムとCoin Sciences社の企業向けオープンプラットフォームであるMultiChainを組み合わせたネットワークの構築を計画しているという。 また、オープンソースのブロックチェーンプラットフォームであるHyperledgerコンソーシアムとも対話を開始していると、同氏は付け加えた。

なお、同氏はブロックチェーンメディアのThe Blockとのインタビューで、技術戦略家としての役割は、新しい技術が実際には何を具現化するのに適しているのかを見極めることだとしている。またその技術を試し精査して実験を繰り返すことによってのみ、その技術が価値創造の可能性を持っているかどうかを本当に理解することができると述べている。つまり、ユースケースの特定は重要である。

この収入印紙追跡というユースケースではパブリックブロックチェーンを用いることで、実用性がないと判断された場合には、参加者はいつでも利用しないという選択肢があるため、本当に業界の利害関係者にとって価値があるかどうかを試す絶好の機会となるとされている。そして、持続可能なブロックチェーンプロジェクトになるためには、利害関係者が確実に恩恵を受けられるようなものにする必要があると、Manoharan氏は強調し、次のように結んだ。

「パブリックブロックチェーンの真の価値は、複数のプレイヤーが加わり、トラストレスな方法で参画できることにある。」

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
13:15
米SEC、2026年度検査で仮想通貨監視を重点項目から削除 規制緩和加速
米SECが2026年度の検査優先事項から仮想通貨監視を除外。トランプ政権下で規制姿勢が執行重視から対話重視に転換。コインベースやリップルとの訴訟解決など、業界への軟化姿勢が鮮明に。
11:35
イーサリアム財団、レイヤー2を単一チェーンのように操作できる「相互運用レイヤー」構想
仮想通貨イーサリアムの財団が複数のL2を単一チェーンのように操作できる相互運用レイヤー(EIL)の構想を解説。現在開発中のEILへの参加を呼びかけている。
10:50
コインベース上のモナドICO、開始23分で65億円弱調達も販売ペース鈍化
コインベースで開始されたモナド(Monad)のトークンセールは、開始23分で64.5億円を調達したが、その後失速。高いFDV評価額やVC比率の高さが投資家の慎重姿勢を招いたとみられる。
10:33
全米初のビットコイン担保地方債、米ニューハンプシャー州が承認
ニューハンプシャー州が全米初のビットコイン担保地方債を承認した。1億ドル規模の債券でデジタル資産が140兆ドル規模の世界債券市場に参入する道を開く可能性が出た。
10:00
ハイパーリキッド・ストラテジーズ、ナスダック上場に向けた合併が延期に
ソネット・バイオセラピューティクスらの合併によるハイパーリキッド財務企業の上場が延期された。株主投票の賛成票が必要数に達していない形だ。
09:45
ビットコインとイーサリアムの現物ETF、資金流出が継続
仮想通貨ビットコインとイーサリアムの現物ETFは、資金が純流出する日が継続している。この点について、ソラナやXRPなどのETFに資金が循環している可能性が指摘された。
08:50
テザー、ビットコイン担保融資企業レドンに戦略投資
テザーがビットコイン担保融資のリード企業Lednに戦略的投資を実施した。Lednは設立以来28億ドル超の融資を実行し、2025年だけで10億ドル超と見込まれている。
08:00
GMOトラスト、Japan Smart Chainと提携し日本法準拠ステーブルコイン発行を検討
GMOトラストがJapan Smart Chainと提携 AltXリサーチは18日、日本向けレイヤー1ブロックチェーン「Japan Smart Chain(JSC)」において、…
07:15
資産運用大手6社、日本での仮想通貨投資信託の提供を検討
資産運用大手6社が、日本での仮想通貨投資信託の開発を検討していることがわかった。米国でビットコインの現物ETFが認可されたこともあり、日本でも仮想通貨投資信託の誕生に期待する声は多い。
07:05
クラーケンがシタデルから2億ドル調達し企業価値200億ドルに、IPO前に資金基盤強化か=報道
クラーケンがシタデル・セキュリティーズから2億ドルの戦略的投資を確保し企業価値200億ドルと評価された。9月の6億ドル調達に続きIPO前に資金基盤を強化している。
06:35
米通貨監督庁、銀行に「ガス代支払い用」の暗号資産保有を承認
米財務省通貨監督庁が国法銀行によるブロックチェーンネットワーク手数料支払いのための仮想通貨保有を正式承認した。トランプ政権下で仮想通貨に対する規制姿勢が転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧