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仮想通貨取引所Bittrex、ユーロ建の通貨ペアを今夏に追加|米市場との明暗が浮き彫りに

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Bittrexのユーロ拡大、その意味合い
仮想通貨取引所Bittrexは今夏にユーロ建て取引を開始すると正式発表した。米国市場における規制や過度に厳格なコンプライアンス、ライバル企業との競争激化など、その背景を考察。

Bittrexのユーロ拡大、その意味合い

多くのアルトコインを取り扱う米国本拠地の仮想通貨取引所Bittrexは13日、「今夏、ユーロ建の通貨ペアを開始する」と発表した。

なお、米ドル市場の取引手数料の引き下げも同時に公表された。

今回のユーロ通貨ペア発表では、具体的な開始日程やユーロで取引可能な通貨ペアなどは明らかになっていないものの、Bittrexのユーロ市場の開拓に力を入れる姿勢がうかがえる。

Bittrexによるユーロ市場の開拓は、米ドル市場における不明確な規制環境や、BittrexがNY州発行の仮想通貨関連業者ライセンス(ビットライセンス)の取得に失敗したこと、さらにはCoinbaseのような米大手取引所がユーロ市場へ事業拡大している背景があると考えられる。

Bittrexの思惑は

Bittrexは月曜日10日に、6月21日から米国ユーザーを対象に、ファクトム(コインチェック銘柄)やQtumを含むアルトコイン30銘柄の取引を今月21日で停止することを発表した。21日以降は対象銘柄が米国のユーザーのみ取引不可能となる。

なお21日以降もBittrexが対象銘柄をサポートしている限り、同取引所内で保有を継続することができ、引き出しをすることもできる。また、米国以外のユーザーは、引き続き対象の取引ペアにアクセス可能だという。

米国では現在、SEC(証券取引委員会)がカナダのメッセンジャー企業Kik社がに対して、KinトークのICOを未登録の有価証券販売とみなしながら告訴している。明確な仮想通貨関連法律が欠如する米市場において、Bittrexは自己判断で有価証券の性質が高い仮想通貨へのアクセスを米ユーザーからブロックすることに至ったと考えられる。

また、今年の4月、同取引所は「ビットライセンス」の申請を却下された。

ニューヨーク州の金融サービス局(DFS)は、Bittrexの「AML(アンチマネーロンダリング)法に対するコンプライアンスの欠如」や、「仮想通貨上場やプロダクトの実施に関わるデューディリジェンスとコントロール不足」などの規制・法律遵守問題を審査落ちの主な理由に挙げた。

この指摘に対して、Bittrex側は「仮にDFSが提案した『監視協定』に承諾すれば、ビットコイン、ビットコインキャッシュ(ABC)、ビットコインSV、ライトコイン、イーサリアム、イーサリアムクラシック、ステラ(XLM)、カルダノ(ADA)、XRP(リップル)、ドージコインとの10通貨しか提供できなくなる。」と、多くの通貨を取り扱うことができなくなるほどの厳しい審査基準だと反論した。

Bittrexは、米NY以外の州でもサービスを提供しているが、ビットライセンスが現時点ではいわば仮想通貨事業の基準となる法的承認とされているため、SECの不透明な取り締まりに加えて、Bittrexは制限された米市場以外のマーケットへと展開せざるを得ない背景も一因にあると言えるだろう。

さらに、CoinbaseやKrakenといった米大手取引所は、すでにユーロ建ての取引を提供しており、特にCoinbaseはイギリス支社を通して、Visaとの提携で仮想通貨デビットカード「Coinbase Card」を新たに欧州の6ヵ国(4月にはUKでの初発行)における発行・利用を可能にしている。対応する法定通貨は英ポンドとユーロである。

ライバル企業であるCoinbaseなどとの競争もBittrexがユーロ市場へ進出すると仕向けたと考えられる。

欧州市場は米市場と異なり、仮想通貨取引所などに対する規制が寛容的かつ先進的であるため、今後もより多くの取引所が欧州に重点を置く事例が見られるだろう。

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