- 過去1週間の重要ニュース
- 仮想通貨市況に大きな影響を与えた直近1週間のニュースを選別。仮想通貨価格が急落する中、米CFTCの新会長就任や財務省・金融庁による暗号資産版SWIFTの創設計画など規制当局による動きも多く見られた。
過去1週間の重要ニュース
本記事では、市況に影響のあった過去1週間の重要ニュースをまとめて紹介している。
コインチェックにおける、ビットコイン・アルトコインの週間比較は以下の通り。ビットコイン(BTC)は前週比約7%減、今週は100万円を一時割るなど、全体的に弱気相場が続いた。
7/13〜7/19のBTCチャート
A:財務省・金融庁・日銀が仮想通貨リブラの連絡会を設置|7/13
財務省は12日、金融庁および日銀と共同で、フェイスブックの仮想通貨「リブラ」に関する連絡会を設置した。リブラが世界経済に与える影響や、資金洗浄対策など、広範な議論が行われるとのことだ。
B:ビットポイント、不正流出相当分の仮想通貨の調達完了|7/14
7月12日に仮想通貨の不正流出が判明したビットポイントジャパンについて、その親会社であるリミックスポイントが調査の進捗状況の第二報を発表。
第一報で約35億円としていた被害額について、約30.2億円相当であることが判明していたが、顧客預かり分の仮想通貨の全種類であるビットコイン(BTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、イーサリアム(ETH)、 ライトコイン(LTC)、リップル(XRP)の5銘柄の流出相当分を、既に調達できたと公表している。
バイナンス、7月14日で設立2周年
7月14日、世界最大の仮想通貨取引所のひとつバイナンスは、設立2周年を迎えた。
仮想通貨取引所・KCoinの創業者でもあるジャオ・チャンポン氏が創業したバイナンス。設立時に独自の仮想通貨BNB(バイナンスコイン)を用いたICOで約20億円を調達したことで認知度が高まり、安全性を重視した取引所の運営方針も投資家の支持を集め、現在では登録者数、取引高ともに世界の代表的な取引所となっている。
C:大手IT企業の仮想通貨発行を禁止する草案を米国会議員が提出|7/15
米フェイスブックの公聴会を前に、「Keep Big Tech Out of Finance Act(大手テック企業を金融機関から除外)」という議題草案が米下院の国会議員から提出された。この議題草案は、大手テック企業が金融機関になることを防止することを目的としている。
米CFTC、新会長が就任
米CFTCは今月から新たな会長を迎え入れる。新CFTC会長に任命されたHeath Tarbert氏(以下、Tarbert氏)は、米国時間7月15日より任期をスタートする。
仮想通貨業界に対する前向きな姿勢で知られる前会長Giancarlo氏(仮想通貨の父(Crypto Dad)とも称さている)が任期を満了したことで、後任のTarbert氏の方針にコミュニティや市場からの注目が集まっている。
D:英王立造幣局が仮想通貨のカストディサービスを提供へ|7/16
イギリスの硬貨造幣機関である王立造幣局が仮想通貨のカストディサービスを提供することが明らかになった。
王立造幣局は、民間企業による新たな仮想通貨「temtum(TEM)」の秘密鍵とその裏付け資産を保存する役割を担当する。なお、秘密鍵は造幣局の金庫で永久に保管され、管理される。
E:米公聴会、共和党リーダーが自身の見解を説明|7/17
米下院議員の共和党リーダーKevin McCarthy氏が、ビットコインの非中央集権的な性質やセキュリティの仕組みを支持する一方で、リブラに関しては厳しく追及すると公表した。
バイナンス、韓国に法定通貨建て取引所を設立か
バイナンスが、韓国で法定通貨建ての取引所を設立する計画を進めていることを、現地メディアが報道している。
バイナンスから公式発表はされていないが、同社CEOのCZ氏が「韓国へ進出するかどうか詳細はわからないが、現地のパートナーと話は進めている」と語っている。一方、同社の広報担当者は「その話は現時点では真実ではない」と語るなど、事実はまだ不明確だ。
ナスダックとCitiグループ、提携するブロックチェーンプロジェクト開発を断念か
ナスダックとシティグループが、およそ2年前から共同開発を進めていたブロックチェーン活用の新システム開発が中断されている。
同新システムは、非公開での証券取引の効率化を図るもので、ナスダックのブロックチェーン技術とシティグループの法人向け決済サービスとの連携を目指していた。
情報筋によると、すでにプロジェクトはテスト段階には漕ぎ着けていたものの、実用化にはコストがかかりすぎるとの理由で開発がストップしたという。
F:金融庁と財務省、FATF承認の「仮想通貨SWIFT」創設へ|7/18
財務省・金融庁が主導する形で、暗号資産版の「SWIFT」を創設する計画が、国際機関である金融活動作業部会(FATF)で承認されたことがわかった。
主な目的は、国内外の取引所経由で仮想通貨を送金する際の個人情報を迅速にやり取りするためで、マネーロンダリング(資金洗浄)対策の一環の開発計画とされる。
G:中国裁判、BTCが合法バーチャル財産|7/19
中国メディア「新京報」の報道によると、中国の名城杭州で、ビットコインの横領事件をめぐる裁判で、「ビットコインをバーチャル財産」としてその合法性を認めた。なお、この法的承認は中国において初めての事例判断であり、ビットコインを含む仮想通貨投資・取引を全面的に禁止している中国では、異例な裁判結果とされている。
詳細によると、中国では「バーチャル財産」は法律に守られる「財産」で、ビットコインの保有は法的に認められているとのことだ。
BitMEXにCFTCが捜査
米商品先物取引委員会(CFTC)が、世界最大の仮想通貨デリバティブ「BitMEX」への調査を開始したと、大手メディア「ブルームバーグ」が報じた。
同報道によれば、先週金曜日にブルームバーグに対し、匿名情報筋から情報が提供されたとし、BitMEXがCFTCに登録されていなかったことが明らかになったとしている。