はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨 モネロ(Monero)とは?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

リング署名により取引履歴のトラッキングが困難な匿名通貨
ミキシングと同等の効果を得られる技術によって取引に高い匿名性を提供。
閲覧鍵と送金鍵を合わせた堅牢なセキュリティ
取引ごとにユーザーアドレス+ワンタイムアドレスを生成することで、取引履歴の追跡の難易度を高める。
匿名性の高さが値動きの乱高下を呼ぶ可能性も
ダークサイトでの決済手段に採用されることも多く、公的機関の動きによってレートが大きく動くリスクを内包。
目次
  1. 概要
  2. 歴史
  3. 特徴

Moneroコインの概要

 
通貨コード XMR
取引開始日 2014年04月18日
暗号化方式 Crypto Night(Bytecoinのソースコードを踏襲)
認証アルゴリズム Proof of Work
発行上限 なし(18,400,000XMR発行後、0.3XMR/分発行)
現在の流通量14,835,817XMR
ブロック生成間隔約2分
ブロックチェーンURL ブロックチェーン公式サイト
Monero公式サイト https://getmonero.org/
WhitePaperホワイトペーパー公式サイト

Monero(モネロコイン)の特徴は、「ワンタイムリング署名」による匿名技術と、ワンタイムパスアドレスによる高いセキュリティ性能です。

取引履歴を公開・ユーザー同士で監視しようとするブロックチェーンとは真っ向する考え方を持ち、 Moneroでは取引履歴のトラッキングが極めて困難となっています。

一般的な仮想通貨
取引台帳(ブロックチェーン)をユーザー間で監視、健全性を高める
匿名性の高い仮想通貨
取引履歴をトラッキングできず、守秘性が高い

また、一部のダークマーケット(闇市場)では、取引履歴を追えないMoneroの技術に注目し採用してきた、という背景も人気の理由の一つです。

そして注意すべきは、ダークマーケットの摘発がMoneroを含めた匿名暗号通貨の値動きにダイレクトに影響を与えるということです。

2017年7月にも闇サイト「AlphaBay」は複数回摘発されており、 2017/7/4-2017/7/12にアクセス制限がかかった直後に仮想通貨全体の価値が大きく下がったことは見逃せません。

Moneroの歴史

2012年07月に公開されたBytecoin(バイトコイン)のソースコードが元になっています。

Bytecoinの派生元はBitcoinであり、ブロックチェーン技術の匿名性の低さを懸念したグループからハードフォークしたのが始まりです。

匿名性を重視したコインがBytecoinですが、 Moneroの他にもあります。

  • DASH(dashcoinは別物です)
  • ZCash

ビットコインのセキュリティが脆弱という訳ではなく、ビットコインは取引履歴の透明性を追求しつつ、すべてを公開しながらみんなで監視するシステムを組むことに焦点を置いています。

Moneroとの比較は「取引履歴(ブロックチェーン)を追跡できるかどうか」に焦点が当てられています。

値動きの変遷

匿名性の高さが原因として、ダークサイト(闇市場)の運営状況に強く影響を受ける傾向があります。

時系列 円建レート 評価
2014年4月~ ¥500 Monero公開直後の価格
~2016年8月 ¥50〜¥200 マウントゴックスのビットコイン消失事件の影響を大きく受ける
2016年8月~ ¥1,300 ダークサイトにて決済通貨としてMoneroの採用が決定
2016年10月~ ¥500 売り勢力が強まり下落
2017年3月~ ¥2500 大手銀行の仮想通貨参入などニュースを受け、仮想通貨に大きな転機が訪れる
2017年7月~ ¥4,000 ビットコインのSegwit2.0導入を受け避難先としての買注文が濃厚か?

2014年4月にMoneroが公開後、間も無く円建てレートで500円を超えました。

しかし、その後は下落し2016年8月までは50円〜200円の間で推移していましたが、8月下旬から約1,300円まで急騰しました。

これはダークサイトがMoneroを決済通貨として使用すると発表したためですが、売り勢力が強まり、2016年10月には500円になり、また急騰し2017年3月には2,500円を超え、7月には4,000円を超えました。

Moneroは匿名性の高い通貨のため、一定の需要があり、今後も価格は上昇する可能性があります。

ブロックサイズ制限がないため、ビットコインのようなスケーラビリティ問題が起こりにくいことも人気の理由の一つです。

--!>

特徴

Moneroの特徴は、何と言っても取引の匿名性にあります。

また、承認時間が早いことでビットコインのようなスケーラビリティ問題・51%攻撃などの悪意ある攻撃を受けにくいというデメリットもありません。

ビットコインの取引流通量や知名度には敵いません。

しかし、ハッキングのリスクに常に晒される仮想通貨業界にとって、今後Moneroの匿名技術は今後さらに注目を集めていく可能性があります。

リング署名

一般的な仮想通貨の取引は、公開鍵さえわかれば取引履歴はブロックチェーンから容易に特定されてしまいます。

リング署名とは、公開鍵を複数人のグループで生成、さらに署名はグループの誰かであることを証明する技術を指します。

複数人による署名を行うため個人を特定することが難しくなります。

さらに、匿名性を保つミキシングと異なる点は、

匿名グループを自動で編成・再編成するために取引時に混ぜ合わせる媒介を必要としない点です。

一般的な送金
  • 公開鍵のアドレスを署名
  • 秘密鍵のアドレスを署名
リング署名の送金
  • 複数人のグループ(自動生成&自動入替)による署名
  • ワンタイム秘密鍵による署名

この技術は仮想通貨取引だけでなく、組織内の内部通報者を守るための匿名技術にも利用されています。

東芝と電気通信大学が開発「署名生成事実のない利用者は否認できる「リング署名方式」

組織内部問題の対策・改善のために情報は必要だが、密告者は復讐を受けるリスクを伴います。

こうした危険性を回避するためにも、リング署名技術の匿名性は生かされています。

ワンタイムアドレス

Moneroのアドレス(プライベートキー)は2種類あります。

閲覧用アドレス
取引履歴を確認することができます。一般には公開されません。
送金用アドレス
取引の際に、送金用アドレスに加えて取引ごとにワンタイムパスワードが発行されます。一回切りのアドレスになるため、外部から追跡することはできません。

取引アドレスが使い切りのアドレス(かつワンタイムパスを含む長い文字列)であると同時に、閲覧用アドレスが分離されていることにより、一般的な仮想通貨と比較して匿名性・セキュリティが大きく向上していることが特徴です。

閲覧用アドレスを公開すれば、取引履歴を確認することは可能です。

高速取引

Moneroの取引の承認までの時間は、2分です。

ビットコインの承認時間は10分程度となっているため、非常にスピーディな取引が可能となっています。

また、2017年7月に問題になったSegwit2.0のようなスケーラビリティ問題に発展しにくいことも特徴です。

マイニング

CPU
CPU(=処理・演算速度)を提供することでマイニングを行います。
GPU
CPUが計算が得意なことに対し、GPUは画像処理が得意分野となります。
ハードウェア
私生活・一般的な家庭では使用されることのない特殊な機材を使用します。

CPU・GPU含め、マイニングはどの仮想通貨も一般家庭用・一般企業の事務用PCでは到底処理速度に追いつくことはできません。

Moneroコインの今後の動向

ダークサイトに値動きが大きく左右されることは懸念点ではあります。

しかし、2017年3月に暗号通貨の時代が再到来して以来、7月には時価総額が700億円にまで登り、その価値は有象無象のアルトコインの中でも異様な存在感を放っています。

Moneroのレートが大きく動いた時は社会の裏側でも何かが起こっている可能性があるため、公的機関もおそらくこれを見逃さないため、ニュース情報は確実にキャッチしておく必要があります。

一触即発のハイリスク・ハイリターンの仮想通貨となるため、1ヶ月以上を見越した長期のスイングトレードのような取引手法はお勧めできません。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/24 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ ソラナやビットコイン史上最高値更新、XRP高騰など
今週の仮想通貨市場の動向を解説。ビットコインやイーサリアム、ソラナ、XRPの最新ニュースを網羅。価格上昇要因やSECの動き、ETFの審査進展、ミームコインBONKの急騰背景をまとめた。
11:30
ビットコイン10万ドル突破で上値伸ばす可能性も、指標後の調整リスクに注意|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが、10万ドルに迫る勢いで高騰するビットコイン(BTC)相場を分析。相場が一層上値を伸ばしている可能性は十分に考えられるが、指標を切っ掛けに調整に入る展開にも注意が必要か。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ゲンスラーSEC委員長退任に高い関心
今週は、イーロン・マスク氏に対するドージコイン訴訟の取り下げ、国民民主党の玉木代表による仮想通貨減税要望、米SECゲーリー・ゲンスラー委員長の退任確定に関するニュースが最も関心を集めた。
11/23 土曜日
11:30
XRP・SOLOなど高騰、トランプ新政権でリップル技術採用への期待高まる
米SECのゲンスラー委員長が2025年1月に退任することが発表され、過去4年間の厳格な仮想通貨規制からの転換期待からXRPの価格が高騰している。
10:50
米仮想通貨業界団体、トランプ新政権に5つの優先事項を提案
米ブロックチェーン協会が次期トランプ政権に仮想通貨の取り組みにおける優先事項を提案した。SEC新体制など5つの項目を掲げている。
10:20
トランプ次期米大統領、仮想通貨支持派のベセント氏を財務長官に起用する方向
ドナルド・トランプ次期米大統領が、親仮想通貨のヘッジファンド経営者のスコット・ベセント氏を財務長官に起用する方向で最終調整に入っていることが、ブルームバーグなど複数のメディアの23日の報道で明らかになった。
08:40
独保険最大手アリアンツ、マイクロストラテジー転換社債の25%取得
ドイツ最大の保険会社アリアンツが、米マイクロストラテジーが発行した26億ドル規模の2031年満期転換社債の約25%を取得した。ビットコインを間接的に保有することになった。
07:55
L1アルトコイン、米大統領選後に価格が急上昇
仮想通貨を分析するCryptoQuantは、L1アルトコインの価格が米大統領選後に上昇していると報告。この価格上昇は、現物取引の出来高を伴っていると指摘している。
06:45
米マラソン、転換社債販売で1500億円を調達 5771BTCのビットコインを取得
ビットコインをさらに買い増し 米マイニング大手のMARA Holdings(マラソン)は23日、2030年満期のゼロクーポン転換社債10億ドル(1500億円)の発行を完了し、そ…
11/22 金曜日
20:30
XRPのETF承認はどうなる?市場価格への影響を分析
トランプ次期政権下でのXRP現物ETF承認の可能性を詳しく解説。SEC委員長交代や規制緩和への期待、市場への影響を専門家の見解とともに分析。ビットコイン、イーサリアムに続く承認タイミングと価格への影響を予測します。2025年のXRP市場展望を徹底解説。
15:00
仮想通貨XDC(XDC Network)の買い方と将来性は?
ハイブリッド型ブロックチェーンを採用する仮想通貨XDCの特徴や将来性を解説。SBIとの提携や買い方、リスクについても詳しく紹介します。
13:50
米SEC敗訴、連邦地裁がディーラー規則は無効と判断 「仮想通貨業界全体にとっての勝利」
米連邦地裁がSECのディーラー規則を無効と判断し、SECの敗訴が確定した。原告の米ブロックチェーン協会CEOは、この判決は仮想通貨業界全体の勝利であると表現。ディーラー規則は分散型金融に重大な影響を与える可能性が危惧されていた。
13:10
トレードの機会損失を最小限に、メタマスクがイーサリアムガス代込みスワップを新たに導入
仮想通貨イーサリアムの主要ウォレットMetaMaskは新機能「Gas Station」の導入を発表した。ガス代不足によってスワップが中断されることを防ぐものである。
11:26
チャールズ・シュワブ次期CEO、規制緩和で仮想通貨現物取引への参入示唆
米大手ブローカー、チャールズ・シュワブの次期CEOが、規制環境の変化があれば仮想通貨現物取引へ参入すると述べた。トランプ新政権に期待する格好だ。
10:10
仮想通貨擬人化BCG「コインムスメ」、板野友美がアンバサダー就任
タレントの板野友美氏がWeb3ゲーム「コインムスメ」のアンバサダーに就任。板野氏プロデュースのアイドルグループとのコラボユニットも結成する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧