はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

国民苦しめる金融課題の解決へ|ジンバブエでGolixに続く新たな取引所が開設

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ジンバブエに二つ目の仮想通貨取引所とBTC/USDのATMが誕生
ジンバブエの仮想通貨取引所であるGolixの競合となる新取引所、Styx24が誕生しました。新たな取引所は顧客の選択肢を増やすだけでなく、競争による手数料の低下など多くの利益をもたらすとのことです。一方のGolixは、ジンバブエの首都ハラレの中心部、アメリカドルとBitcoinを交換可能なATMを設立しました。
ジンバブエ経済の大きな課題
ジンバブエではムガベ政権が引き起こした、ハイパーインフレーションの影響で国家の通貨は価値を失っています。そのため、米ドルの現金利用が違法とされているにも関わらず、国民は米ドルを利用せざるを得ません。これに付随する様々な課題に、GolixとStyx24社は取り組んでいます。

二つ目の仮想通貨取引所とBTC/USDのATMが誕生

数週間前、ジンバブエの仮想通貨取引所であるGolixの競合が誕生しました。その名前はStyx24です。

ビットコインのほかにライトコインとダッシュを取引することができます。

それとほぼ同時にジンバブエ発の仮想通貨取引所であるGolixは、彼らが事務所を構えるジンバブエの首都ハラレの中心部、彼らの事務所のほど近くに、アメリカドルとBitcoinを交換可能なATMを設立しました。

これまで、Golixの独占状態が続いていたジンバブエにて、大きな動きが起ころうとしています。

こうした中でビットコインとドル交換が可能なATMを首都に設置した、仮想通貨取引所Golixの代表である、Tawanda Kembo氏はBitcoin.comで以下のように語りました。

私たちがビットコインとドルを扱ったATMを実際に運用するまで、多くの人が実際に触りにやってきました。先週の金曜日にATMを立ち上げてから、毎日10~20人の人がやってきています。

Golix,Styx24両取引所が活発な動きを見せいているジンバブエですが、そのどちらも政府からの認可を受けていません。

これは政府が現時点でこうした新たな技術、そしてそれによって生まれる世界を規制することに慣れていないことに起因しています。

Kembo氏は語ります。

私たちには、政府が実際のところどのように考えているのかはわかりません。人々は現在仮想通貨を自身のリスクのもと運用しています。現在ライセンスはいかようなる仮想通貨ビジネスにも与えられていません。我々が幾度も政府と話し合いを持ちましたが、その状況は変わっていません。

そのATMは首都の中心部にあるモール内の1階に置かれています。

オープンは月曜日の朝8時から午後6時で、利用するには、ユーザー本人の写真、指紋、パスポートかIDのスキャン、そして電話番号確認が必要です。

ジンバブエの置かれた過酷な経済状況

財政的、金融的にジンバブエよりも厳しい位置に置かれている国は少ないでしょう。

この国において、ビットコインの支持者たちによるビットコインの有用性の説明がいかに受け入れられやすかったかは想像に難くありません。

政府の異常な100兆ジンバブエドルが発行された後で、一般的なジンバブエの国民が政治社会情勢に影響を受けない特徴を持つ、仮想通貨のような仕組みの有用性を理解するのに苦労しないこともまた明白でしょう。

現在、ジンバブエには通貨の流動性に関して重大な危機が存在しています。

ジンバブエで米ドルの現金を手に入れることはかなり面倒で、さらには入手自体に高い料金が発生するのです。

そして何より、現金の米ドルの売買は違法とされており、購入するためにはブラックマーケットを利用しなくてはなりません。

またジンバブエではこのような状況のためか、bitcoinの交換手数料の割増率は世界で最も高く、40%~60%の割増料金が必要になります。

もしあなたがジンバブエで100ドル分のビットコインを購入したい場合には、その40~60%を本来の手数料に加えて余分に支払わなくてはならないのです。

GolixとStyx24社の取り組み

ジンバブエではムガベ政権が引き起こした、ハイパーインフレーションの影響で国家の通貨は価値を失っています。

そのため、これらの状況にも関わらず、国民は米ドルを利用せざるを得ません。

ジンバブエでの銀行口座は現在ドルで帳簿が付けられているような状況です。

しかしながら、実際の取引には余分な費用が必要になるため、現金の米ドルが使われることはほとんどありません。

給料や直接的な銀行間のやり取りにおいて、またショッピングの際にはデビットカードやモバイルマネーとしてドルは使われています。

Golixはこうした状況下で余裕をもって、実際に米ドルを運用することを可能にするために、すべての取引に対して10%の手数料を課すことにしています。

こうした取引で手に入るトータル量は他の諸外国と比べて少ないものです。Golixのシステム上では現在オンライン、ATMトータルで毎日2~3bitcoin相当の取引があるとのこと。

Newsbitcoin.comは現地ジンバブエに降り立ち、そしてGolixのオフィスで実に少量の米ドルを使った取引しか行われていないことを実際に確認しています。

この調査の際bitcoin.comは、Golix社のライバルであり数週間前にオンラインショップも立ち上げた、Styx24社の創業者CEOのTatenda Mubungu氏にもインタビューを行っています。

彼は最近、南アフリカに同様のATMを設け、またジンバブエ第三の都市であるグウェルに拠点を構えました。

Mubungu氏は語ります。

私は母国ジンバブエに仮想通貨取引所を設立することを決めました。なぜなら、現在は市場が独占状態にあり、これは全く良い状況ではないからです。新たな取引所は顧客の選択肢を増やすだけでなく、競争による手数料の低下など多くの利益をもたらします。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。
07:45
米下院、7月14日の週を「仮想通貨週間」と指定 3つの主要法案を審議
米下院指導部が7月14日の週を「仮想通貨週間」に指定し、GENIUS法、CLARITY法、反CBDC監視国家法を審議すると発表。
07:25
IMF、パキスタンの仮想通貨採掘などへの補助金提供提案を却下
IMFは、パキスタン政府による仮想通貨マイニングなどのための電気代補助提案を却下。同国は、ビットコインのマイニングとAIのデータセンター向けに2,000MWの電力を割り当てる計画を発表している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧