- 改革への期待
- 新たに金融監督院の院長に任命されたYoon Suk-heun氏は仮想通貨には肯定的な姿勢を見せており、仮想通貨市場を改善するための改革が期待されています。
新金融監督院長は仮想通貨に肯定的な姿勢
新たに韓国のFSS(金融監督院)の院長に任命されたYoon Suk-heun氏(以下、Yoon氏)は、韓国における最高金融監督機関は仮想通貨の規制を緩和していく方針を考えている、と述べました。
Moon Jae-in大統領からの金融監督院長任命のあとYoon氏は「仮想通貨の肯定的な部分を見出している」と記者に発言しました。
先週の金曜日、韓国のFSC(金融委員会)の指名には、Yoon氏がこの業界に「イノベーションを起こしてくれる」理想的な人物であるとの期待が込められていました。
「様々な政策や金融機関を精査する際には、それぞれの分野で違った構造に対応しなければならないため、FSC(金融委員会)と協力していきたいです。
FSS(金融監督院)はFSC(金融委員会)の監督下にありますが、金融機関の検閲および監督を行っており、FSC(金融委員会)は政策の査察を行っています。」
Yoon氏の着任により、FSS(金融監督院)の職員は規制の枠組みの構造的改革がなされるのを予想していました。
なぜなら、Yoon氏は彼の前任者の、官僚上がりではないChoe Heung-sik氏とKim Ki-sik氏を慕っているためです。
今年の初めには、仮想通貨市場への投機的な投資を弾圧するためにFSC(金融委員会)は匿名の仮想通貨取引口座を禁止する規制を新たに施行しました。
必然的に、反マネーローダリングの規則の効力を強め、匿名の仮想口座の新規開設を禁止し、また18歳未満の韓国人や非居住外国人の取引も禁止になります。
この規制が取り入れられるとたちまち仮想通貨の取引活動がスローダウンしてしまい、1日の取引量が規制施行前のおよそ4兆ウォン(約4061億円)からおよそ4000億ウォン(約406億円)と1/10に急落したと、大手仮想取引所Bithumb(ビッサム)の副社長Lee Jeong-ah氏はコリアタイムズに述べました。
去年の9月には、韓国の規制当局はICOをきつく取り締まりました。
韓国の立法府はこの慣習を法律化する議案の作成に取り組んでいます。
100万人のユーザーを抱える韓国の仮想通貨取引所のUpbitの代表はコリアタイムズに次のように述べました。
「規制に反対ではありません。
しかし、ただ規制を設けるだけでは完全に仮想通貨市場を取り締まることはできません。
FSS(金融監督院)の委員長が考えるべきことは、仮想通貨取引やブロックチェーンテクノロジーをより良いものにするための救済策です。」
韓国の巨大インターネットKakaoをバックにもつスタートアップのDunamuがUpbitを運営しています。
3月、Dunamuは今後3年間で1000億ウォン(約101億円)をブロックチェーンのベンチャー企業に投資することを明らかにしました。
DunumaのCEOであるChi-hyung氏は、韓国国内で仮想通貨やブロックチェーンに対する関心は高まっており、この貴重なチャンスを掴むのは今が最適、「韓国がブロックチェーンテクノロジーのメッカになる。」と述べました。