- Circle社がBitmain等から約120億円の出資を受ける
- 大手仮想通貨取引所Poloniexの買収や、仮想通貨投資アプリ”Circle Invest”の公開で話題になったCircle社が、Bitmain等から約120億円出資された事を公表しました。
- 米ドルとのペッグ通貨を発表
- この発表についてCircle社 CEOは、USDTテザーの問題を解決する目的も明かしました。Circle社は近いうちこのコインの新たなホワイトペーパーを公開する予定です。
- Circle社とは
- 米国に本社を置く、仮想通貨交換・取引プラットフォーム及びでデジタルペイメントシステムを運営する企業。大手仮想通貨取引所「Poloniex」を買収した事で話題に。5/15に、約1億1千万ドルの資金調達を遂げ、企業価値が30億ドルにも達したと発表した。
Bitmain等から約120億円の出資を受ける
大手仮想通貨取引所Poloniexの買収や、仮想通貨投資アプリ”Circle Invest”の公開で話題になったCircle社が、Bitmain等から約120億円出資された事を公表しました。
既に、ゴールドマンサックスやBAIDUの支援を受けているCircle社は、今回の資金調達では、中国発の大手マイニングハードウェアメーカーBitmainが主導したAccel、 Blockchain、 Capital Breyer、 Digital Currency Groupなどを含めた大規模財政的支援が実施されました。
ニューヨーク市で開催中のConsensus 2018で、Circle社のCEO Jeremy Allaire氏と共同創立者のSean Neville氏は、Bitmain社のCEO Jihan Wu氏と特別共同発表をしました。
「CircleもBitmainも同じ5年前から発足した会社であり、前者はソフトウェアの開発にフォーカスし、後者は仮想通貨のマイニングハードウェアを専門にしている。
我ら二社は仮想通貨とブロックチェーンが創造すべき未来を共有している。
成長が著しくなっている仮想通貨市場で、法定通貨をトークン化して、グローバルの基準を満たした、仮想通貨と法定通貨の融合システムを構築することが我々にとって、変わりのない挑戦である」
更に、「従来の送金システム(例 SWIFT)はエラーが多く、且つ、コストが高すぎる」とAllaire氏は述べました。
今年の3月、Wu氏は米国の主要カンファレンスで、中央銀行式のシステムに取って代わるハイテック手段を後援したいと強く誓ったそうです。
米ドルのペッグ通貨を発表
Circle社によれば、ブロックチェーンと仮想通貨は既に「オープンインターネット」をもたらしましたが、「交換取引と価値の保存で利用できる安定価値を持つ媒体」はまだ存在しないそうです。
今回の財政的支援の下で、自社開発のCENTREというデジタルウォレットを通じて、法定通貨に裏付けられ、法的に規制される、相互運用性を持つ「US dollar coin」、また安定コインのプロジェクトを開始すると発表しました。
この発表についてCircle社 CEOは、USDTテザーの問題を解決する目的も明かしました。
Allaire氏は、単なる技術的目新しいものでなく、本プロジェクトがCircle社の継続的成長や事業の拡大にとっても、自社の移動決済の利用、OTC取引ビジネスと仮想通貨交換サービスの一体化にとっても必要不可欠であると位置づけています。
更に、規制された金融機関(例えば、仮想通貨取引所や送金業者)は、権限を与えられて、安定コインの発行者となり、多くの発行者は其々の法定通貨に裏付けられ仮想通貨を発行することが出来るそうです。
また、各国の法定通貨のトークン化を目指します。
Consensusの発表会で、安定コインの予定について、聞かれたときに、Wu氏は以下のように答えました。
「誰にでも利用できる安定トークンを基にした基盤を開発し、様々の競争の中で、更なる技術革新への自由を高めるつもりだ」
今回の資金増加に伴い、Circle社は近いうち「安定コイン」の新たなホワイトペーパーを公開する予定です。(今年の夏に、より詳しい内容が発表されるそうです。)
まとめ
Consensus2018のCircle社とBitmainの共同発表会では、以下のように発表されました。
「米国に留まらず、グローバルなパートナーシップを目指し、世界を変えたい。特に、本プロジェクトの投資家の多くはアジア・中国からなので、今までの東アジアにいるトレーダーたちはこれから、この共同事業をグローバル化するに違いない」
また、CoinPost編集部では、近日Circle社に対し独占取材を実施致しますので、後日何らかの形で情報配信する予定です。