はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコインETF承認を目指し、約4.2兆円の資産運用会社とフィンテック企業の合同チームが許可申請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインETF
巨大機関投資家の参入が見込めることで実現を期待される「ビットコインETF」。これまで米SECには12の申請が却下されているが、懸念点を解消した新しいアプローチが話題に。
ETFとは

Exchange Traded Fund (上場投資信託)の略でインデックスファンドの一種。

日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)等に連動する運用成果を目指し、東証などの金融商品取引所に上場している投資信託のこと。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

ビットコインETF(上場投資信託)の動向

実現すれば、仮想通貨投資の「聖杯」になるとも言われている、ビットコインETF(上場投資信託)。

6月6日、ニューヨークに拠点を置く、老舗資産運用会社Van Eck Associatesと、金融テクノロジー開発と金融サービスを提供するSolidX Partnersの2社が共同で、米国証券取引委員会(SEC)へ、ETFの承認許可申請を行いました。

しかし、Van Eck社とSolidX 社がビットコインETFの許可申請をしたのは、これが初めてではありません。 

Van Eck社は2017年8月に、SolidX社に至っては、2016年3月にSECへの「ビットコインETF」承認申請を行っていますが、SECは2018年1月、約12の申請の取り下げを要請したことから、未だ実現には至っていません。

それでは、今回申請されたビットコインETFは、従来の申請内容と何が違うのでしょうか。

まず、投資業界および仮想通貨業界で有力視される2社が、それぞれの強みを生かしたタッグを組んだことが挙げられるでしょう。

Van Eck社は、1955年の設立以来、金(ゴールド)の投資信託や金採掘者ETFをはじめとする革新的な金融商品を提供しており、デジタル資産インデックスを創設するなど、常に新しい資産クラスへの投資商品を開発、展開してきた会社です。

その管理下にある資産は、380億ドル(約4兆1800億円)と言われており、Van Eck社最高経営責任者である、Jan van Eck氏は「ビットコインETF」商品について、次のように述べています。

ビットコインは、”デジタル・ゴールド”として、投資家のポートフォリオに含めるのに、理に適った正当な投資オプションであることが、明らかになってきたと考えている。」

SolidX社の場合

一方、SolidX社は、フィンテックを専門とし、暗号化ソフトとフィンテックを駆使した金融商品を開発してきたスタートアップです。

このような投資商品開発に長けた両社が申請した今回のETFは、SECが申請却下の要因としてあげた懸念事項に十分対処したものであると、SolidX 社、最高経営責任者のDaniel Gallancy氏は、Bloomberg社への電話インタビューで答えています。

「規制当局が懸念しているのは、個人投資家向けのETFであるようだと、様々なコメントから推量できる。そのような懸念は時間とともに変わると思われるが、現時点で最も適しているのは、機関投資家向けの商品だ。」

このコメントの通り、申請されているビットコインETFは、1シェアが25BTC (執筆時約2,125万円)と設定されており、この価格は従来のETF商品のシェア価格と肩を並べるものです。

また、規制側が懸念を示したシェア価格および基準価格設定しては、規制下にある取引所のBTC価格に基づくものだとしています。

さらに、両社が申請したETFは、BTC現物により裏付けられると同時に、BTCの紛失および盗難に対しての保険もかけられるとのことです。

Jan van Eck氏のこの商品に対する自信のほどは、同氏の次の発言からも、伺い知ることができます。

「私たちは、規制当局が審査中の他の(ETF)モデルよりも優れたものを共同で作り上げた、と信じている。」

「ビットコイン現物に裏付けられたETFは、ビットコイン価格と連動するように適切に構成・設計され、保険も組み入れてあることで、所有者をビットコインの調達と保有の運用上リスクから保護することに役立つ。」

投資の選択肢を広げ、仮想通貨エコシステムの発展にも大きく寄与することになると考えられるビットコインETFですが、規制当局であるSECは、昨年以来なかなかその慎重な態度を変えていません。

5月31日には、シンガポールに本拠をおく、世界第3位の仮想通貨取引所Huobiが、独自の仮想通貨ベースのETF商品取り扱いを発表しています。

仮想通貨投資業界の醍醐味は、国境を越えて互いの動向が影響しあっていくことですが、この動きは、アメリカの規制当局の決断を促すことになるのでしょうか。 今後のSECの判断が注目されます。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/27 木曜日
15:07
リップル社のステーブルコイン「RLUSD」、アブダビADGMが正式認定
中東での企業利用が加速へ リップル社は27日、同社の米ドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」が、アブダビ金融サービス規制庁(FSRA)により「法定通貨参照トークン」として正式…
14:02
Xapo Bank、ビットコイン信用ファンドの提供範囲を拡大
ジブラルタルのXapo Bankがビットコイン建て信用ファンドを全会員に拡大。初期段階で1億ドル調達。2022年の業界崩壊後、厳格なリスク管理で市場回復。長期BTC保有者向けに安定利回りを提供。
14:00
ビットコイン需要の低迷続く 市場は横ばいか=Glassnode分析
Glassnodeが最新市場レポートで、仮想通貨ビットコインの需要低迷を指摘した。新たな資金流入が回復するまで市場は狭いレンジで推移する可能性が高いと分析している。
13:55
タイ当局、サム・アルトマンのワールドコインに120万件の虹彩データ削除を命令
タイ個人情報保護委員会が、生体認証プロジェクトWorldに対し、仮想通貨と引き換えに虹彩スキャンデータを収集した行為が個人情報保護法違反として、120万件のデータ削除と業務停止を命令。世界各国でも同様の規制措置が相次いでいる。
13:35
世界取引所連合が米SECに書簡、仮想通貨企業への免除措置見直しを要請 トークン化株式に懸念
世界取引所連合が米証券取引委員会にトークン化株式を提供する仮想通貨企業への包括的な免除措置の見直しを求める書簡を送付した。ナスダックやCMEグループなどが加盟する同連合は、適切な規制遵守なしに仮想通貨プラットフォームが証券取引所の役割を果たすことへの懸念を表明。
11:10
「BTCが74000ドルまで下落しても転換社債に対する価値は5.9倍」ストラテジー
ストラテジー社は、仮想通貨ビットコインの価格が同社の平均購入価格である74,000ドルまで下落しても、転換社債に対して5.9倍の資産を保有していることになると投稿。債務の安全性を強調した。
10:30
韓国最大級仮想通貨取引所Upbit、ネイバーと合併 約1.5兆円規模の株式交換で傘下に
韓国IT大手ネイバーが仮想通貨取引所Upbit運営のドゥナムを1.5兆円規模で買収。韓国国内シェア7割超のUpbitとネイバーペイを統合し総合デジタル金融エコシステムを構築。2025年6月の合併発効を目指す。
10:15
BTCマイナーのクリーンスパーク決算発表、売上高が過去最高に AIインフラを拡大中
ナスダック上場のビットコインマイナー、クリーンスパークが決算報告。過去最高の売上高を記録した。AIとビットコインの両ワークロード対応の包括的プラットフォームへ進化中だ。
09:55
ソラナ特化型ウペクシが最大35億円調達、SOL財務戦略などに利用
ナスダック上場のウペクシが普通株式とワラントの私募により最大2300万ドルを調達すると発表した。調達資金は仮想通貨ソラナ財務戦略と運転資本に充てられる予定だ。
08:45
セキュリタイズがEU取引決済システム認可を取得、アバランチで展開へ
セキュリタイズがスペイン国家証券市場委員会からEU全域での取引決済システム運営認可を取得した。同社は米国とEUの両方でライセンスを持つ唯一の企業となり、欧州システムはアバランチ上に展開される。
08:00
S&P、USDTのドルペッグ能力を最低評価に引き下げ
S&Pは、テザー社の米ドルステーブルコインUSDTに対する評価を最も低い「5」に引き下げた。仮想通貨ビットコインを準備資産として保有する割合などに触れ、判断の根拠を説明している。
07:02
大口投資家の売りが加速、ビットコイン平均入金額が1年ぶりの高水準に=クリプトクアント
クリプトクアントが報告したデータによると、ビットコイン価格が8万ドルまで下落した後、大口トレーダーによる取引所への送金が増加している。最近では9000BTCが送金され、その45%が100BTC以上の大口入金だった。
06:25
ビットワイズのドージコインETFも取引開始、グレースケールに続く
ビットワイズがドージコインETFの取引を米ニューヨーク証券取引所で開始した。管理手数料は0.34%で最初の1カ月間は資産5億ドルまで免除され、グレースケールとREX-オスプレイに続く3番目のドージコインETFとなる。
05:55
ビットコイン、売りは飽和領域に近づくか K33が長期的な買い場と分析
K33リサーチは仮想通貨ビットコインが過去最高値から36%下落した現在の相場を「感情主導の行き過ぎ」と分析している。現在の価格乖離が長期投資家にとって魅力的なエントリーポイントと見ている。
05:35
グレースケール、米国初でジーキャッシュETFの登録申請を提出
グレースケールが仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)を対象としたETFの登録申請を米SECに提出した。実現すればジーキャッシュに特化した初のETFとなり、同社は過去1カ月間でXRP、ドージコイン、ソラナの投資信託もETFに転換している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧