はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米証券取引委員会:ビットコインETF申請に関する「要望欄」を公開、投資家のコメントが急増

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ETF申請に関する意見
停滞する仮想通貨市場が大きく反発するトレンド転換点となり得る「ビットコインETF」の上場申請が行われる中、SEC公式サイトでコメントを募集し始めた。8月上旬とされる上場審査判断に向け、米投資家たちが熱弁をふるっている。
ETFとは

Exchange Traded Fund (上場投資信託)の略でインデックスファンドの一種。

日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)等に連動する運用成果を目指し、東証などの金融商品取引所に上場している投資信託のこと。仮想通貨のETF上場は、ボラティリティやリクイディティを懸念する機関投資家の参入動機になるとして、世界中の金融市場から期待されている。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

仮想通貨市場とETF

先日、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が、ビットコインETF(上場投資信託)を申請したことが話題になりました。

CBOEは6月26日、VanEck社とSolidX社のBitcoin Trust、が新たに提案したETF商品「SolidX Bitcoin Shares」で、ヴァン・エック社(VanEck)とソリッドX社(SolidX)が提供の提供を申請する書簡を米国証券取引委員会に提出しています。

CBOEはすでにBTC先物を開始しており、仮想通貨市場の発展を推進しています。

SECとは

SEC(Securities and Exchange Commission)は、米国証券取引委員会のことで、証券市場での投資家の保護と公正な市場を実現させることを目的とした連邦政府機関です。

SECは、米国で仮想通貨が有価証券に該当するかの議論が活発になる中で、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に関して、「有価証券に該当せず、規制の対象とはならない」との公式見解を発表。法定通貨の代替として認められるとしています。

またSECでは、企業金融部門のアソシエイト・ディレクターと、デジタル資産及びイノベーション部門のシニア・アドバイザーにValerie A. Szczepanik氏を任命。シニア・アドバイザーは、仮想通貨の規制を担当する新設された役職であり、仮想通貨業界の発展に前向きな姿勢も見せています。

ビットコインETFが上場するメリット

ETF(Exchange Traded Fund:上場投資信託)の申請が認可・承認されることで、仮想通貨市場にも多大なメリットがあるとされています。

ETFには、金や原油など世界中に豊富な種類が存在し、証券取引所を通して誰でも取引できるようになっているため、株と同じように取引所がオープンしている時間は取引可能です。

利点として最も大きいのは、莫大な資金力を有する「機関投資家の投資対象となる金融商品(アセットクラスとして証券に分類)」と見なされることで、仮想通貨市場の流動性が大きく改善され、中・長期的な価格上昇を期待できることです。

実際に過去の歴史では、ファンドの値動きが金の価格に連動する仕組みのETF「金(ゴールド)ETF」が上場した際に、機関投資家のポートフォリオに組成されたことで、金価格が大幅に上昇、個人投資家人気が急速に高まった経緯があります。

金(ゴールド)の価格は、株式相場と逆相関を示すことが多く、相場の地合い不安定な時期における”リスクヘッジ”の一環として、投資家に重宝されてきました。

ETFの申請は過去に却下されている

しかし2018年3月には、ウィンクルボス兄弟が運営することで知られる米仮想通貨取引所「ジェミニ」によるETF上場申請が却下されたことが報じられており、過去には、ファンドによる複数のETF申請が却下、あるいは保留されるなどしています。

出典:SEC公式HP

SECが公表した書面の中では、「米証券取引委員会が仮想通貨のETF認可に対して、なぜ慎重な姿勢を示しているか」の理由について、以下の点が挙げられています。

  • 価格のボラティリティ
  • 流動性
  • カストディ
  • アービトラージ
  • 相場操縦のリスク

その一方で、バーンズ・アンド・ソーンバーグ法律事務所は、「SECがETF承認に踏み切らない場合、米国の資本市場は仮想通貨に肯定的な欧州やアジアに後れを取りかねない懸念が常にある」と懸念しており、認可すべきという意見も根強くあります。

また、今回シカゴ・オプション取引所(CBOE)から申請されたETFは、SECがビットコインの有価証券問題に対して「問題ない」と判断した後では初の事例であり、SECの意向を反映する形で対策も進めているため、SECから規制違反で却下された前回とは背景が異なる部分もあり、今回の審査が通るか否かに対して、各国の市場から高い関心を集めています。

ETF承認に関する意見・要望を募集

そんな中SECは、ETF上場に関するトピックにおけるコメントの募集を開始しました。

オンラインフォームまたはEメールで寄せられた投資家のコメントが、SECのウェブサイトに掲載されており、居住区は問わず、アメリカ在住の方以外でも意見を送ることができる模様です。

今回はその中から、いくつか抜粋してご紹介します。

▶️SEC公式サイト

VanEck SolidX Bitcoin Trustが申請しているBTC ETFについて

Keem Ibarra氏のコメント

Bitcoin ETFの提案を強く支持する。

米中貿易戦争という苦難の中、ETFが始まれば米国経済にとって大きなニュースになるだろう。

仮想通貨は未来であり、米国はETFを許可することで世界をリードすることができるはず。世界中の投資家は、SECがETFを承認し、革命をサポートすることを熱望している。

Erick Cat氏のコメント

今後10〜20年の間に、世界的な電力収支は、Bitcoinのような最もデジタルな金を集めた国にシフトすることになるだろう。

このETFを承認することで、世界が旧来の通貨(レガシー・マネー)からデジタル資産に移行するにつれ、アメリカは依然として世界1位の経済を維持できる。

Mike Thomas氏のコメント

日本、韓国、スイス、マルタなどの他の国々はすでに仮想通貨を制度化するための積極的な規制措置を取っており、このままだと米国は世界経済の規制に関するリーダーとしての地位を失ってしまうリスクがある。

SECがETFを迅速に対応すればするほど、規制当局に規制されていない取引所に資金が流入する可能性は低くなるが、SECがETFを制定するのにかかる時間が長期化するほど、規制されていない管轄区域を求めて、資金が流れる危険性が増すだろう。これは、投資家の金銭をリスクにさらす可能性があり、SECの意義に反する。

Glen Oakwell氏のコメント

私は、”価値の移転”を含む、革新的な新技術を受け入れて奨励する国々は、将来的に大きなメリットを享受できると確信している。

現在の激しいボラティリティは、優れたアイデアに悪影響を及ぼし、堅実な投資手段に対する人々の信頼を損なう可能性が懸念される。

株式市場などと同様に、機関投資家の参入は、市場の積極的な成長を制限する可能性はあるものの、ボラティリティを減少させ、中・長期的にすべての投資家を時間をかけて保護することに繋がるはずだ。

CoinPostの関連記事

ビットコインETF承認を目指し、約4.2兆円の資産運用会社とフィンテック企業の合同チームが許可申請
巨大機関投資家の参入が見込めることで実現を期待される「ビットコインETF」。これまで米SECには12の申請が却下されているが、懸念点を解消した新しいアプローチが話題に。
米SECが仮想通貨関連部門の責任者を新たに任命|規制の取り組みに変化
SECは仮想通貨部門のトップに当たる、デジタル資産及びイノベーション部門のシニア・アドバイザーを新設し、その役職及び、企業金融部門のアソシエイト・ディレクターに、Valerie Szczepanik氏を任命しました。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/14 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、トム・リーのイーサリアム相場分析やXRP現物ETFの連続純流入など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
来週の米雇用統計に注目、労働市場減速ならビットコイン相場に追い風か|bitbankアナリスト寄稿
BTC相場は1450万円周辺で推移。FOMCで利下げ決定、流動性供給再開で中期的な下支え期待。来週の米雇用統計で労働市場減速が示されれば、追加利下げ観測強まりBTCの追い風となるか。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|仮想通貨税制に関する国会質疑に高い関心
今週は、ストラテジーによるビットコイン押し目買い、仮想通貨税制に関する国会質疑、仮想通貨マーケットメーカー大手Wintermuteの市場分析レポートに関する記事が関心を集めた。
12/13 土曜日
14:05
米インタラクティブ・ブローカーズ、ステーブルコインでの口座入金を開始
ステーブルコイン入金を導入 ブルームバーグが報じたところによると、オンライン証券大手インタラクティブ・ブローカーズ・グループが、個人証券口座へのステーブルコインによる入金を可能…
13:35
仮想通貨業界団体ら、シタデルに反論 「DeFiは仲介事業者ではない」
DeFi教育基金など仮想通貨業界団体らが米SECに書簡を提出した。シタデル・セキュリティーズによるDeFi規制要求に反論し、自律的ソフトウェアは仲介者に該当しないと主張している。
11:55
ブラジル金融大手イタウ、3%のビットコイン配分を推奨
ブラジルの金融機関イタウがポートフォリオの1%から3%をビットコインに配分するよう推奨した。米国のバンク・オブ・アメリカやモルガン・スタンレーも最大4%の配分を提案している。
11:20
ファントムウォレットが予測市場機能を導入、カルシと提携
主要仮想通貨ウォレットのファントムが予測市場プラットフォームのカルシと提携し、ウォレット内で政治、スポーツ、文化イベントの契約を可能にする新機能を発表した。
10:25
Pyth Network、トークンの買い戻しメカニズム「PYTH Reserve」を導入
分散型オラクルPyth Networkが、収益の一部で仮想通貨PYTHを毎月買い戻す新メカニズムを導入する。DAOの資金残高の3分の1程度を購入に充てる予定だ。
09:20
テザー、イタリアサッカー名門ユベントス買収を提案
ステーブルコイン発行企業テザーがサッカークラブのユベントス買収を提案した。エクソール保有の65.4%株式を現金取得後、残る株式も公開買付けし、10億ユーロの投資を準備している。
08:30
テザー、自社株のトークン化や買い戻しを検討か
仮想通貨ステーブルコインUSDTなどを発行するテザー社は、自社の株式の流動性を確保するためにトークン化や自社株買いなどの手段を検討していることが報じられた。検討の背景が明らかになっている。
07:40
ソラナDEX大手ジュピター、7つの大型アップグレード発表 オンチェーン金融強化へ
ソラナ上のDEXアグリゲーター「ジュピター」がレンディングのオープンソース化、ステーブルコインジュプUSDローンチ、トークン検証システムVRFD拡張など7つの包括的アップグレードを発表した。
07:05
バンガード幹部がビットコインを投機的収集品と指摘、仮想通貨ETF取引解禁も慎重な姿勢
バンガードの責任者ジョン・アメリクス氏がビットコインを人気玩具ラブブに例え投機的資産と指摘。同社は仮想通貨ETF取引を解禁したが、独自商品提供や投資助言は行わない方針を維持。
06:35
ソラナ「ファイアダンサー」がメインネット稼働開始、100万TPS目指す
ソラナの新しいバリデータ・クライアント「ファイアダンサー」が3年間の開発を経てついにメインネット稼働を実現。1秒あたり100万トランザクションの処理を目指している
06:10
米ムーディーズがステーブルコイン格付けフレームワークを提案、準備資産評価へ
米大手格付け会社ムーディーズがステーブルコインを評価するための新たなフレームワークを提案した。ステーブルコインを裏付ける準備資産プールの各適格資産タイプを評価し、信用力に基づいて格付けを付与。
05:45
リップルやサークルなど5社、米連邦信託銀行免許の条件付き承認を取得
米通貨監督庁がリップル、サークル、ビットゴー、フィデリティ・デジタル・アセッツ、パクソスの5社に連邦認可信託銀行免許の条件付き承認を付与した。ステーブルコイン発行企業を連邦規制監督下に置く重要な一歩となる。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧