はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

2019年、ブロックチェーンが”平凡”になる理由:世界大学ランキング1位「MIT」レビュー

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

世界大学ランキング1位「MIT」ブロックチェーン業界の展望
世界最高学府として名高い、米マサチューセッツ工科大学が「ブロックチェーンは平凡になり始める」とのレポートが公開した。業界の発展に伴い日常的に使用され始めることで、革新性という刺激が薄れるとしている。

世界大学ランキング1位「MIT」ブロックチェーン業界の展望

世界大学ランキング(QS World University Rankings)7年連続1位の「米マサチューセッツ工科大学(MIT)」が発足したMITテクノロジー・レビューから、「2019年、ブロックチェーンは平凡なものになる」とのレポートが公表された。

しかしこれは、ブロックチェーン技術自体が日常で幅広く使用されるような時代が来ることで、今までのような革新的イメージではなくなってゆくという意味合いであり、今後もブロックチェーンはさらなる発展を遂げていくと予想。以下のような理由を挙げている。

デベロッパーの存在

2017年に絶頂期を迎えたICOなどを経て、優秀なデベロッパーがブロックチェーン業界へと流れ込んできた。

中には詐欺まがいのものや、上場に失敗したプロジェクトも多く見受けられたが、真面目に開発を進めてきた多くのデベロッパーは、苦難を極めた2018年を乗り越え、実用的なプロジェクト開発を進めてきた。2019年は、そんな彼らの弛まぬ努力が報われる年になるとの予測もされている。

バイナンスのCEO、CZ氏は以下のように述べている。

2018年は厳しい年だったが、私たちは長期的に市場を見据えている。2018年も地道に開発を進め、2019年には”本物の技術”の数々が市場に姿を見せるはずだ。

また、仮想通貨TRONの創始者・CEOのJustin Sun氏は、

2018年の崩壊は起こるべくして起こった。ふるいにかけられ、良い物が残った。」「ゴールドラッシュの騒動も終わり落ち着いてきた。これからはホンモノだけが残る。

と強調している。

業界最大手の参入

世界最大規模のスーパーマーケットチェーン「ウォルマート」も、ここ数年ブロックチェーンに注目してきた。特に葉菜類に関してはサプライヤー、農業者、流通業者などサプライチェーン関係者に対して、今年9月までにブロックチェーンのトラッキング・システムに参加するように要請している。

また、インターコンチネンタル取引所(ICE)やニューヨーク証券取引所のオーナー、そしてウォール街の中心人物たちなどの中から独自の仮想通貨取引を行うBakkt も本年度初めに発足予定であり、資産運用グループ最大手「Fidelity」も、Fidelity Digita Assetの名で新しいデジタル資産運用サービスを始めた。

通常投資資産はカストディアンという保管・管理を行う機関が必要になるが、仮想通貨でそれを行うにはまだ技術面で不足した部分も多く、またブロックチェーンで行われたトランザクションは元に戻すことができない、などの不安面も多い事から、数多くの金融機関はブロックチェーン参入に躊躇してきたが、ICEやFidelityはそれらを乗り越えてブロックチェーン活用を目指している。

スマートコントラクトの進展

スマートコントラクトもまた、仮想通貨技術から生まれたテクノロジーとして注目された。

二者間で行われた同意を自動的に行うとして第三者の介入が必要なくコスト削減に繋がる。例えば航空券購入の際にフライトがキャンセルされた場合に自動的に払い戻しがされる、との同意があった時にキャンセル時には執行されるが、そのフライトのデータ自体が本物であるという前提が必要になる。

もしもフライトキャンセル自体がハッカーにより操作される可能性があれば、詐欺に利用される事になる。しかしこのデータ自体を安全に管理するプロジェクトなどもあり、今後の改良に注目される。

またスマートコントラクトは法的の場での利用が注目されている。例えば雇用者と仕事を執行する者の間での同意をスマートコントラクトで行い、執行時点で支払われる、などの取り決めが自動で行われ、雇用者にとってのコスト削減は大きなものになる。

スマートコントラクト発足のきっかけになったイーサリアムであるが、今年初めには「分岐を伴わないハードフォーク」が予測されている。こちらの方にも注目していきたい。

世界最大級の仮想通貨取引所バイナンス、1月中旬に予定される「イーサリアムハードフォーク」のサポートを表明
世界No.1の仮想通貨取引所Binanceは、1月中旬に控えるイーサリアムの分岐を伴わないハードフォーク「コンスタンティノープル」に対応予定であることを発表した。注意点をまとめている。

まとめ

今後も全世界の政府機関による開発まで進められている仮想通貨、それを支える技術であるブロックチェーンであるが、今後も多くの実用的な開発が全世界のデベロッパーによって行われている。

インターネットが日常で使われているように、ブロックチェーンも普段気にも留めないような日常の出来事に当たり前のように浸透していくであろう。2019年はそのステップとして「飛躍の年」になるかどうか、今後も目が離せない。

CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者9,000名突破。

CoinPostの関連記事

MIT後援の送金プラットフォームSendFriendがリップル社の『xRapid』を導入|最大65%の手数料削減に貢献
米名門大MITが後援するブロックチェーン基軸の国際送金プラットフォームSendFriendは、リップル社の高速決済システム『xRapid』の導入を発表。送金手数料を半分以下まで削減できたとxRapidを賞賛した。
ハーバード、MITなどの大学基金が新たに仮想通貨投資に参入|機関投資家参入につながるか
新たにハーバード、スタンフォードなど5つの名門校の大学基金が仮想通貨ファンドに投資を行っていることが判明。先週同様な発表をしたイェール大学と合わせ、名門大学6校が仮想通貨に特化した投資ファンドに参入してきたこととなった。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/29 土曜日
05:45
米CME、11時間超の取引停止から復旧 データセンター冷却障害で株式・ビットコイン含む商品先物が一時中断
世界最大の先物取引所運営会社CMEグループが28日、データセンターの冷却システム障害により11時間以上にわたり先物取引を停止した。株式、債券、商品、通貨の先物取引が中断され、トレーダーからは批判の声が上がっている。
11/28 金曜日
19:05
Secured Finance(セキュアード・ファイナンス)とは?JPYCの運用方法を徹底解説
Secured FinanceでJPYCを使った固定金利運用が可能に。満期と金利が事前確定する仕組み、メタマスクの準備から貸し出し・借り入れの手順、リスクまで初心者向けに詳しく解説。
18:47
ゆうちょ銀行のトークン化預金が不動産決済に進出
シノケングループ、ゆうちょ銀行、ディーカレットDCPの3社がトークン化預金の活用に向けた基本合意書を締結。賃貸管理における月次賃料の支払いをユースケースに、決済の自動化・効率化を検証する。2025年12月末に実証実験を完了し、2026年以降の本格導入を目指す。
18:01
価格急騰で注目を集めた仮想通貨ジーキャッシュとは
価格急騰で注目を集めたプライバシー銘柄の仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)の将来性を徹底解説。買い方や技術、注目点、リスクまでわかりやすく説明します。
17:29
英国、DeFi預け入れ時の課税を繰り延べへ 売却時まで納税義務を先送り
英国歳入関税庁が11月27日、DeFi預け入れ時の課税を実質売却時まで繰り延べる税制改革案を発表。アーベやバイナンスなど業界大手32団体が支持。利用者の税務負担軽減へ。
17:13
bitFlyer、法人向け「アセットロックサービス」提供開始 期末時価評価課税の適用除外に対応
bitFlyerが法人向け「アセットロックサービス」を開始。暗号資産を1年以上ロックすることで期末時価評価課税の適用除外要件を満たし、含み益への課税を回避できる。対象はBTC・ETH・XRPの3銘柄。
15:38
Soneium基盤のファンダムアプリ「IRC APP」公開 SNS応援をオンチェーン管理
IRC 2026公式アプリ「IRC APP」がSoneium基盤で公開。SNS応援活動をAIがスコア化し、チケット先行購入や優先入場などイベント当日の特典に変換。6万人が参加したベータ版実績を持つファン参加型プラットフォーム。
14:30
ブータン政府が320ETHをステーキング、BTC保有と併せ仮想通貨準備金戦略を拡大
ブータン政府はFigmentを通じて320ETH(約1.5億円)をステーキングした。世界初となる国民デジタルIDのイーサリアム統合、6,154BTC(876億円相当)の保有、観光業へのバイナンスペイ導入など、小国ながら先進的なブロックチェーン戦略を展開している。
13:30
トム・リー率いるビットマイン、押し目買いで70億円相当のイーサリアムを追加購入
ビットマイン・イマージョンが27日、70億円相当のイーサリアムを追加購入した。これは同社の毎週の購入パターンと一致。先週まで保有するETHは363万枚を超え供給量の3%に到達。
13:10
途上国インフレが仮想通貨の促進要因に 今年のチェイナリシス「グローバル仮想通貨採用指標」
チェイナリシスの2025年仮想通貨採用指標でインドが首位に。各国でインフレがステーブルコインなど仮想通貨の需要を喚起している。日本はAPAC地域で最高成長率を記録した。
12:46
トム・リー氏、ビットコイン年末25万ドル予想を軟化 史上最高値更新は「可能性ある」
ビットマインのトム·リー会長が年末25万ドルという強気予想を初めて軟化。10月に200万口座が消滅した史上最大の清算イベント後、年末10万ドル突破は「非常に可能性が高い」と予想を下方修正したが、楽観的な見方は維持している。
11:35
欧州最大級の資産運用会社アムンディ、イーサリアム上で初のトークン化ファンドを運用開始
欧州最大級の資産運用会社アムンディが、マネーマーケットファンドの初のトークン化シェアをイーサリアムブロックチェーン上で開始した。24時間365日の運用が可能になり、投資家は従来型とトークン化の両方でファンドにアクセスできる。
11:26
Visa、中東欧・中東・アフリカでステーブルコイン決済を拡大 Aquanowと提携
決済大手Visaが27日、Aquanowと提携し中東欧・中東・アフリカ地域でステーブルコイン決済を拡大すると発表。USDCを活用し、コスト削減と決済時間短縮を実現。世界のステーブルコイン市場は5年で10倍に成長。
10:25
USDT発行のテザー、ウルグアイのBTCマイニング施設を閉鎖 高コストで採算合わず
ステーブルコインUSDT発行のテザー社がウルグアイでのBTCマイニング事業を停止した。電力コストが折り合わなかったことを理由としている。7月にはブラジルでの計画を発表していた。
09:45
ヴィタリック、計1億円超相当のETHをプライバシー領域のプロジェクトに寄付
仮想通貨イーサリアムのヴィタリック・ブテリン氏は、プライバシー機能を持つメッセージアプリSessionとSimpleXにそれぞれ6000万円相当のETHを寄付した。期待する点を説明している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧