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仮想通貨クジラには3つの種類がある|ビットコイン大量保有者の「市場への影響」を分析企業が考察

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨クジラには3つの種類がある
仮想通貨・ブロックチェーン分析企業Chainalysis、仮想通貨の大量保有者「クジラ」に関するウェブセミナーを実施。現在3つの種類のクジラが存在している事を説明した。また、市場への影響も各クジラごとに解説している。

仮想通貨クジラには3つの種類がある

仮想通貨・ブロックチェーン分析企業Chainalysisは7日、「ウェブセミナー」(現在終了)にて、『現在のビットコイン・ビットコインキャッシュのクジラの正体は?』とする題材のプレゼンテーションを行なった。

その公演では、現在のクジラの活動は「ビットコインの価格に与えるリスクなどの影響は、限定的である」とする結論を発表した。

注目されたポイントとして、現在仮想通貨市場には、大口取引を行うクジラとして、3つのカテゴリーがあるという。

一つ目が、闇取引などにビットコインを利用する「不正に関わるクジラ」。二つ目に、早期の段階からビットコインに目をつけたアーリアダプターのクジラ、三つ目として、取引を目的とするトレーダーのクジラが続くという。

クジラの定義としては、通貨を大量保有する事を指し、今回のプレゼンでは、5600万ドル(約62億円)を超えるビットコインを保有するユーザーがその定義に該当する。

アーリーアダプター層のクジラ・トレーダークジラについて

今回のChainalysisのプレゼンテーションによれば、仮想通貨誕生初期から関わるアーリーアダプターの所有数が減少しているという。

実データとしては、アーリーアダプターのビットコイン現流通数が、9%→5%へ減少傾向にある点を指摘している。

これは、ビットコインマイニングによって、日々新規通貨が発行されることによる供給量の増加が一部の原因であると見ているが、アーリーアダプター層のクジラが、上層相場時の価格が高いタイミングで、保有資産を売却している事を指摘した。

しかし、同社はこの所有量の減少がビットコインおよび全仮想通貨のエコシステムにとっても良い変化としている。これには、マイニングによる新規発行なども影響し、アーリーアダプター層のビットコインの保有比率が減少、非中央集権の理念が実現する可能性が再び高まると見ている。

トレーダー層のクジラについて

一方では、トレーダークジラが市場の安定性をもたらす、最もポジティブな効果をもたらしていると、Chainalysisは見ている。

トレーダークジラは、他の二種類のクジラと比較して、ビットコイン保有数で上回りつつある点を指摘。

これまでは、アーリーアダプター層のクジラが、過去数年間に渡りビットコインをより多く蓄積する動きが見られていたが、直近の傾向としては、トレーダー関連のクジラが台頭、不正者クジラも含めて、アーリーアダプター層の保有比率が下がってきているとの見解を示した。

多くのクジラが、個人トレーダーでなく、小規模のトレーダー団体である可能性が高いとみているが、その全ての保有ビットコインを売却しても、今のビットコインの価格に比例した影響はビットコインの時価総額の1割にとどまるため、影響は限定的であるとしている。

また、トレーダークジラは、基本同じ取引所やOTCなどで、高い価格でBTCを売り、より安い価格で買い戻すというようなビットコインの量を増やす手法を利用していることを指摘した。よって、1日のBTC取引高が、250万BTCである現状も、クジラによる往復取引の数量が含まれていることを意味している。

よって、トレーダークジラによる「ダンプ」という売りさばき手法ではなく、買い戻しの傾向があることで、市場に対する深刻な影響は未だ見られていないと説明した。

不正に関わるクジラに関して

最後に取り上げられたクジラは、「不正に関わるクジラ」だ。これは、ひと昔前の、シルクロードのような『ダークネット(闇市場)』で違法売買を行う個人・グループのことを指す。

不正者クジラは、トレーダークジラや早期採用者クジラのような取引手段とは異なるため、ビットコイン価格への影響は最も見られないと、Chainalysisが指摘した。

なお、不正者クジラがビットコインを売る目的は、法的機関による検知を避けるためで、しかも近年、ビットコインよりもプライバシー機能が効いた匿名通貨に移りつつある事を説明。

不正者クジラは、ビットコインの取引における利益を得るためでなく、あくまでビットコインの匿名性を目当てに、違法商品との交換に利用しており、取引所のような公の場で、直接ビットコインを大量売却する可能性は非常に低いとした。

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