FCoin、仮想通貨取引所のシステム復旧目処つかず
海外仮想通貨取引所のFCoinは、緊急メンテナンスからの4日経つも、取引所システム復旧の目処が立っていない。
FCoinは、日本時間10日にメンテナンスを実施。翌日にはメンテナンスの延長を発表するとともに、リスク管理の問題を引き起こす可能性のあるシステムバグが発見されたと報告していた。
利用ユーザーはこの間(現在も)、取引所のウェブサイトにアクセスすることができず、取引所の機能は全て止まっている状況。取引所は可能なやり方で取引所資産の返却を行なっているが、投資家らからは不安の声が上がっている。
14日時点では、取引所へアクセスするとアナウンス画面が表示される。アクセスが可能な範囲はプレスリリースのアナウンス欄のみといった状況だ。
発表された内容によると、ハッキング被害ではないことは確認されたものの、コアチームメンバーとの連絡が取れていないことが影響し、発見された一部のシステムやデータで重大な破損の修復ができない状況にあるという。
現時点で復旧の目処は立っていない。まずはデータ復元の方法や、レバレッジでポジションを持っていたユーザーへの解決策を模索しているという。
緊急対応としては、メールを通じて取引所資産の出金申請を受け付ける。ユーザーは、取引所に預けた資産額等を報告することで、取引所側のデータと照合された後に、通貨が返却されるプロセスとなるようだ。最新の報告では、このプロセスのもと、出金申請の受付が開始されている。
Fcoinは2018年に設立された中華系の仮想通貨取引所。独自通貨FTを発行する企業で、このトークンを配当としたシステムや投票システムの導入などを行なっていた。取引への貢献度で還元される取引マイニングシステムをセールスポイントに。配当の仕組みが話題となり、日本でも一部の投資家で利用者がいる。