はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

FOMC緊急利下げでビットコインにも波及か、仮想通貨チェーンリンク(LINK)高騰の背景は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

仮想通貨ビットコイン(BTC)価格は4日、前日比1.05%安の94.9万円(8820ドル)に。

BTCは3日、一時97.4万円(8970ドル)まで反発するも、9000ドルを前に大口の利確売りに押される形で急落。一時93.1万円(8650ドル)まで下落する局面もあったが、朝方にかけて再び回復基調を見せている。

BTCが乱高下した背景には、国際金融市場の混乱がある。

米連邦準備理事会(FRB)は3日、米連邦公開市場委員会(FOMC)の臨時会合にて「緊急利下げ」を決断した。

緊急利下げは、連鎖的に世界規模の金融危機が発生した2008年のリーマン・ショック以来となる。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界経済の鈍化、及び米国内の景気後退懸念などを払拭する狙いがある。

パウエル議長は記者会見で、「米国経済の見通しに対する新たなリスクに直面し、米経済の力強さを維持できるよう対策を講じた」と説明した。

これを受け、米NYダウは発表直後に急騰するも直後から急転直下の下落幅1000ドルを伴い、終値で785ドル安を記録。リスク資産として投げ売られる懸念が強まり、ビットコイン(BTC)もこれに同調するような乱高下を見せている。

米トランプ大統領はかねてより、マイナス金利とともにQE4を要求しているとされるが、景気刺激策の最終手段としてその実効力、および副作用に疑問を呈す専門家も少なくない。

QEとは、Quantitative Easingの略で、不況時に景気底上げのために行う金融緩和政策の1つである量的緩和政策のことを指す。

最大手仮想通貨デリバティブ取引所「BitMEX」のアーサー・ヘイズCEOは昨年9月、米国のQE4を予言。ビットコイン市場に好影響をもたらすとして、BTCの過去最高値である「20,000ドル再来に備えよ」と強気発言を行なった。

LINKが独歩高

時価総額11位のChainlink(LINK)が、ビットコイン(BTC)を含め弱含みの仮想通貨市場を尻目に、前日比13%高と高騰した。 同銘柄は、前週比30%高、前月比64%高と、ここのところ右肩上がりの相場が続いている。

分散型のオラクルネットワークプロジェクトChainlink(LINK)は、Smart Oracleなどの技術を使用したシステム開発を行うSmartContract社が、コーネル大学やUCバークレーなどの教員が主導するブロックチェーン研究機関「IC3」と協力して開発。過去には、SmartContract社とSWIFTが、Chainlinkを使ったブロックチェーン実証実験で成功を収めている。

名称が紛らわしいので混同されやすいが、シンガポールに拠点を持つLINEの傘下企業が2018年に発行した独自通貨「LINK」とは別物だ。

今月2日にはChainlinkとDeFi Money Market(DMM)が、イーサリアム(ETH)メインネット上で、トークン化された実世界の資産に裏付けられた高利回りのMoney Marketを開始したことを発表した。

DeFi(分散型金融)Money Marketのエコシステムは、イーサリアム(ETH)ブロックチェーンチェーン上のデジタル資産と、現実世界の資産との間のブリッジとして機能し、保有者が完全にチェーン上で利子を獲得できるようにするものだ。

仮想通貨の時価総額は約2,740億ドル(約30兆円)であり、今後数年間に渡り、ドルや円などの法定通貨がデジタル通貨に変換されることで、指数関数的な成長が予測されている。

しかし、これを遥かに上回る法定通貨、及び銀行口座の現金の大半が、ゼロ、もしくはマイナス金利となっている。世界では現在、17兆ドルの負の利回り債務が存在し、これは世界の投資適格債務の25%以上に該当する。

DeFi Money Market(DMM)は、ブロックチェーン技術を介した高利回りの分散型金融市場の創出を通じて、短期資本のデジタル通貨ローン構築を目指す。

ブロックチェーン上の全ユーザーにアクセスできるようにするのが、分散型OracleネットワークであるChainlinkであり、ブロックチェーン外(オフチェーン)からのデータのソース獲得に活用する。

Chainlink(LINK)は昨年10月、「trusted computing」のフレームワークを発表。IntelやHyperledgerが協賛企業に挙がったことで急騰するなど、注目度が高まった。

発表されたフレームワークは、ブロックチェーン上での一部計算をオフチェーン上で実行することでトランザクション軽量化を図るほか、計算結果をChainlink oracle経由でブロックチェーンに渡すことでパブリックブロックチェーンの課題であるプライバシー問題も解決するものだ。

これらの課題は、今まで企業がブロックチェーンを利用するのを踏み止まる要因として指摘されており、新たな解決策により企業の需要が促進されると見られる。

Chainlinkの新フレームワーク発表で、仮想通貨LINKが高騰 協賛にIntelなど
仮想通貨Chainlinkが8日、「trusted computing」の新たなフレームワークを発表した。協賛企業としてIntelやHyperledgerが挙げられ、発表後LINKが急騰した。

さらに先日、異なるブロックチェーン(仮想通貨)間の相互運用性を図る大型プロジェクトPolkadotが、仮想通貨Chainlinkのデータベース管理システムである「オラクル」機能の統合を発表。分散型金融(DeFi)や分散型アプリ(dApps)のポテンシャル拡大などが好感された。

また、バイナンスリサーチが1月末に発表した「仮想通貨間のリターン相関率」によれば、ビットコイン(BTC)との相関で、先行指標として意識されるイーサリアム(ETH)の相関係数は0.86と高い数値を示したのに対し、Chainlink(LINK)は0.35、Tezos(XTZ)は0.36と最も低い相関性を示した。

リターンの相関

これは、大半のアルトコインのように基軸通貨であるビットコイン(BTC)価格の上下に連動せず、個別材料が市場に評価されやすいポジションにあることを示している。

CoinPostの関連記事

仮想通貨ビットコインの資産価値「機関投資家の見方に変化」=米グレースケール幹部
米大手仮想通貨投資ファンド「グレースケール」の幹部が、価値の保存手段とデジタルゴールドとしてのビットコインの地位が固まってきていると説明。機関投資家の見方に変化が出てきているという。
ビットコイン続落も、ハッシュレート1.3億TH/sまで大幅上昇|仮想通貨市況
コロナショックに伴う株式など国際金融市場の混乱で追証回避売りが懸念される中、難易度調整で数週間ぶりに下落に転じていたビットコイン(BTC)に好転の兆しも。
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/08 月曜日
14:58
トランプ大統領支援者所有の米Monet Bank、仮想通貨サービス事業に参入
トランプ大統領支援者アンディ・ビール氏所有のモネ銀行が仮想通貨特化型金融サービスに参入する。トランプ政権下での規制緩和により、エレボール銀行やN3XTなど仮想通貨対応銀行が相次いで誕生する中、資産60億ドルの小規模地域銀行がデジタル資産の保管・融資を提供開始する。
14:23
トランプ政権の国家安全保障戦略、仮想通貨に言及せず AI・量子技術を優先
トランプ政権が発表した最新の国家安全保障戦略で仮想通貨への言及がゼロ。AI・量子技術を重視する一方、「仮想通貨大統領」を公言してきた経緯との整合性をめぐり議論が起きている。
11:44
FOMC控え不安定な展開続くビットコイン、前週末は大口の協調売りか
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが一時9万ドル割れで3.4億ドル規模の大量清算発生。クジラによる協調売りの可能性が浮上し、週末の薄い板で2000ドルの乱高下が見られた。一方でマイナー降伏を示すハッシュリボン反転で底打ちサインも。FOMC利下げ観測と円キャリー巻き戻しが市場を揺さぶる。
11:30
ソラナDEX「ジュピター」の再担保に関する議論 「伝染リスクゼロ」主張を疑問視
仮想通貨ソラナ基盤のジュピターが「伝染リスクゼロ」と主張したことについて、競合Kaminoなどが再担保の実施を指摘し批判した。ソラナ財団プレジデントは両者に協力を呼びかけている。
09:11
フランスの大手銀行BPCE、仮想通貨4銘柄の取引サービス開始
フランスの大手銀行BPCEが約200万人の顧客向けに仮想通貨取引サービスを開始する。ビットコインなど4銘柄が銀行アプリで売買可能になる。
08:54
韓国、取引所に無過失損害賠償責任を導入へ アップビットのハッキング事件を受け
韓国金融当局が仮想通貨取引所に無過失損害賠償責任を導入へ。アップビットの445億ウォン不正アクセス事件を受け、2段階立法で規制強化。課徴金も売上高3%まで引き上げの方針。
12/07 日曜日
20:40
「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語る
東証上場の堀田丸正から「ビットコインジャパン」へ大胆に転換したフィリップ・ロード(Phillip Lord)CEOが、CoinPost独占インタビューでビットコイン準備金戦略とAIインフラ投資の詳細を明かした。「日本の品質×米国の規模」で2030年までに500MW規模のデータセンター投資を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、イーサリアム「フサカ」実装完了やソラナスマホの独自通貨発行計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊ニュース|JPモルガンによるストラテジーのBTC売却回避能力の評価に高い関心
今週は、FRBの量的引き締め終了、チャールズ・シュワブの仮想通貨取引開始、JPモルガンによるストラテジーのビットコイン売却回避能力の評価に関する記事が関心を集めた。
05:00
ハイリキが注目される理由│次のエアドロップ機会は?利用方法・リスクを解説
Hyperliquid(ハイパーリキッド:ハイリキ)のエアドロップ情報と特徴を解説。HYPEトークンの価格高騰要因、次回エアドロップの参加方法、流動性提供(HLP/Vaults)の仕組み、投資リスクまで詳しく紹介します。
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧